毎日の様に倒産する会社が出てくる今日この頃。私は仕事柄、これまで多くの経営者と面会してきた。
コーチの仕事をしていると、年上の経営者を元気にするために、様々なアドバイスをする。
経営者だって人の子。苦しい時や泣きたい時もある。
しかし、立場上経営者は人前では泣けないものだ。
その心情を私は本当に理解できる。
今の私はフリーランス。自分で金を稼ぐ立場だ。
15年前まではサラリーマンだった。
その後、会社を興して閉めたこともある。
黒字なのに会社を閉鎖しなければならない時があったり、波乱万丈だ。
その話は、今回の話とは関係ないので、追々別の機会に書こう。
だから私はこう思う。
「サラリーマン時代の方が楽だったなぁー」と。
仕事に対するやりがいは別として、経営を考えない立場の方が本当に楽だと、感じる。
サラリーマンが経営者の立場を理解するには、自分で独立した姿を想像して欲しい。
売上を立て、従業員へ給料を支払い、そして決済。これが大変。
私が顧客(会社の経営者)に指南している話を一つ紹介しよう。
それは不景気ドットコムを従業員に毎日閲覧させる様に指導している。
この話は仕事上の秘策に通じるので、簡単に書くが、従業員の意識レベルに大きく作用する。これは是非ともお勧めする。
倒産情報サイトは、帝国データバンクなど数多くある。
「不景気ドットコム」は、他のサイトと違い、従業員レベルでも興味深く読める内容になっている。
しかも、国内だけではなくて、海外のリストラ状況の話題も読める。
このサイトを店長に毎日読ませて1週間に一度レポートを書かせることを勧めている。
世間から隔離された店長でも、これを半年継続させれば、見違えるほどの頭に変わる。
この方法を採用している会社の数多くは成功している。
ある会社では、支店長レベルから始め、今では契約社員にまで、毎週レポートを提出させている。
レポートを書くことでぬるま湯体質に浸かっていた従業員にも変化が生まれる。
他社のリストラや倒産状況を毎日知ることによって、自分の会社が同じ境遇にならないように、業務に対する責任感が生まれる。
また、従業員が経営者の苦労を理解できるようになる。
経営者や店長は是非、毎日見て欲しい。
ここで、ホール経営者の皆さんに一言申し上げたい。
常に従業員に危機感を持たせることが、従業員を成長させることにつながる。
好調な時こそ、危機感を忘れない様にしなければ、先日のトヨタのリコール問題に発展する。
流通大手のダイエーもそうだった。
好調な時にこそ危機感が大切なのです。
危機意識の薄い経営者の下で働いている従業員はどうなるのか?
これまで多くの事例を見ているが、ざっとこんな状況に陥る。
①従業員が呑気に考えて、自分の会社が倒産しないと思い込む。
②今以上の仕事量をしたくないと現状維持に甘んじる。
③会社でコストなど無駄を排除する運動(QC活動など)をしても協力しない。
④その結果、今までと違う仕事のやり方を嫌い、今までと同じ方法がどうしてイケナイのかと抵抗する従業員が出てくる。
などマイナス要因が発生する。
この方法は、あくまでも一つの方法なので、経営者は自社の従業員に合った方策を考えていただければ、と思う。
次回は、ホールの閉店清掃の効率化に反対した従業員の意識改革について紹介する。
つづく
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従業員の意識改革・・・その1
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