パチンコ日報

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飲食店から歓迎されるホールの高い接客レベル

求人誌の営業が最近の傾向を話す。

「ホールでバイトしていた人たちが時給の関係で他業種に流れているのですが、多いのは飲食業です。数は少ないけどリゾートホテルへ転職した人もいます。転職先では押しなべてホールからの転職組は好評です。なぜなら、接客をホール業務で身に着けているからです。小さな飲食店では接客を教える人材もいないのですが、ホール出身者は即戦力で助かっています。何よりもお客さんとすぐに会話ができる術を持っているのは強味です」

ホールが新卒採用を始め、接遇教育に力を入れるようになって30年以上は経過する。それがこんな形で他業種から評価されるとは思ってもいなかった。

パチンコ業界が最初に接遇マナーの手本としたのがキャビンアテンダント(CA)の接客スタイルだった。実際、航空会社の元CAを講師に接遇教育を受けるホールも少なくなかった。

ただ、一流の接遇教育を受けても、働く側の意識が低ければ猫に小判、ということだ。それとCAの接客がホールに向いているのか、ということだ。それはホールの客層も含めていえることだ。簡単に言えば、CAの接遇教育はホールにとってはオーバースペックだったということだ。

求人誌の営業マンからこの話を聞いたホールオーナーは新規事業が閃いた。ホールの接客なら飲食店では即戦力になる。高級ホテルのハイスペックな接客ではなく、飲食店受けのロースペック接客を担う会社である。需要があればそれも成り立つだろうが、疑問符は付く。

このオーナーの閃きはもう一つある。

オーナーの知り合いが北関東でメロン農家を運営している。農繁期には季節労働者を雇い入れている。彼らには寮が与えられている。休日はたいていが近所のホールへ打ちに行っていたのだが、近所のホールがことごとく閉店したため、行き場を失い、休日は寮でテレビゲームで過ごすことが多くなった。

行き場を失ったのは季節労働者だけでなく、地域の人も然り。ホールがなくなって時間を持て余すお年寄りが始めたのがウォーキングだった。これがファッショナブルなスポーツウエアに身を包み、帽子やシューズもスポーツブランドで決めている。おカネをかけずに健康になれるウォーキングに嵌ると、ウエアやシューズにはおカネをかけるようになる。

ホールに通っていたお年寄りが、ホールがなくなって始めたことなのだが、ここにビジネスチャンスのヒントを感じた。

自店の景品コーナーを改めて見回した時、何十年も変り映えのないことを痛感した。お年寄りの関心事は健康である。景品コーナーにウォーキング関連グッズを取り揃える、ということではないが、もっとお年寄りの声を聞いて、それを反映することにした。



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