日工組はエコパチと呼ぶが、封入式の方がしっくり来る。
その封入式だが、警察がここまで釘調整に踏み込んでいなかった今から3年ほど前は、日工組側も「封入式になっても釘調整はできる」とホールの不安を払しょくしていたことを思い出す。
今やそれも過去の話になってしまったぐらい、釘調整では急転直下を感じる。
「エコパチについて誤解が独り歩きしている。封入式といわれているがガラス枠は開く。メリットは島工事がいらないこと」(パチンコメーカー関係者)というが、さすがに釘も従来通り触れる、とまではいわなくなった。
日工組と日電協では警察の信頼は断然、日工組の方が勝っていたが、今回の釘問題で日電協並みの信頼関係に成り下がった。
保通協へ検定で持ち込んだゲージと販売しているゲージに乖離があること分かったようで、メーカーに対しても偽りを持って検定を受けた場合は、5年間検定を受けなくさせる、と警告している。
5年間新台を販売できなくなるということは、倒産を意味する死刑宣告のようなものだ。
こんな状況でエコパチになっても釘調整はできますとはいえる状況ではない。
法律は時代の変化と共に変わるモノだが、遊技機の性能に影響を及ぼすおそれがある釘調整が無承認変更として厳格に取り扱われる。
では、メーカー出荷時の状態に戻すためのメンテナンスなら、遊技機の性能には影響を及ぼさないために、無承認変更にも当たらない、ということなのだろうか?
「仮にメンテナンスがOKだったとしよう。でも、釘調整することは違法なわけだから、メンテナンスとはいえ釘を触るためには、メンテナンスのための国家資格のようなものが必要になってくる。これも現実的ではないので、最終的には曲がらない釘にするしかない」(警察関係者)
日工組と警察庁の信頼関係の下に進んでいたエコパチの進捗状況にも変化が起きるのではないか?
ホール側にすれば新たに専用ユニットの設備投資が必要になるエコパチに対しては、あまり食指も動かない。特にこれだけ市場が冷え込んでいる時に中小ホールには新たな設備投資は荷が重い。
そんなことよりもパチンコメーカーはやらなければならないことがある。
前出のメーカー関係者はこう話す。
「業界が復活することは簡単。お客さんが夢中になる機械を作ればいいだけ。面白くて仕方ない機械を作れば必ず復活する」
面白くて仕方ない機械とは、結局、問題視されているのめり込み問題に絡んでくる。
機械メーカーのジレンマが垣間見える。
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