パチンコ日報

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ホール運営の参考にしたい劇団四季の手法・・・その①女性にモテル方法? 雑談編

お約束した通りカンブリア宮殿と劇団四季の解説をしたいと思う。



まず、劇団四季の公式ホームページをご覧いただきたい。



この中にイベント情報が書かれている。それだけでも何かホール運営に似ていると思わないだろうか?



今回は番組を観ていない人にも分かりやすく説明をしたい。



私が初めて劇団四季の舞台を観たのは、小学6年生の時だった。



日本生命協賛による「ニッセイ名作劇場*裸の王様」の招待公演だった。



6年生全員が参加した。

観劇に先立ち観劇マナーの勉強をしたことを今でも覚えている。



劇場は一室で1000~1500人収容する空間である。



ここに社員教育のヒントがある。これはこのシリーズの後半でお伝えする。



ところで、パチンコ日報の読者の大半は男性であろう。



劇団四季のお客様はその逆で8割が女性客である。



だからこのブログの読者は、劇団四季の話には興味がないかも知れない。



しかし、次の話を読めば興味が湧くこと請け合い。



私が本格的に劇団四季の舞台に惹かれるようになったのは1983年だった。



この年、ミュージカル「キャッツ」が、日本で初めて公演された。



以来、「キャッツ」だけで240回以上観ている。



特に昨年5月まで開演していた東京五反田公演は、100回以上観ている。



「キャッツ」以外の演目を含めて、今でも月に2~3回は劇場へ足を運んでいる。



今、東京では「アイーダ」「ライオンキング」「エビータ」などが公演中だ。



実は、私は今までの人生で、普通以上にモテテいたと思う。自分で書くのだから間違いない(笑)。



私は丸顔で、目が細い。身長173センチで体重は97キロのビール腹。



これを読んで体型や顔かたちを想像すれば、普通はモテない容姿だ。



では、何故モテたのか?



モテた理由の一つに劇団四季ファンだ、ということが挙げられる(笑)。



こう書くと、劇団四季に興味のない男性読者も、興味が湧いてくるのではないか!?



誰かに誘われて経験するという点で、観劇の初体験は、パチンコの初体験に似ている。



男性のミュージカルファン人口は少ない。男性ファンが女性をミュージカルに誘えば、ファーストデートに持ち込む確率は確実に上がるのだ(笑)。



また、観劇を趣味とする男性は、女性から見たら知的に見える効果もあるようだ。



観劇だけではない。



サントリーホールへクラシックコンサートを誘ったり、寄席に誘ったり…。

観劇経験がない女性が多いので、これだけでもモテル!



