おカネが続かない、という理由以外にも「どうせ勝てない」という諦めが蔓延していた。
加えて、こんな意見も出てきた。
「昔は新台が入ると、午後から行ったら満台で打てなかったけど、今はいつ行っても打てる」
この話からするとホールのランクは新台初週の稼働が36000以下のDランクホールであることが想像できる。新台を入れてもいつ行って打てる、というのがその証である。
Dランクホールとはいつ閉店してもおかしくない状況のホールである。
このクラスになるとコンサルタントも手の施しようがない。単体で立て直すにはこれまでの借金をきれいにしなければならない。
稼働が落ちるホールのパターンは、新台導入の初週ぐらいしか稼働が付かないため、新台導入=稼働のあるうちに回収という図式を繰り返してきた。
ユーザーの期待感をホール自らがぶち壊してきたのだから、遊技人口が減るのは当たり前だ。
4円の稼働が落ちて、1パチに業界全体がシフトして行ったが、1パチでは利益が取れないとばかりに、これ以上スタートを落としたら稼働が落ちるというスタート帯を平気で使うから、1パチの稼働を落として行く。
回して、設定を入れるという大原則を実行すれば、低貸しでもきっちり収益を残しているホールはある。
手形を落とすのも困難なDランクホールは手の施しようがないが、前年よりも業績がジワジワ下がっているB,Cランクならまだ可能性は残っている。
「どんな低レートでもいいから、満台状態の繁盛感、高揚感を作りだすこと。稼働を上げやすいところから稼働を上げて行く」(コンサル)というのが定石。
この時に適正粗利を守ることを忘れてはならない。
次にすることは、今いる常連客をいかに逃さないか。パレートの法則にもあるように、2割の優良顧客が8割の売り上げを生み出している。
常連客が減る原因の一つが、顔見知りの話し相手が一人去り、二人去って行くうちに、誰もいなくなったので、行くのを止める、というケースもある。
それは高齢者が鬼籍に入って行っていることも考えられるだけでなく、今のパチンコを支えている団塊の世代もいずれ同じ運命を辿る。
業界で一番抜けている年代層が35歳~50歳だ。働き盛りのサラリーマン世代でもある。この世代が抜け落ちている理由は簡単だ。
いまさらいうまでもないことだが、3万、4万円の小遣いでサラリーマンがパチンコをできるわけがない。
サラリーマン層が戻って来られるぐらいまで客単価を落として、遊技人口を広げる施策を一刻も早く打つべきだ。
レートを落とせばいいというものでもない。サラリーマンは50銭、20銭パチンコを長時間打てるような時間はない。

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