さて、MAX機の中でも未だに人気を誇るのは牙狼だが、12月一杯でMAX牙狼が市場から消えることで、牙狼ロスが出てくるのを見込んで、不穏な動きがある。
「インチキポーカーゲーム機を作っていた連中が、牙狼の盤面だけを使って、玉を使わない裏モノを作っています。その試作機も完成しています。スタートがクレジットになっている。いわば、テーブルゲームのデスクトップパソコンタイプのようなものですね。もちろん、闇スロで使うためのものです」と話すのは闇スロ屋にも潜入取材している風俗ライター。
小池百合子新都知事は、ことし11月7日からの築地市場の豊洲移転延期の方針を固めた。選挙公約では「立ち止まって、立ち止まり続ける」としていた。その一方で、移転延期によって、4年後の東京オリンピックのメインスタジアムと晴海ふ頭の選手村を結ぶ取り付け道路の工事が、大会に間に合わなくなる問題が浮上している。築地市場が移転した後で、道路工事に着工することになっていた。日程を逆算すると、そのタイムリミットが11月7日でもあった。
東京オリンピックといえば、風俗・歓楽街の浄化作戦も併せて小池知事は指揮を執ることにもなる。闇カジノ、闇スロの取締も強化されるものと思われる。
「彼らは短期で稼ぐことしか考えていません。MAX機がなくなるということは、MAX機の客が路頭に迷うことになる。牙狼の裏モノが打てるとなれば、MAX客が飛びつくぐらいにしか考えていません。牙狼を打っている客はガンガンおカネを使いますからね。闇スロ屋にすれば、稼ぎ時と思っていますよ」(同)
パチンコ業界にすれば、4号機が裏スロに流れてしまったことは、回収と廃棄システムが完璧でなかったことを露呈した。大いに反省しなければならないことだが、MAX機が再び裏の世界へ流れるようでは、警察からの信頼は失墜する。ま、今でもないのだが。
かつて、大阪府警が闇スロ店の摘発に乗り出した時、撤去された4号機の実態調査を大遊協に求めた。その依頼は販社の組合が実働部隊となって調査に乗り出した。これ以上、違法賭博に使われないためにも、撤去された4号機を速やかに処理することが求められた。
関西エリアの倉庫を調べた結果、撤去された4号機が4000台近く倉庫で眠っていた。すぐにそれを適正処理しようにも所有権はホールにあるので、勝手に処分できない。 加えて、スロット機は処理するのに台当たり1400~1500円はかかる。これに運送代がプラスされる。膨大な量に莫大な処理費用。ホール側にすれば経費のかかることは極力避けたい。かといって、このまま放置しておくことはできない。最大のネックはこの処理費をどこが負担するか、ということだった。
運送組合の理事長に掛け合い、コストのかからない回収を依頼した。ホール側に対しては大遊協の広報誌を通じて、速やかな処理を啓蒙した。一番コストがかかる中間処理業者の社長とは「今回だけは一肌脱いで欲しい」とひざを付き合わせた。処理業者の社長は「パチンコ業界で随分世話にもなった。業界のためになるのなら恩返しもしたい」と二つ返事で引き受けてくれた。
処理業者の全面協力を受け、適正処理が大きく前進する。倉庫に眠っていた4000台あまりの4号機を半年間で適正処理することに成功した。
ここはメーカー責任と全商協の責任の元に1台の漏れがないように回収・廃棄を完遂しなければならない。

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