パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

遊技機メーカーに迫る“脱・中国依存”という経営課題

高市首相による「台湾有事は日本の存立危機事態となり得る」という発言をきっかけに、日中関係は一段と冷え込んでいる。

専門家の間では「2027年にも中国が台湾に侵攻する可能性がある」との見方も根強く、残された時間は決して多くない。これは外交や安全保障の問題にとどまらず、日本企業の経営戦略そのものを揺さぶる現実的なリスクとなりつつある。

すでにキャノン、ソニー、三菱自動車、日本製鉄といった名だたる企業が、中国工場の閉鎖や撤退を進めている。IT、半導体、外食、小売など業種を問わずグローバル企業は中国依存から距離を取り始めた。

背景には、コロナ禍における中国のゼロコロナ政策がある。約3年間にわたる都市封鎖は、サプライチェーンを寸断し、「中国ビジネスは不可避で恒常的な構造リスクを抱えている」という認識を企業に強く植え付けた。

その結果、各企業では対中ビジネスの戦略的意義とリスクを徹底的に再評価し、中国市場や中国生産への依存度を抜本的に引き下げる、いわゆる「脱・中国依存」を加速させなければならないという意識が広がっている。

もはやこれは一部の業界だけの話ではない。

遊技機メーカーも例外ではない。むしろ危機感は相当強い。なぜなら、現在の遊技機製造は、中国で生産された部材や部品に大きく依存しており、それらが一つでも欠ければ、日本国内で遊技機を組み立てることができないからだ。

幸いにも、パチンコ産業は自動車産業のような巨大産業ではないため、大規模な工場撤退といった直接的なリスクは小さい。しかし、台湾有事という最悪のシナリオを回避、あるいは被害を最小限に抑えるためには、部品調達先を中国以外に分散させる必要がある。

部材が入ってこなければ、遊技機は1台たりとも完成せず、最悪の場合、企業は倒産の憂き目に遭う。

遊技機は、実は高度に分業化された工程を経て作られている。

まず主制御基板やサブ基板の回路設計・レイアウト設計を行う。CADを用いて、基板上のどの位置にどの部品を配置すれば効率よく、かつ安定して動作するかを検討し、入念な動作確認を重ねながら設計が進められる。

次に、出玉確率や払出しを制御する主制御基板、役物などを制御するサブ基板のプログラムを作成・搭載する。さらに、各機種に合わせた効果音やBGMの制作・編集を行い、音の長さや種類、鳴らすタイミングまで細かくプログラムすることで、遊技機特有の演出が完成する。

ここからが本格的な製造工程だ。

生産計画に基づき、部材の手配・調達を行い、各工場の生産スケジュールを見極めながら、過不足のない量を適切なタイミングで確保する。

オートメーション化された設備によって基板への部品実装が行われ、半田処理後は樹脂ケースに収められ、最新の検査機で厳密な機能検査が実施される。

こうした一連の工程は、どれか一つでも中国依存の部材が途絶えれば、すべてが水泡に帰す。

台湾有事は、決して机上の空論ではない。

遊技機メーカーにとって「脱・中国依存」は、もはや選択肢ではなく、生き残るための必須条件となりつつある。


人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。
記事一覧

コメント[ コメント記入欄を表示 ]

コメントする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA