常連客のおじいちゃんが1000円札10枚を持ってきて500円玉に両替替えして欲しい、と駆け込んできた。
そのホールの周辺には銀行もなければ、郵便局もないような場所で、おじいちゃんがふと思い浮かんだのが行きつけのパチンコ店だった。
おじいちゃんは車の運転ができないので、いつも自転車で店に来ていた。ホールに両替を断られたら、銀行のある町までバスで行かなければならないところだった。
常連さんでもあるので店長は両替を快く引き受けた。
500円玉を何に使うのか聞かなかったが、この一件で店長はパチンコ以外でもホールが役に立てるものは何かないかと考えるようになった。特に周りに何もない郊外立地なので、ホールで色々なものが買えたり、公共料金の支払いができればいいと考えるようになった。
店長が考える理想形といえば、ホールの敷地内にコンビニを併設することになる。
実際、ホールにコンビニを併設しているケースもある。
ホールとコンビニの親和性が高い理由は、郊外店舗の場合、他の産業に比べると駐車場面積をたっぷり取っているので、コンビニスペースを取りやすいことが挙げられる。
コンビニの建物として必要なスペースは約45坪。内装工事費は850万円~1300万円。
ホール側が用意するのは契約金、土地、建物で、契約内容によってコンビニ側が内装工事を負担するケースもある。
ホールの立地によってコンビに本部から100~200万円の土地・建物の賃借料がホール側に支払われるケースもある。
コンビニを併設することの最大のメリットは銀行がついてくること。ATMはないよりあったほうが便利であることには間違いない。
2番目のメリットは、郊外店の場合、飲食店を併設するケースが多いが、それに取って代わるのがコンビニだ。軽食メニューが充実しているので飲食店が不要になる。
ホール内でパンやおにぎりなどの軽食のワゴン販売も可能になるので、席を離れずに食事が摂れる。
店内に45坪のスペースがあれば、休憩室をコンビニに改装して、イートインスペースを設けることもできる。
コンビニ経営はホールでやるのもいいが、本部が別途経営者を引っ張ってきてくれるので、賃借収入だけを得る方法もある。
周りに民家はなくとも、前面の道路をある程度の通行量があれば、可能だ。

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