問題の本質はシンプルだ。オマケのポケモンカードを求める客の中には、純粋に欲しい人だけでなく、転売目的の“転売ヤー”が混ざっている。マクドナルド側も対策として「1人5セットまで」という購入制限を設けているが、別店舗を回ればあっさり突破できる。結果として、カードだけ抜き取られ、肝心のハンバーガーは食べられることなく廃棄される――これが一つ目の問題、食品ロスだ。
つまり、今回の騒動は「転売ヤー問題」と「食品ロス問題」という二つの社会的課題を同時に生み出している。前者はネットオークションやフリマアプリの闇、後者は大量生産・大量廃棄の現実を浮き彫りにする。
そして、この“後者”の被害をモロに食らったのが、マクドナルドに隣接するパチンコホールだった。
ある日、ホールの駐車場の片隅で妙な光景が広がった。車同士が横付けされ、窓越しに封筒とカードが行き交う――明らかに転売ヤー同士の現地取引だ。その足元には、まだ包装すら解かれていないハンバーガーやポテトの袋が無造作に置き去りにされていた。
この惨状を見たホール店長は堪忍袋の緒が切れた。即座にマクドナルド側へ電話し、「そちらのオマケ商法のせいで、うちの駐車場が産業廃棄物置き場になってます」と抗議した。
マクドナルド側は平身低頭で謝罪し、お詫びとしてコーヒー券を相当数提供してきた。スタッフにとってはちょっとした臨時ボーナスだったが、店長の怒りが収まるわけではない。
食品ロス問題は、倫理の話で片付けられる段階を超えている。大量に余る食品がある一方で、日々の食費に困る人や、とにかく食べることが好きで大食いの人も一定数存在する。
もしマクドナルドが、本気でこの問題に向き合うなら――冗談半分だが――「余った食品と大食い志願者をつなぐマッチングアプリ」くらいは開発できるのではないか。
例えば、アプリに登録した“フードレスキュー隊”にプッシュ通知を送り、「いま◯◯店でハンバーガー20個余っています。先着順で無料配布」と案内する。
これなら転売ヤーの悪評は薄まり、食品ロス削減のCSR(企業の社会的責任)にも貢献できる。パチンコ業界がかつて導入した「余り玉募金」のように、不要なものを無駄にせず循環させる仕組みは、飲食業界でも応用できるはずだ。
結局、オマケ商法は集客効果が抜群な一方で、扱い方を間違えると転売ヤーを呼び込み、周囲に迷惑をかける“副作用”も伴う。
マクドナルドはこの副作用を無視するのではなく、どうやって“周辺被害”を最小限にするかを考える時期に来ている。隣のホール店長のコーヒー券が増えるほど、この問題は根深いということだ。
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