パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

通り魔殺人のコメントを拝読して…その1 新保険の開発を

お亡くなりになられたお客様のご冥福を心からお祈りします。



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このエントリーは、今回の事件について語るものではない。



コメントを拝読しての簡単な雑感を綴るものだ。



皆様の考察の参考にして頂ければと思い、急きょ書いた。



パチンコ店でこの様な悲劇は二度と起きて欲しくないものだが、起きないとは言い切れない。



競馬場や競輪場に比べて、どうしてパチンコ店で起きる率が高いのか?とのコメントがあった。



大きな理由の一つは、パチンコ店の数が圧倒的に多いからだろう。パチンコ店は全国に存在して、誰でも簡単に入場できる。パチンコ店は、そういう意味で目立つ存在でもある。



駐車場で小さな子供が、車内に放置され亡くなる事件も、同様の理由が考えられる。



実は、車内に乳幼児などを放置して、親がその場を離れる事は、パチンコ店の駐車場に限ったことではない。



今から20年ほど前、有名百貨店(パチンコ村の近く)の立体駐車場で実際に起こった。



駐車場から、子供の泣き声が聞こえた。係員が一台ずつ駐車中の車内の点検を始めた。立体駐車場なので、時間と手間がかかった。



乳幼児が車内で寝かされた状態で発見された。



それからが大騒ぎだった。

店内放送で自動車のナンバーを読み上げ、お客様を探した。幸い、親は直ぐに見つかったが、店内にいなかったら大変な事になっただろう。



愛犬の車内放置も結構ある。このケースは、店側が見過ごす事がほとんど。



東京都内の百貨店の専用駐車場は、最新式の立体駐車場だ。お客様が車を頭から駐車位置に停めて下車すると、係員のボタン操作で、車が自動的にスライドしながら入って行く。



この時、係員は必ず自動車を一周して、車内に人がいないかを点検する。特に入念なチェックが必要なケースはワゴン車。スモークガラスが多いので確認にも苦労する。



年に数回、チャイルドシートに乗ったままの乳幼児が発見される、という。



ア太郎さんのコメントの中に「他の商業施設で駐車場を回る頻度はどれくらいなのでしょうか?」との質問があった。



東京・小金井市のイトーヨーカ堂は、警備会社に30分おきに屋上駐車場の点検を依頼している。



30分おきの理由は諸事情から掲載をさけるが、この店舗の危機管理能力が充分に発揮されている事が分かる。



一方、東京競馬場の近くにある平面有料駐車場は、定時の見回りは一切ナシ。



私が店長時代は、夏場は最大でも1時間おきに駐車場の巡回をしていた。



私が店内勤務中の昼間は、極力私が巡回を行い、私がいない時は、役職者に巡回をさせていた。



その理由は一般従業員を一人で巡回させると、お客様とのトラブルも考えられるので、事前予防のためでもある。



この時、エアコンとエンジンをかけたままで、車内に子供を放置していた例が2件。1件は乳幼児。もう1件は幼稚園生。



当時は今と違い、ホール内への未成年者入場に寛容な時代だったので、置き去りにしている件数は意外と少ない。子供を入れられなくて置き去りが増えたともいえる。



エアコンをかけたまま放置する親は、エアコンをかけているから大丈夫だと思っている。エンストなんかしないと思い込んでいる。そうした無知が引き起こす事件でもある。



私は2回放置したお客様には、出入り禁止の予告をしていた。



駐車場の巡回は店舗責任者の脳内危機管理が顕著に出る。しかし、予算や時間的な問題でなかなか理想通りできないことに、ジレンマに陥る店長もいる。



危機意識の高い店長は、社内の人材配置を駆使して頑張っているケースも多い。



話を戻そう。



パチンコは威張れる趣味ではない。

しかし、パチンコによって人生を豊かにできるケースもある。



そうはいいながらも、パチンコはギャンブルだ。

ギャンブルを優先して子供を犠牲にする親は世間は許さない。



その狭間にパチンコホールがある。



ホールの一部には、世間の常識と乖離している店舗もある。



今回事件があったホールの経営サイドは常識があったから、店舗にお詫びの張り紙を出し、P ワールドにも掲載した。



これは社会常識だが、それが出来ないホールが過去にあった。



消防訓練も一生懸命訓練しているホール企業があるが、中には一度もやっていないホールも存在する。



これはパチンコホールに限らないが、経営者や管理者の危機管理能力のレベルを見分けるバロメーターでもある。従業員は自社の危機管理レベルをこれで推し量ることもできる。



ここまで書いて、ホールの放火や殺人をなくすためには、どうすればいいのか? この問題に触れなければ「元店長は中途半端だ」と言われるだろう。



今回のようなケースで完璧な防犯はできない。



だから防御する努力と工夫が必要になるのだが、これには金がかかる。

金はかかるが、人命を優先させるのが当たり前だ。



警備員を配置できないホールは、入店されお客様を見かけたら「いらっしゃいませ!」と大きな声でお声がけをしたりする。



お客様全員に無理としてもこうした方法で、対処していくしかない。



それでも、100%防ぐことはできない。



せめてホール内で起こった通り魔事件で、被害者へ補償ができる保険を業界と保険会社が共同で開発してはどうだろうか?



働き盛りで亡くなった場合は、家族や子供もいることだろう。



通り魔からは99%、殺人に見合う損害金は取れない。



づつく



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