パチンコ日報

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ギミックの動作不良を放置したら風営法違反

きっかけは客からのクレームが直接所轄に行ったことだった。



CR大海物語2は「ラグーン」「アトランティス」「トレジャー」の3つのステージ演出が用意されており、待機画面中やデジタル高速変動中にボタンプッシュでステージを変更できる。



ところが、このボタンが壊れていてステージが変わらなかったのだ。



壊れているクレームをホールにいわずに、所轄に「壊れた機械で営業させるのは違反ではないか」と電話した。



これを受けて、さっそく警察は動いた。



当該ホールは厳重注意を受けることになった。



最近の機械は役モノギミックが満載されていて、これが結構壊れるケースが増えている。



「AKBの台は役モノが上から降りてくるのだが、これが結構降りてこない台が1店舗でも結構ある。ボタンの件にしても、こういう役モノ不良はお客さんは打ち手なのですぐ気がつくが、店はなかなか気がつかない」(パチンコ客)



昔のハネモノタイプのハネもよく不具合を起こしていた。ハネが壊れると直接出玉に影響するために、客もすぐにクレームをいう。



ところがギミックは演出であって、壊れていても直接遊技性能に影響するものではない。



だからといって壊れたものを放置するわけにはいかない。



「ホールに設置している機械は、保通協を合格した状態で使わなければいけません。厳密に言えばランプ一つ切れても、保通協を合格した状態ではありません。そのまま放置していたら風営法違反になります。なぜなら、検定を受けた状態とは違うからです」(事情通)



遊技機の性能に大きく影響する基板関係の故障を修理するには、事前承認が必要になる。



遊技機性能に直接影響を及ぼさない、ランプの玉切れやガラス交換は変更届で、30日以内に所轄に届けなければいけない。



今回のボタンやギミックの動作不良は発見した時点で、ホールはその台の営業を止めなければならない。



海のボタンの件では厳重注意で済んだが、所轄の担当官によっては指示処分どころか、無承認変更で厳重に処分される可能性もある。



ホールと客の関係が良好であれば、警察に通報する前にホールに知らせてくれるが、何度いっても修理しなかったりすると、クレームが警察に行くことにもなる。



閉店後にボタンや役モノ動作チェックを1台ずつ行うのもホールとしては、大変な労力になってしまうが、動作確認はホールの責務であろう。



メーカーはホールの負担をかけない機械を作ることが責務であろう。



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パチンコ日報第3回忘年会のお知らせ

今年もパチンコ日報の忘年会を開催します。



日報読者なら参加資格は問いません。



※勉強会ではありませんが、参加メンバーによってはシークレット企画があります。



■日時

12月1日(土)PM6:00~



■場所

大阪・ナンバ



店は去年の味園の予定



■会費

4000円



参加希望の方は

名前、所属先、ケータイ番号を記入の上、11月17日までに次のアドレスにメールください。

tetorayade@hcn.zaq.ne.jp






メーカーになる覚悟

型式試験申請書の添付書類の総ページは約4000ページ。分厚い書類は2冊にも及ぶ。



電子部品一つの仕様書から回路図までが添付されている。東芝やNECなどの大手メーカーの仕様書ともなると、一つの部品で50ページに及ぶものもある。これは、確かなメーカーの部品を使って機械を作っています、と証明するような書類である。





この気の遠くなるような書類の束を保通協の担当者は毎日のように読み込んでいるのかと思うと、頭が下がる。





膨大な資料の中で最も重要なのが、別添5の「ソフトウエア関係資料」だ。これが遊技機の頭脳であり、心臓部でここに各社の企画力が詰め込まれている。



この中には、



1 プログラム基本仕様

2 主要動作フローチャート

3 割り込みについて

4 メモリマップ及び入出力ポート

5 定数データ一覧及びRWNの内容

6 出玉率の計算

7 ソフト確率

8 図柄確率

9 乱数について

10 確率抽選処理について

11 エラー処理について

12 回胴回転装置

13 回胴停止装置

14 モジュール説明

15 フローチャート

16 プログラムリスト

17 ダンプリスト

18 メインCPUとサブCPUのインターフェイス

19 コマンド一覧表



などが詳細に書かれている。



機械作りも各メーカーのノウハウだが、型式試験申請書の添付書類もノウハウがなければ作れない。



「スロットメーカーの半数近くは自社で申請書類を作れない。名前だけはメーカーかもしれないが、開発をすべて外注に任せているので、当然、社内に書類を作れる人材がいない。本来は設計した人が書類を作るのが普通。自社内に開発部隊がいないからそういうことになる」(スロット関係者)