1983年~1990年当時、「キャッツ」は社会現象化していた。

大学生のデートで、女の子が彼からキャッツ観劇に誘われたら、同級生からは垂涎の的だった。



私は劇団四季の観劇を通して、美女と何度もデートした経験がある。



実はこれ、ホール運営の集客にも共通する部分があるのだ。



【女性を効率良く誘う方法=女性を効率良く来店させる方法】だ。



話は逸れるが、バブル経済真っ盛りのころ、効率の良いナンパ方法があった。



当時は誰も使っていない方法でナンパした。しかも、スマートな方法であった。



女性を誘う方法(ナンパも含む)は、ある意味集客の方法に結びつく。



昔この話を講演で話したが、そのナンパ方法は別の機会に。



話を戻そう。



劇団四季の躍進は「キャッツ」の成功にあるが、その前から舞台には定評があった。



ストレートプレイ(普通の舞台をこう言う)だけでは、集客には限界があったので、劇団四季も勝負に出たのだろう。



しかし間違いなく、勝算はあった。



実は今では当たり前になったチケットの販売方法は「キャッツ」の初演時から始まったのだ。



そう「チケットぴあ」の電話予約販売だ。



それまでは窓口販売であったために、捌ける数に限界があった。



チケットぴあは、そのシステムを「キャッツ」の初演に合わせたのだ。



以降チケットぴあも劇団四季もそのシステムに助けられて大進撃が続くのだった。



つづく





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中身のない見かけだけの強さ

10代でバーテンダーをやっていた時、マスターからこんなことを教えられた。



「医者、美容師などが特にそうだ」と前置きした後こう続けた。

「若かろうが、経験が浅かろうが、お客様の前では狼狽えるな。不安を与えるのが一番の罪。ハッタリが時には安心を産む」



他人の教えを「鵜呑み」にすることから脱却した今思うことがある。



お客様へ与えるべきモノはハッタリではなく「安心」と「納得」だと信じている。



地域一番店を堅守し続けるホールがある。



5km圏内には大型競合店が点在するが、ぶっちぎりの独走状態だ。



それについては、ユーザーは確かに「安心」を感じているのだろうと思う。



では「安心」の根拠は何なんだろうか、と考えてみた。



「安心」や「満足感」は、店舗責任者の独力で築けるものではない。部下や上司、同僚。さらには取引先など様々なところからの支持を受け、そして「組織」に認められて、ようやく実現できる。



満足の提供具合は「組織」すなわち「企業」の「仕組み」が反映されると言っても過言ではない。



このホールは連日満席。他のチェーン店も成績はまずまず。全国的にもトップクラスに位置する。



私の持論が正しいならば、その組織は非常に優れているということになるが…。



いざ、中に入って見ると外から見ているのとは大違いだった。



トップの第一印象は「旧態依然」。考え方はこんな具合だった。



「競合店のチラシ回数に負けるな!」

「広告費用の分、粗利は確保!」

「競合店の購入台数に負けるな!」

「新台購入費は、粗利で補填!」

「経費は削れ、人件費も!」

「馬車馬の意味を知っているか?」



一番唖然とさせられたのがこの一言だ。

「出せば客は来る」



お客様を馬鹿にしていると思った。

抜きに抜いて、出す。マッチポンプではないか。



何処に「安心」を感じられる「誠意」があるのだろう。



業界大手のイベントに日本中が踊らされている。

どこもかしこも7,7,7。



大手対策の「緊急会議」が開かれた。運良く立ち会うことが出来た。果敢に立ち向かおうとするのだが、驚きの連続だった。



「やはり7が良いのでは?」

「おこぼれに預かるには6か8ではないのか?」

「定説は25。時勢もあり、10などは?」

「独自路線で0や3は?」



会議を傍観していたが「独自路線」など望むべくもなかった。



いかに効率良く「集客」=「回収」出来るかを考えている。



営業の責任者達が雁首を並べてこのレベルだ。そこにはマーケティングリサーチも、数値的根拠もない。ついでに言えば、外部の提案を受ける気もない。



結果はやる前から見えていた。その催しはユーザーには「その他大勢」にカテゴライズされる羽目になる。



しかし、実施するには費用がかかる。捻出元は言うまでもない。軌道修正するまでお金を使い続ける。



「ウォンツ」を捏造し、お為ごかしの「ニーズ」で縛る。



さながらキャッチセールスか贋作の押し売りのようなもの。



ユーザーに気づかなければいいのだが。



その「盲信」がパチンコ企業を「盲目」にさせる。その代償は、ユーザーの懐から支払われる。



ユーザーは「そんなモノは望んでいない」伝えるべきである。



その「沈黙」がさらに彼らを「増長」させる。悪しき螺旋は断ち切らねばならない。



このホール企業には以前、「辣腕」と呼ばれる最高執行者がいた。グループ店のほとんど全てが好立地で好条件なのは、彼の働きによるものだった。



今でも「パチンコ店は立地だ」といわれているが、悲しいかなその通りだ。



彼が退陣した現在も高稼働を保てているのは、その際のアドバンテージがあるからだ。



自分達の功績だ、自分達の手腕だと、勘違いしている組織が成す昭和の「仕組み」。それを「盲信」して支持するユーザー。



装置産業からサービス産業、付加価値産業への過渡期で、支持を受ける「新風」が皮肉なことに「旧態依然」の体質であった。



「原点回帰」にしては笑えない冗談。



今後も命題は、ユーザーの意識改革を促すことである。







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劇団四季の経営の強さはパチンコ経営の参考になる

元店長は「キャッツ」を何百回も繰り返し観ている、という。



なぜ、同じものを観て飽きないのか理解できなかった。



元店長がお勧めしたカンブリア宮殿を観て劇団四季の魅力の一端が分かった。



劇団四季が創設されたのは昭和28年、と旧い。当時は年間1~2回の公演しかない時代で、新劇は食えない、というのが当時の常識で、「自信のない奴らがテレビ局に就職した。舞台だけで食える劇団にしたかった」と浅利慶太は振り返る。



