「MAX機全盛の射幸性の高い機械があった時だったら多少の影響があったかも知れないが、1/320ではリターンも少なく、お客さんもおカネは次ぎ込まない。カジノのことよりも現状の自店のことが心配だよ」
大半のホールが4円コーナーは“エア状態”。賑わっているのは1パチコーナーだが、1パチコーナーも飽和しているので、全コーナーが埋まるわけでもない。
「今のパチンコを支えてくれているのは1円のお客さんであって、その1円のお客さんがカジノへ行くこともないでしょう」
なるほど。今残っている1円客が、カジノができたからと言ってそっちへ流れることはない。ましてや、依存症対策で日本人からは入場料を取ることも考えられている。仮に入場料が5000円としても、それだけでもかなりハードルが高い。1パチ客がカジノへ流れることは考えられない。
「今やボリュームゾーンは1円ですよ。射幸性を煽らない遊びにならざるを得なくなっている時に、1台40万円の機械は買えませんよ。いずれ、どこかが30万円の安い機械を出して、それが主流になると思います。今は1円に機械代を合わせる過渡期です」
連チャンしない機械が主流になれば、当然、投資金額も少なくなる。ホールの売り上げが下がれば、ますますホールの購買力も落ちる。
メーカーは新台が買える上位ホールを相手に生き残りを図ろうとしているが、その方法もいずれは破たんする?
「一物一価の徹底指導が今ボディーブローのように効いてきています。パチンコは33~35玉交換でやりたいというのが本音です。等価が当たり前のスロットにしても稼働が落ちてきてやばい状態ですよ」
等価交換を最初に仕掛けた大手は、当時としては差別化戦略のために等価営業へ走った。ところが、競合ホールが追従してしまえば、それは差別化にはならない。今や、低価交換が差別化になるが、換金の多寡を求める今のユーザーにはソッポを向かれてしまう。
週刊誌のライターはカジノ解禁後の業界の影響を心配していたが、カジノへ流れるお客さんはホールには残っていないので、カジノができてもパチンコには何ら影響がない、ということだ。むしろ、カジノが営業を開始するまでホールが持ちこたえられているかの方が心配になってきた。
とは、いっても年末には数は少なくなったが各地に1000台クラスの大型店がグランドオープンする。都内では3000台というとてつもない超大型店の計画が進んでいる。
ホールオーナーが弱気になれば、それに比例して店の業績も落ち込む。そういう店の客を積極的に出店するホールが奪って行くということか。

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