LINEユーザーが増えるのに伴い、スタンプも売れている。いちいち文字を打つことなく、スタンプでその時の気持ちを表現できるからだ。
スタンプは個人で制作しても販売できることから、スタンプの種類は増え続け今や登録されているスタンプは26万件以上にも及ぶ。
となれば、パチンコ業界でもスタンプを作ろうとするのは自然な流れだ。
「メーカーやホールでスタンプを作ろうとして申請したが、ことごとくNGになっているらしい」(週刊誌記者)
実際に、メーカーに確認したところ人気キャラクターを持っているメーカーはスタンプの申請を行い、ハネられていた。
そこで立ちはだかる壁がLINEのスタンプ審査ガイドラインだ。
モラル項目の中には、
3.1.犯罪を助長、または奨励するもの
3.2.暴力や子どもの虐待・児童ポルノを描くもの
3.3.肌の露出が多いもの
3.4.アルコールの過剰摂取や違法薬物、または未成年者によるアルコールやタバコの消費を奨励するもの
3.5.飲酒運転を助長するもの
3.6.違法な武器などの現実的な描写、またはその使用を奨励する恐れがあるもの
などと続き、
3.19.青少年の健全な育成を妨げるおそれのあるもの(例:パチンコ、競馬など)。
まるで風営法の条文のようだ。
ちなみに、風営法の目的、第一条に次のように記されている。
この法律は、善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため、風俗営業及び性風俗関連特殊営業等について、営業時間、営業区域等を制限し、及び年少者をこれらの営業所に立ち入らせること等を規制するとともに、風俗営業の健全化に資するため、その業務の適正化を促進する等の措置を講ずることを目的とする。
つまり風俗営業に属する業種はダメということなる。
実際にパチンコ業界から申請してNGになったものは、玉をモチーフにしたものや、「777」「ラッキー」などパチンコやギャンブルを連想させる絵柄や文言だけではなく、パチンコ機で使われているキャラクターも当然のことながらハネられる。
では、なぜ、パチンコのスタンプがNGになったのか?
LINEといえば未成年者が犯罪を起こすたびに、LINEを使っていたことがネガティブに報道されてきた時代背景がある。そのために、青少年の健全な育成を妨げるおそれのあるものを厳しく規制しているのかと思い、直接LINE本社に問い合わせてみた。
「スタンプ審査ガイドラインの内容に関しましては、ガイドラインページで記載している内容以上については、言及を控えさせて頂いておりますため、個別のキャラクターについてもコメントをすることが出来かねます。また、個別のスタンプに関する審査状況についてもコメントを控えさせて頂いております」(マーケティングコミュニケーション室 / PRチーム)
そんな状況下でチャレンジを繰り返し、やっとOKが出たのが、ベラジオコーポレーションが展開するゆるキャラ「えがおん」だ。5月1日からスタンプを販売している。

「サポートしているFC大阪の試合では、毎試合えがおんが登場していますし、サッカーは青少年の健全育成にもつながります。そうした実績を見てもらったことがOKにつながったのではないでしょうか」(中の人)

このゆるキャラにはパチンコを連想させるものはない。ホール企業のスタンプとすれば業界初ということになるのか?

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。