劇団四季の運命を決定づけたのが「キャッツ」だった。



欧米では人気の演目だが、舞台装置に8億円もかかるため、数回の公演では元が取れない。1年間のロングラン公演が必要になるが、1年間も貸してくれる劇場はない。



それなら自分たちで劇場を持とう、という発想から昭和58年11月11日に西新宿の空き地にテントを建てて1年間のロングラン公演に成功した。



「キャッツがダメなら劇団四季は解散だった」(浅利慶太)というが、以来26年間7500回公演を数える演目となっている。



では、なぜ、同じ演目が飽きないのか。



それは劇団四季が一人のスターで商売しないからだ。平均的に俳優のレベルを高めることで、25匹のネコを演じる俳優はその都度変わって行く。



だから何度観ても新鮮なのだろう。



フィナーレでは25匹のネコたちが客席へ出向き、会場が一体となって感動の渦に包まれる。



観客は夢見心地の中で、また観に来たくなる。



5200坪の四季芸術センターで700人の俳優が稽古する。館内は薄暗い。無駄な電機を消しているからだ。



その一方で金をかけるところには金をかける。カリキュラムはすべて無料。



普段の稽古は厳しい。



浅利慶太の演出はは台本に忠実でなければならない。一番嫌うのがアドリブだ。



人間は慣れてくると崩れてくる。1オクターブでも狂うことは許されない。稽古場には「一音落とすものは去れ」と書かれた紙が張り出されている。



ベテランでも容赦しない。



指摘されると「垢を落としてシンプルに戻す」と素直に応じる。



それは、劇団四季が食える劇団になったからだ。



俳優700人を抱える大所帯の劇団だが、9つの専用劇場を持ち、年間3600公演を行う。地方でも1年間のロングラン公演が満席になる。



新しい公演が始まると、俳優自らが地元商店街へPR活動のために足を運ぶ。



「1人でも多くの人に見てもらうためには最大限の努力を行う。直接お客様と接することで親近感が持ってもらえる」



それだけではない。



若いリピーターが多いと見ると、給料が安い若者が観に来やすいように料金を下げた。



ファミリー向け料金も下げ、子供料金も設定した。



未来のファンを育てるために、全国の子供を無料招待。その数は55万人に達している。



修学旅行の人気コースにもなっている。



人間の感動をミュージカルを通して感じ取った子供たちは、やがて劇団四季の俳優を目指す。



新人オーディションにはレベルの高い1350人が応募。その中で合格者は36人。



レベルの高い俳優が質の高い感動を与え、リピーターを増やす。



未来のファンを増やす努力も怠らない。しかも、東京だけではなく、日本全国で演劇の感動を与えるために全国で公演する。



このあたりが劇団四季ビジネスの強さのようだ。



パチンコ業界で足りないことがいくつかある。



まず、風俗営業の枠にはめられているため、未来のファンを育てる術がないのが現状だ。



たまに組合がイベントでパチンコの無料体験コーナーのブースを出展しているが、55万人にはとてもかなわない。



次に感動だ。



負けてもらって成り立つ商売だけに、勝ち負け以外の感動が必要になってくるわけだが、それが某大手のイズムの芽か。



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香りマーケティング実践編

香りマーケティングに関するエントリーを書いたのは去年7月28日だった。



香りの先進国である欧米では、芳香マーケティングにより、滞留時間を延ばし、1人当たりの購買金額をアップすることに成功しており、パチンコ業界でも導入するホールがボツボツ出始めている、という内容だった。



あれから半年近くが経過したが、やはり静かに浸透していた。



前職でお世話になったピーサポートがフレグランス事業部を立ち上げ、香りマーケティングに力を入れていた。



で、1月14日からテスト導入しているのが阪神西宮駅前の「美和センター」。導入のきっかけが、面白い。



ある社員が上六の「ダイイチ」に行ったときだった。店内にいい香りが漂い、社員も生き生きと働いている。これは何かある!と直感が働いた。



調べた結果、店内の芳香は香りマーケティングで、それを販売しているのがピーサポートだった。



同社が取り扱っている商品は銀座に華々しくオープンしたアメカジの「アバクロ」にも採用されているもので、アバクロは視覚や聴覚だけでなく嗅覚によって購買意欲をそそらせる手法を取り入れている。



