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社長自らが総付け景品を配ることで見えてくる事

「社長の顔が見えるホールにする!」

この方針を具現化できる方法がある。それは月に一度の総付け景品を社長自らが配ることだ。これを実践している社長を真似て半年前からやり始めている社長は2代目で、年齢は30代後半。

「会長(初代社長)の考えが、社長の顔が見える会社にする、ということで、確かに現場にもよく出ていました。その考えを引き継いだもので、原点回帰ですね」と総付け景品を配りはじめた理由を話す。

総付け景品を配る時は自ら社長の○○ですと、名乗りながら一人一人に手渡して行く。初めてのお客さんの大半は社長と分かると二度見する。その時の顔の表情が明るくなる、という。総付け景品には社長の似顔絵が印刷されていて社長を全面的にアピールする。そう、アパホテルの元谷芙美子社長のように。

社長が配ることでお客さんの反応も違う。

前述したように、およそ8割が笑顔で受け取ってくれ、2割が無反応、さらに「いらない」と拒否するのは0.5%ほど。

「ホール現場にスタッフとして出ていた時代は、『玉が出ない』と本気で怒られたものですが、社長だと分かると、『このティッシュになんぼかかってると思っているんや』と笑いながら返してくれますね」

正直なところ、最初は社長が総付け景品を配ることには抵抗があった。配る日は週末なので休みの日と重なること以外に、人材育成の取り組みをチェックする仕事を入れていたからだ。

それを現場からの声が後押しした。

「現場に出るのは元々好きなんですが、総付けで各店舗を回ることで、現場スタッフと話す機会が断然増えました。社員同士で褒め合う『ありがとうカード』制度を実施しているんですが、スタッフからありがとうカードをたくさんもらえるようになりました」

同社ではありがとうカードのポイントが50ポイント貯まると5000円分の食事券を進呈している。本社管轄の社長は、ポイントが貯まっても食事券はもらえないが、点数が低いと逆に格好もつかない。

「業界は先行き不透明で不安ばかりだと思います。業績も思うように上がりません。業績が上がらないと現場のモチベーションも上がりませんが、社長が現場で総付け景品を配る姿は何らかの刺激にはなっています。現場からの声があれば、これからもずっと総付け景品配りはやっていきます。率先垂範は得意ではなかったんですが、景品配りをやってみて、会長のこれまでの努力に尊敬の念を抱くようになりました。これに気づいたことが一番重要でした」

机上で考えるだけでなく、何らかの行動を起こして、現状を打破することが何よりも重要なことだ。


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