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ホール企業が狙う火葬場と納骨堂ビジネス

東京における火葬場の民営化、さらには中国資本の参入によって火葬料金が高騰していることが話題となっている。全国的に見ると、火葬場の約97%は市区町村などの自治体が運営しているが、東京23区はこの点で「異質」な状況にある。

東京23区内にある火葬場は9施設あり、そのうち7施設が民間企業によって運営されている。特に東京博善は6施設を保有し、ほぼ独占的なシェアを誇る。このような状況の中、東京都は23区内の火葬場に対して直接税金を投入するのではなく、利用者が適正な料金を負担する「受益者負担」の原則を採用している。都は、東京博善が利益を追求することにも理解を示し、「火葬料は妥当な範囲である」との立場を取っている。

東京博善は、中国資本の参入が進むにつれて、火葬料の値上げを続けてきた。令和3年には、最も安い大人の火葬料金が5万9000円から7万5000円に引き上げられた。そして令和4年6月には、燃料費の変動に応じて追加料金を加算する「燃料費特別付加火葬料」を導入し、現在の火葬料は9万円にまで上昇している。

この価格がいかに高額であるかを示す比較として、筆者の住む自治体では火葬料が1万9000円である。これは全国的に見ても平均的な価格であり、東京23区の火葬料がいかに突出しているかが分かる。

昭和期と比較して大きく変わったのは、日本社会が多死社会を迎えている点だ。昭和30年代の年間死者数は約70万人であったが、令和5年には約157万人と倍増している。このように葬送の「ニーズ」は増大しており、火葬場は確実な需要が見込める施設となっている。

民間企業にとって、火葬場はまさに「ドル箱」と言える。東京博善は火葬料の値上げだけでなく、火葬炉の稼働率を極限まで高めている。一般的な自治体の火葬場では1炉あたり1日に2件程度の火葬を行うが、東京博善では約10件もの火葬をこなしているとされる。さらに、葬儀とセットでのサービス提供を拡大し、徹底的に営利を追求している。

近年、葬儀業界では家族葬が主流となり、著名人ですら近親者のみで葬儀を済ませることが一般的になっている。かつてのように大規模な葬儀を行うことは減少し、参列者の数も減ったことで、葬儀会社の収益構造は大きく変化した。しかし、火葬場だけは簡略化することができず、確実な需要があるため、火葬場事業は安定した収益を見込める。

東京都の火葬場が民営化されていることを考えれば、今後、他の自治体でも財政難により火葬場の民営化が進む可能性が高い。こうした動きを見据え、火葬場の運営に関心を持つホール企業も現れているという。

火葬場事業に加えて、ホール企業は墓地事業の参入にも意欲的だ。近年、墓じまいが増加し、新たな納骨の形として「納骨堂」が注目されている。

納骨堂は屋内型の施設で、ロッカー型・仏壇型・位牌型・自動搬送型(ビル型)など様々な種類がある。永代供養が付帯しており、従来のお墓のような維持管理が不要であり、継承者がいなくても問題ないため、都市部を中心に人気が高まっている。

この納骨堂をホールの跡地に建設する計画だ。こうした新しい供養の形が定着していく中で、火葬場と納骨堂を一体的に運営することで、新たな「供養産業」のビジネスモデルが確立される。その先鞭をホール企業がつけることになる?


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