パチンコ日報

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奇跡の復活劇の幕は上がったが…

同じ屋号でチェーン展開していても経営は別、ということがある。それが、定点観測して、復活劇を期待しているホールだった。



兄弟は3人。



本社を引き継いだのは3男。定点観測しているホールは長男の会社が運営しているようだ。



2日間休業して再スタートしたのは5月半ば。



初日はまずまずの客入り。



客から不満が一番多かった「回らない釘」に対しては、「回感遊技」のプレートを全台に刺し、回るようになったことをアピールしている。



今回のリニューアルでは甘デジコーナーを1円コーナーに変更したほか、スロットを40台増台している。



地元客によると、リニューアル後初の土日は盛況だったようだが「牙狼を打った。スタートは以前に比べよく回るようになったが、アタッカーになかなか入らない。牙狼は1回の大当たりで1500発は出るが、1150発しかない。これは削りすぎ。スルーも入らない。スタートは回ってもストレスが溜まる」と不満だけが残ったようだ。



翌月曜日。



競合他店に比べると稼働は落ちている、という。



一度ダメになると、本社が立て直しに入るのが、このチェーン店の特徴のようだが、地元客の体験を聞く限りでは、まだ本社は介入していない?



「回感遊技」で客から一番不満の多かった問題はクリアしても、その分、出玉を削ったのでは、客はかえってストレスを溜めることになる。



問題点はまだ、すべて解決されたわけではない。ここを取り除かないことには元の木阿弥。そんなことは釈迦に説法。十二分に分かっているはず。



高い家賃が出玉を削らせているのか?



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従業員の意識改革・・・その5

父を亡くしたBさんの話は切実で悲しい。詳細が書けないくらい悲しい。



遺書には自分が右腕だと思っていたスーパーの店長宛もあった。

お父様は息子Bさんのことをその店長に託したのであろう。



しかし、その想いは伝わらず、抵抗勢力という名に変わった。



どの業界でも、二代目や三代目に会社の実権が移る時、会社の番頭クラスとの信頼関係が大きな鍵となるケースが多い。



この実権移譲が成功するかどうかは、先代がどこまで次代のための地ならしを成功させていたかに掛かっている。



二代目や三代目が失敗する原因は、本人の能力にも左右されるが、番頭役がどこまで協力してくれるのか? そこが重要ポイント。



Bさんは、突然の出来事に悲しむ暇もなく、会社の舵取りを始めた。それもパチンコ店以外は全て赤字の状況下で。



ホールの事業部長は、信頼が置けると確信していたので、全てを任せることができた。



事業部長を役員に昇格させた。



素人レベルの小売業は、専門のコンサルに任せて、ダメなら事業から撤退することを考えていた。



しかし、真面目に働いてくれている従業員のおばちゃん達の顔が脳裏に浮かび、従業員の家族のことまで考えなくてはならない。



この時Bさんは、初めて父の偉大さと苦労を知った。



「もっと沢山のことを学んでおけば良かった。後悔しても遅い」と漏らす。



Bさんによると、抵抗勢力の内容には、整合性に欠けるものがある、という。



抵抗勢力が全て間違いだとは言わない。



その判断と解決策としての方法はこれだ。



「抵抗勢力」から会社再建と改革のための企画提案書を提出させる。

提出出来なければ、抵抗勢力の負け。



それとBさんが痛感したのは、会社で痛みを伴う改革を断行する時は、経営者側の参加が重要だということ。



それをしないと、従業員からは経営者の指導力を疑われ、机上の空論を押し付けていると取られる。



また、経営側が参加する事で抵抗勢力の矛盾を証明できる。



協力をしてくれない抵抗勢力を抑えるのは?



抵抗勢力を納得させるのは?



これは誰の仕事であろうか?



経営者側が信じた改革方法を納得出来ない勢力を残したままの状態だと、他の従業員への悪影響も大きい。その時は大きな決断が必要になる。



それができない経営者は、コンサルを雇っても無駄になるケースは多い。



これを読んでいる経営側の人は、この事を再考していただきたいものだ。



「おやじは天国で息子の苦労を見守るしかない」とBさんは胸の内を明かす。



息子に経営権を委譲する時、経営者の手腕一つで天国と地獄ほどの差が出るものだ。



つづく