パチンコ日報

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特殊景品金額計算機の表示位置の問題点

日本の犯罪件数は、諸外国に比べるとまだまだ少ないが、「引ったくり」などは昔からある。



東京では連続引ったくり事件が頻繁に起きる地区もある。



ここまで書くと勘のいい人はこの問題の意味が分かっただろう。

交換所の金額表示機は、後ろの人に「私はこれだけ両替して、この金額を財布にれて、これから帰りますよ!」と伝えているのと同じ役目を果たしている。

写真のように、後ろの人に見えない様に交換するお客様もいるが、交換所の配置によっては、それすら出来ない場合も多々ある。



10年前、東京・多摩地区でこの弱点を利用した犯罪が起こった。



夜7時過ぎ。交換に来たご婦人は、換金額10万5000円。



この数分後、ご婦人は自転車の前カゴに入れたカバンを引ったくられた。



通常、引ったくり犯は被害者がいくら所持しているのかは、犯行後まで分からない。



しかし、換金所で交換した人は、この手を使うといくら所持しているか分かってしまう。



銀行のATMで下ろした金額が後ろの人には絶対に分からない。



それなら換金所の景品表示も後ろに見えない様な工夫が必要ではないだろうか。



一時期、その地区で主婦のお客様は、辺りが暗くなる時間に換金する場合は、後日にする人が増えた。



それでも換金したい場合は、換金後に一旦、店舗へ入り直すなどの工夫を凝らしていた。



お客様は防犯の改善を店舗へ要求したが、店長は「別会社なので…」と取り合おうとはしなかった。



警察署へも申し出たが、やはり放置されたまま。



換金表示については、警察からの指導通りだという換金所も。



表示機を垂直に表示するのではなくて、斜めにしてお客様だけに見える工夫や表示機を水平に置く工夫などしてはどうかと思う。



知人の記者は元「引ったくり犯」にインタビューしたことがある。私も同席した。



引ったくり犯はこう白状した。



「パチンコやスロットの連チャン機の登場で、20万円も出るときがある。換金に対しては、銀行のATMで大金を引き出した人より警戒感が少ない。そうやって全国を渡り歩いた」



さらに、ご婦人様は警察に被害届けを出さないケースが多い、という。



その理由とは。



被害届を出すと2時間程度の時間を取られる。



届けを出すことで、家族にもパチンコをしていた事がバレル危険性もある。



被害金額が数万円程度なら、泣き寝入りするケースも多いようだ。



テレビでは殺人事件や詐欺事件が毎日のように報道されている。



事件は自分が被害者にならなければ、警戒心は湧かない。



小生は海外で、強盗に遭遇したことがある。



我に変えった時、脱糞していたくらい怖い思いを経験した。



刺されることも、殺されることもなく金品の被害だけで済んでよかった、と思う。



一度、恐怖の経験をしてみないと防犯意識は高まらない。



日本の犯罪はアメリカより20年遅れて進んでいる、といわれる。



水と安全はただで買える日本だったが、20年前に比べたら今は犯罪件数や外国人による凶悪犯罪も増えている。



加えて、不況が長引けば長引くほど、引ったくり犯罪も増えるだろう。



組合やホールは他人事という認識ではなく、換金業者と一致団結して防犯対策を施す時期がすぐそこまで来ている、と思う。



この寄稿は3店方式の弊害ともいえる業界のバラバラ性を説いているのだが、それを感じて頂けたら幸いだ。



つづく



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