パチンコ日報

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すっかり真人間になったスロットニートの今

これまで14本のエントリーを書いた「スロプロ」が、昨年9月からスロプロ生活と決別して、現在は福島県の除染作業会社で事務職として働いている。JVの事務所は避難地区となっている浪江町にある。マンションはいわき市にあり、そこから浪江町へ車で通勤する日々を送っている。

仕事内容は書類作成の他、雑用が待っている。朝7時には浪江町の事務所に入り、夕方6時ごろまで働き、それが終わるといわき市の事務所に戻って、残務作業をこなす。

「書籍代だけで月10万は使っています。大学を出て初めての社会人ですからパソコンも使ったことがありませんでした。エクセルやワードのパソコン誌に、ビジネス書から孔子の歴史ものまで、本屋で気になる本を片っ端から買っています。スラムダンク勝利学は面白かったですね」

福島で働きだしてからは酒とスロットは完全に断っている。

「除染作業員は30人ほどいますが、背中に墨が入っていたり、小指がないような人が1/4はいますね。最初の1カ月は4人部屋で、元ヤクザの人から『俺の酒が飲めんのか!』と凄まれたこともありますが、『飲めませんので』と断りました」

作業員の8割はパチンコを打つ。「勝った」、「負けた」の話を毎日のように聞かされる。誘われることもあるが、「もう、興味がないのでいいです」と断り続けた。

スロプロ生活は約4年。辞めた理由は勝ち辛くなったことだ。

「雑誌イベントとグランドオープンの情報を精査して動いていましたが、良い店がなくなってきましたね。良い店は昔なら1週間は出していましたが、それが2~3日に短くなった。疲れました」

年末、福島から大阪へ帰省した。その時、グランドオープンの店に立ち寄った。

「1円で釘が開いていたので打ってみようかと思いましたが、騒音が煩くて10分も持ちませんでした。今まではおカネになると思って我慢して打っていただけでした」

酒は福島では飲まないと決めている。大阪へ帰って4カ月ぶりに飲むと、すっかり酒を受け付けない体になっていた。

「出世欲はあります。それで遊ぶのを止めました。マンションに帰ると部屋にテレビもありませんから、本を読んでいます。スキルがない分、時間でカバーするしかありません。今の会社ではパソコンも覚えさせてもらったし、免許を取って14年間、ペーパードライバーだったんですが、軽トラから2トントラックまで乗るようにもなりました。真人間になるチャンスだと思っています。税金も払えるようになりました。今の会社は上に上がれるチャンスもくれます。チャンスをものにしたいです。
東京の靖国神社に参拝して、それから千葉の本社へ年始の挨拶に行って、福島へ戻って、仕事の準備をします」

そう告げると大晦日の日、紅白歌合戦が始まったばかりの時間帯に東京に向かって社用車を走らせた。



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