「ニオイは一人でも嫌うお客様がいるとやらないほうがいい。導入されているホールではそういう苦情もない、ということなので踏み切りました」とは同ホール関係者。

写真の一番奥の黒っぽいのが本体で。美和センターには入口3カ所に設置されている。

アップは本体のカバーを開いたところで、横のファンはより遠くへナノ分子を飛ばすためのオプション商品だ。



タバコなどの消臭効果もあるため、消臭剤を使っているホールではそれが不要になる。



これで、本当に売り上げが上がれば万々歳だ。



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メーカー開発担当者へ贈る言葉・・・その⑦ 年配常連客の声

パチンコメーカーから見る「ヒット作」と、ホールでの稼働の「ヒット作」には乖離があるのは、パチンコファン不在の開発があるから、というのが持論だ。



CR石原裕次郎を例に話をしたい。



先日の寄稿で私の周りには、30年来の付き合いがある常連仲間が多数いると書いた。



彼らから「CR石原裕次郎」の評価を聞いた時、これは稼働が続かないと分かった。



彼らがイの一番に指摘したのは「平常時に打っている時、気分を萎えさせる演出がある」という。



それは…



例えばBGMで「銀座の恋の物語」(略して銀恋)が流れている時、お客様は心の中でBGMを伴奏に銀恋を口ずさんでいるのだ。



あの、まったりとしたBGMを気分良く心で奏でている時、液晶画面右上に音符♪マークが頻繁に出てきて「ポポポポ、ポポポポン♪」と銀恋のメロディーを「遮る」音がする。



これが繰り返されると、打ち手の心のリズムが狂ってくる。



それでいて、この音の演出は、深い発展にはつながらない。



これを一言で表すと「気持ち悪い」。



「心の中で歌っているのに、それを邪魔されてムカツク」とも。



左様に昭和の名曲をBGMに合わせて心の中で歌っている年配者は多いのだ。





それを邪魔するような音をかぶせる、ということは開発者は、銀恋のメロディーの良さが分からない人ばかりだったのだろう。



小生の十八番に銀恋がある。

商談を壊したい時には、元店長の銀恋が一番(音痴だということ)。



小生も、常連仲間の意見に賛成だ。



「CR石原裕次郎」が導入され、年配のお客様を多く見かけたが、それは最初だけで、どんどん空き台が目立った。



マイホールの常連仲間も1週間で見向きもしなくなった。



また、液晶演出で実写の裕次郎がなかなか出て来ないことも不満だった。



パチンコのリーチ演出は、発展して来て、激アツリーチになると実写になる傾向が多い。



「CR石原裕次郎」のような機械の場合は、昔を懐かしむ年配客を獲得するには、極論だが、全リーチ演出を実写にする位の決断が必要かも知れない。



「アニメの裕次郎は裕次郎ではない」と言い切る70代の常連仲間も。



裕次郎を知る世代は、映画が最高の娯楽だった時代を謳歌している。



やっぱりパチンコの中で、裕次郎の実写が多く見られないことはツマラナイだろう。



まだある。



あのアニメの猫だ。



あれは年配者から見れば、目障り以外の何ものでもない。常に出てくるあの猫は、「裕次郎ワールドを壊す」とまで断言する意見が多数あった。



色々ダメだしする常連仲間だが「実写のドラムシーンは最高」と絶賛する。



遊技時間の大半は通常時なのだから、通常時のBGMは、遮へいしない様にして欲しいと思う。



次に、ジャグラー関係の話をしてみたい。



実は小生は、初代ジャグラーからの大ファンである。



正確にはジャグラーの前身?の「サーカス」の時からのファンだ。



あの完全告知ランプに惹かれるのだ。



残念なことにあの頃は、確定告知ランプを切っていたホールが目立った。



ジャグラーのあのランプに惚れたファンは本当に多い。



GOGOジャグラーの頃は、豆電球がかすかに透けて見えた。あれがまた良かった。



ジャグラーVの頃の告知ランプの文字「GOGO」は黄色。



これを長期間放置していると中側が汚れて、鈍い黄色になる。



これを改善しただけで稼働が上がったことがある。



つづく



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