この番組を観た70代のおじいちゃんは、すっかりスリープユーザーとなっていたが、再びパチンコをやってみたくなり5年ぶりに古巣のホールを訪れた。
パチンコから遠ざかった理由は年金生活だった。おじいちゃんの小遣いは月1万円。年金の支給日である15日まで、まだ多少小遣いが残っていたので、11日の月曜日にホールへ向かった。財布の中には3000円入っていた。
5年ぶりにマイホールを訪れたが、常連客の間ではおじいちゃんは死んだことになっていた。70代ともなると、急に姿を見せなくなるとそんな噂が立つものだ。
顔見知りの掃除のおばちゃんや常連客とも話ができて「パチンコっていいな」と思った。
それもそのはず。200円目で連チャンが始まり1万1000発を出したからだ。
「家族にはパチンコは止めたことになっている。タバコの臭いが付くので、家内からは『どこへ行ってたの』と聞かれることが困る。ま、その時は『碁会所』と胡麻化すけど」
このおじいちゃんのように、ドキュメント72時間を観て全国のスリープユーザーがどれぐらいホールに戻ってきたかを知りたいくらいだが、一人や二人ではないだろう。
その一方で、カジノに興味を持ってしまったおじいちゃんたちもいる。
パチンコ仲間のおじいちゃん6人が、去年暮れに香港・マカオへ旅行に行った。
最初はカジノにそんなに興味はなかったが、ルーレットやカードゲームは「目の前で抽選するのですごく興奮した。日本にカジノができたら絶対に行く」と6人ともすっかりファンになって帰って来た。
最近、3段クルーンのアナログ抽選機が登場しているが、おじいちゃんたちの目には「あれも、磁石がついて誘導してるんじゃないか? パチンコなんかやってられない」と機械にも信用がない。
「ルーレットの36倍の当たり、ハズレは自分で予測できるので、凄い快感がある。夢がある。パチンコはただやらされているだけ。パチンコも自分で予測できるようにしないとダメ」と手厳しい。
スロットマシンも体験した。カジノのスロットはオールクレジットでコインを入れる手間がない。
「ジャグラーならせいぜい300枚。ランプが点くか、ジャグ連ぐらいしか、楽しみはないが、スロットマシンはクレジットも一気に上がり、コインを入れる面倒くささもない」
カジノとパチンコを比較して夢を語られても土俵が違うが、公明正大性と自分で予測するゲーム性はカジノから学ばなければいけない。

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