日電協に非加盟のメーカーが急増した時期があったが、新規参入したメーカーの実態はそんなものだった。



ノウハウがないメーカーにすれば、この申請書類2冊に2億円を支払ったケースもある。



保通協に機械を持ち込むには、この面倒な書類を添付しなければならない。



保通協に通しても、何年経ってもヒット機種が生まれないメーカー数の方が多い。



研究開発には目に見えない金もどんどんかかる。



遊技機メーカーになる大変さがこの書類からも垣間見える。メーカーになるには相当の覚悟が必要だ。



この前、日電協メーカーがホール企業に転売されたばかりだが、そこそこ名の通ったメーカーで身売りしたがっているメーカーはまだほかにもある。



社長業とは孤独なもので、そんな本音は社員の前では、おくびにも出せない。



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人材アセスメントでいい人材を

環境アセスメントという言葉は誰もが耳にしたことがある。



意味はこうだ。



大規模な開発事業を行う場合、それが周辺の環境にどのような影響を与えるかについて、事業者が、事前に調査、予測及び評価を行うとともに、環境を守るための対策を検討し、その対策が成された場合における事業の与える環境への影響を総合的に評価することが求められており、これを環境アセスメント(環境影響評価)と呼ぶ。



要は事前調査によって開発後の影響を予測する、ということだ。



採用、人事コンサルタントのJEXSの豊田雅司社長がパチ元会のセミナーで、いい人材を採るための「人材アセスメント」を提唱した。



人材アセスメントとは、現有社員の評価をする際に、第三者の目で客観的な能力評価をする研修形式のプログラムのこと。



たとえば、



●いつも明るい人は、多少苦しくてもいつも明るい。



●気の弱い人、すぐ落ち込む人は、自信をつけさそうとしてもすぐダメになる。



●すぐに緊張する人は、慣れたこと以外はやはり緊張する。



人の性格というものは直そうとしても治るものではない。



「ナゼ、治らないかというと軽自動車で200キロで走れというようなもの。つまり潜在能力が原因です。能力の高低はほとんど改善されません。改善には苦痛を伴う努力を要します。それならポテンシャル低い人材より、高い人を採用することです」



人間にそもそも備わっている能力を次の3つに分類する。



1.意思決定系能力(エンジン)



2.対人特性系能力(エクステリア、インテリア)



3.個人特性系能力(サスペンション、ボディー剛性)



()内は車に置き換えているのでより分かりやすい。



選考する時にこの3つの能力のバランスが取れた人材を採用するのがベストなのだが、一般的には適正ぐらいしか調べない。



そこで第三者によって能力評価を行うのが人材アセスメントだ。



人事評価は評価者によって、甘い、辛いの差が出るが、人材アセスメントでは第三者がベースになる能力を観察して評定していく。



一番最初に人材アセスメントに着目したのは、アメリカのCIAだった。スパイを選考する時のプログラムで、ミッションごとにどのスパイが適任かを調べた。



企業で最初に採用したのがやはりアメリカのAT&Tだった。



営業の成績が優秀で、管理本部長に就任したらとたんにダメ部長の烙印を押されるケースがある。営業と管理では発揮する能力は別物である、という典型だ。



プロ野球でスター選手が監督になって能力が発揮できないのと同じようなこと。



企業が選考に際して重視するのが、前述した3つの能力のうちの中でも意思決定能力だ。これは要点把握力と問題分析力を備えており、高学歴の人は相対的にこの2つを兼ね備えている。



高学歴の人は大企業へ就職することが多いが、対人特性能力が欠けていると社内ウツになったりするケースが少なくない。



ホール業務は対人特性能力の優れた人材が向いているが、店長になるには意思決定能力が必要になってくる。



3拍子揃った人材がキーマンで、キーマンが将来の会社を引っ張っていく人材となる。



キーマン人材を採用するには、中途採用よりも新卒採用の方が質、量とも圧倒的に勝っている。



中途市場は「パチンコ店」と見ているのに対して、新卒市場では「パチンコ企業」として見ている。



直近のデータで新卒市場で8.3%がアミューズメント業界の会社説明を受けている。



会社説明を受けた後のアンケートでは、パチンコ業界はイメージが悪くなっている傾向が強い。



理由は厳しい現実を教えないとすぐに辞められてしまうからだ。厳しさを強調するあまり、本来の魅力付けが弱くなっている。



「人事担当者や面接官のスキル不足や思慮の浅さが出ています。学生が抱くパチンコ業界のイメージは、社会貢献度が低い、ブランドイメージが低い中で、学生に何を期待するかが伝え切れていないですね」



自分の考えがなく、自分の意見をはっきりいえない劣悪人材を数合わせで採用することのないように、注意しなければならない。



3拍子揃った人材は各企業からも引く手あまた。内定が集中する。いい人材からは企業が選ばれることになる。



3拍子揃った人材を振り向かせるには、人事担当者自身がキー人材となる。



学生が人事担当を見る目はこうだ。



かっこいい!(2割)



こんなもんか(6割)



何だ!この人(2割)



人事担当者は会社の顔で、スポークスマンなので、学生からかっこいい!と思われるキー人材で採用に臨まないと、結果的には経費が膨らむことになる。



「すぐに内定は出さないこと。人に対して軽く見る企業と思われます。何度か会うことで相互関係を構築していけば、入社意欲も湧いてきます」





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