外食する時間がない、経済的余裕もない、となるとスーパーやコンビニで惣菜を買って家で済ませる傾向が強まっている。
業界的には右肩下がりなのは、パチンコ業界も同じだが、飲食店で儲かっている=黒字の店は3割ほどしかない、というのは驚きだ。残りの7割は赤字、ということになる。これについても理由がある。
パチンコと比べて新規参入のハードがかなり低いことが挙げられる。飲食店なら数百万円から開業できるが、その分、競争も激しくなる。3年以内に7割が廃業するのが飲食業界でもある。
パチンコ業界の場合は新規出店しようと思うと標準的ホールで、居抜き物件でも都市圏なら運転資金などを含めると開業資金は、4億円前後はかかる。これでは個人の力ではとても新規参入はできない。
また、飲食店が失敗するのは立地を甘く見過ぎることにもある。味が良くて値段が安ければ、集客できるとばかりに、裏通りで家賃が安い物件や、競争の少ないところをと考えてしまいがちなところも、失敗する要因だ。
さらに、駅前だから、人通りが多いから、周辺人口が多いから、というだけでも立地がいいとは言えない。人口が多い都内のパチンコ店でも、駅前に立地しながら苦戦しているホールはいくつもある。それは、パチンコ店へ流れる動線がないためでもある。
飲食店における良い立地とは、その店舗とそのエリアの飲食需要がマッチしていることを指す。
飲食業界のコンサルタントは、立地調査で必ずパチンコ店の客層を調べる。昔はパチンコ店を一括りにしていたが、最近はパチンコとスロットの客層を分けて調査している。それほど客層が色分けされているからだ。
パチンコ、スロットが流行っているエリアは風俗産業も流行っている。東京でいうと五反田がそれに該当する。五反田駅前のピンサロ店は昔から“聖地”として有名だ。
五反田のコンビニに置いている週刊誌の種類を調べると、エロ系が多くなる。そういうエリアではドトールコーヒーは出店しても流行るが、スターバックスでは流行らない。ま、これぐらい素人でも分かりそうだが。
スロ専が流行っているエリアでは若者が多い。そういうエリアならスロ専の近くに牛丼専門店のような回転率が高い業種を出店すると流行る。
さらにパチンコ店を調査する時は客の服装をチェックする。それによって、そこのエリアに集まって来る人の層までが分かる、というぐらい、飲食店の出店調査にパチンコ店がキーとなっている。

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