プローバグループはパチンコ、ゲームセンターを柱に、人財開発事業、介護福祉支援事業、保険代理店事業などを展開している。
新卒採用2期生。44歳。パチンコを10年、ゲームセンターを10年経験した後に、再びパチンコに戻って1年、役員としての経験も乏しい中、中野氏に白羽の矢が立った。
「去年の経営計画発表会で平本社長が『社長をもっと作りたい。夢で終わらせない』と話していたんですが、介護事業か保険の社長を作りたいということかと思っていたんですが、まさかメインのパチンコ事業の社長とは思ってもいませんでした。人生で初めて頭が真っ白になりました」(中野社長)と驚きを隠さない。
プローバグループが掲げるのは経営のスピードアップと自主責任経営の実践。パチンコ以上に業界全体が低迷しているゲームセンター業界にあって、財務体質の見直しや資産売却、路面店からショッピングセンター内への形態転換などによって2年前に無借金化した手腕が評価され、パチンコから10年離れていたブランクはあるものの、本業のパチンコ事業での社長となった。
自主責任経営とは全員経営。社員一人ひとり自らが主役となって「強存強栄」(強く存在して、強く栄える)を目指している。
「わが社は減点主義ではなく、加点主義です。挑戦することが○で、挑戦して成果が出れば◎。何もしなければ△でペナルティはありません。行動を起こすことによって加点されます。『若い力でどんどんやって行こう。失敗を恐れるな。すべて自分の決断で動きなさい』と平本社長から激励されています」
今年の年頭のあいさつで平本社長は、プローバの新規出店とプロバックスの新規事業を年内に実現する、と発表していた。
中野社長に課せられたミッションは成長戦略の実現だった。社長に就任早々の新規出店だった。
「案件はいくらでもあります。しかし、機械の内規変更や釘の問題で新規出店できない理由はいくらでも挙げられますが、平本社長からは年内までに間に合うの?と発破もかけられました。納期がなければ、言い訳して動いていなかったかも知れませんが、8年ぶりに12月に新規出店する話を社員にした時は、社員の目の色が変わり、考え方が変わりました。来年も出店します」
会社を拡大することは、ポストが増える。そのためには人財が必要となり、雇用も生まれる。それに伴って各自の目標も明確になる。
3年前から社員に貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)も公開している。財務内容から借り入れ状況までオープンにする会社はそうそうない。低い自己資本比率を高めるためには、どうすればいいのか。そのためには何をするかを一人ひとりが考える。これこそが全員経営でもある。
「経営のことはまだまだ分かっていませんが、トップダウンとボトムアップがせめぎ合うような経営を目指しています。下からの具申はなかなかできないので、とにかく現場に出てボトムゲットをしています。皆に近い社長になりたいと思っています」
10年前に勤務していた店舗を回った時は、常連客からこんな声が掛かった。
「あんた、社長になったんだってね。もっと玉を出さんといけんよ」
お客さんとの距離も近い。
「常連さまはプローバが好き。好きであり続けていただくために、もっとお客さまと触れ合いたい。好きは成長の原動力にもなるので、身内もプローバを好きになって欲しい。好きだからこそ成長もする。家族も本人も幸せになる。プローバを好きであり続けて欲しい」
週末は夫婦で自宅近くのライバル店で打つのがいつもの風景。
「来年1年は社長業が分かってしんどいと思うが、1年間がむしゃらに動く」という言葉に気負いはない。
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