パチンコ業界は客、ホール、メーカーの3者の間で、いつからwin winの関係が構築できなくなったのだろう。
ホールも客も喜んでいた時代といえば、現金機の時代まで遡らなければならない。それがいつの間にか、一部メーカーの一人勝ちという構図に。
こんないびつな業界がいつまでも持つわけがない。
タクシードライバーは聞いてしまった。車内でのメーカー関係者らしき人と連れの会話を。
「業界で一番売れた機械が一番コストが下がっている。最終的には1台あたり4万円まで下がったのではないかな。何でもそうだけど、たくさん売れば売るほどコストは下がるよ」
「で、今は1台いくらぐらいするんですか?」
「40万より高くしても売れるんだけど、ホールの組合から40万以上にしないように釘を刺されているので、それ以上は自制しているよ」
「今の原価はいくらぐらいなんですか?」
「10万行くか、行かないぐらい。実売価格は34~35万というところかな」
「すごい利益率ですね」
「この業界は不思議なもので、高くても買ってくれるから、メーカーはわざわざ値下げ競争なんてバカな真似はしない。高値がまかり通っているので弱小メーカーもそれで助かっているよ。中古になって新台価格の倍以上の値段で取引されることも珍しくないよ」
「儲かってしかたないですね」
「一発大ヒットを飛ばせば、ビルの一つぐらい簡単に建つよ。儲けたメーカーは新入社員の冬のボーナスが100万あったこともあったよ」
「新入社員で100万ですか!」
「今はホールの体力がなくなってきているので、大量に買ってくれることが少なくなってきているけどね。でも大手ホールが台頭してきてある程度買ってくれる台数が読めるので、メーカーは生産調整はしやすくなった」
「値段は原価にいくら乗せるかではないんですね」
「いかに高めに値段を設定するか。一般の汎用品、例えばアイフォーンなどは中身をばらせば、あらかた原価が計算できるけど、パチンコの場合はそのあたりが難しいので高い値段設定が可能になる」
タクシードライバーは思った。
ホールのことは考えず、自分たちさえ生き残ればいい、という考えのメーカーが跋扈している業界に将来はない、と。
タクシーの狭い空間は、ドライバーがいるにも関わらず、普段しゃべれないような会話を平気でしてしまう。
こんなたわいもない会話から、パチンコ台の原価も世間に漏れていく。
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