パチンコはサンドにおカネを入れれば、後はボタン操作一つで玉が払い出される。それに比べるとスロットは随分手間がかかる。
そこで、メーカーは現在のスロットのクレジットを50枚から、500枚、さらには1000枚に上げたいと考えている。クレマン対策に50枚にしている、という側面もあるが、クレジットを1000枚ぐらいに上げれば、補給の手間も省けるので、ホール側にもメリットがある、と考える。
ところが、ホールの中には「クレジットで上げるのは絶対にダメ。ラスベガスにクレジットタイプがあるが出玉感がないので面白くない」とクレジットに猛反対する人もいる。
やはり、出したメダルを箱に木の葉積みすることがユーザーの楽しみである。すべてクレジットで精算されてしまうことは、いわば、ユーザーの楽しみを奪っているようなものだ。
メーカーにすれば、便利な機能を付けて新製品として売り出したい。そのためには省力化も考える。人件費が削減できればホールにもメリットがある。しかし、それはメーカー発想であって新製品を売らんがための発想である。
ユーザー心理は完全に置き去りにされている。
パチンコでもスロットでも玉が出る、メダルが出る、というアナログ感覚は玉箱の重みでより達成感を感じるものだ。
話はパチンコの玉箱の上げ下げの問題に移った。
「いつから玉箱を従業員が上げ下げするようになったのか。これとてユーザーの楽しみを奪っている。従業員が玉箱の上げ下げをするようになったから、従業員をたくさん抱えなければならなくなった。それを解消するために各台計数機が登場したが、これもお客さんにやってもらえば、各台計数機も必要ない」(ホール関係者)
しかし、大当たり中、玉が出ている時にはやはり従業員が上げ下げしてくれないとお客さんの方が困る。
「アタッカーの時間制限を取れば、済む話。10個入るまでは閉まらない、という機構にすれば、余裕で、自分で玉箱を上げ下げできる」(同)
今はゴト対策の一環でジェットカウンターへ玉を流すのは従業員の仕事になっているが、昔はお客さんが自分で玉を流していた。玉箱の上げ下げから計数までお客さんにセルフでやってもらえば、設備代をかけずに省力化できる、というものだ。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。