先日、1時間半も車椅子の客に付き添ったスタッフのエントリーには、批判的なコメントが結構あった。
現役店長からも「その日・その時だけならそういう対応もできるかもしれませんが、その対応を続けるのであれば、その方に気に入られて毎日来られると困ることになると思います。評判になって車いすの方が何人も来たとするといつかは破たんすると思います」という声もあった。
パチンコホールとホテルのサービスを比べるとまた批判の声が来そうだが、顧客満足度No1ホテルともいわれているリッツカールトンは、客からの要望に対して絶対に「NO」とはいわない。
ホテルが満室で断らなければならない場合でも、近くで同レベルのホテルの空き具合を調べてそっちを紹介する。
11時で閉店するバーに11時10分ぐらいに客が入って来たとしても、閉店ですからと断らない。「一杯だけ飲んでいきますか」と迎える。
そこにはサービス業の本質である客に対する心配りがある。
リッツカールトンの感動の中でも有名な話しがある。客室にめがねを忘れて、東京に帰ってしまった客がいた。客は途中で気づきホテルに電話を入れた。普通なら宅急便で送るところだが、リッツのホテルマンは自分の判断で、新幹線に乗り、東京まで届けた。
めがねをわざわざ大阪から新幹線に乗って届けられれば、感動しない客はいない。感動を与えられた客は必ずリピーターになる。客がそれを口コミで伝えることでリッツの噂は嫌が上でも広まる。
客がホテルに滞在中は「気分がいい」と感じることが最優先事項で、それに対しての裁量権が従業員に与えられているので、東京までめがねを届けたり出来る。そして、これが重要なマーケティングになっている。
車椅子の客に付き添ったスタッフのホールも、顧客が喜ぶことをすることが優先課題であれば、それは自然な流れだ。
このエントリーで、もう一つ問題となったのが、従業員が手を添えることは風営法違反になるのではないか、ということだった。
ホールには年配客が多い。身障者でなくても高齢で手が震えてハンドルがうまく握れない客がいる。
実際あった話だが、手が震えてハンドルがうまく握れない客が従業員にハンドルを固定するために、セロテープを頼んだ。
店側としては固定ハンドルは禁止されているので、セロテープを渡すわけにはいかない。
店長はこっそり常連客にセロテープを渡して、その常連客が手が震えるお年寄りの台にセロテープを張った。
高齢化社会を迎え、そういう客が増えることも予想されるが、今のハンドルは手にひねりを加えるため、長時間遊技は疲れる。
かつてアビリットがバイクハンドルを発売したことがあったが、人間工学からすれば、これが一番疲れない。
連打、連打で周りの客が迷惑するような無駄なボタンよりも、メーカーは疲れないハンドルの開発に力を入れて欲しいものだ。
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