パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

ポロリに匹敵するパチンコをやりたくなるコピーとは

おもいっきり「ポロリ」しているんですけど。

これはパ・リーグTVが運営する公式YouTubeチャンネルで1年前に公開された時のタイトルで、すでに576万回再生されている。



この時の動画の内容は、日本ハム―阪神戦の4回が終了した時のジンギスカンダンスで 日本ハム公式チアリーダー「ファイターズガール」メンバーの山口伶奈さんが、踊っている時に、頭に付けていた耳を途中で“ポロリ”と落としてしまうも、カメラに向かって笑顔を絶やさず照れながらダンスを続ける場面だった。

この時の動画のタイトルを「ポロリ」としたところ、もしやオッパイがポロリかと思った助兵衛野郎どもがタイトルに惹かれて思わず見てしまったのだろうと思われる。

実際、コメントの中には「タイトル詐欺」という意見もあったように、まさにタイトルの妙である。

この「ポロリ」というタイトルの付け方に痛く共鳴したのが、ホールの2代目社長だった。

改めてこのYouTubeを社員に見せた後で、「思わずパチンコをやりたくなる言葉を考えろ」と課題を出した。これが成功すればホールのキャッチフレーズとしても使える。業界全体で共有すれば、ホールの活性化にもつながる、と考えたわけだ。

しかし、社員から妙案が出ることはなかった。

客がパチンコに対して何を求めているかを考えれば、答えも出てくる。

出玉であり、スタートがよく回ることだ。

これを元にすれば、こんな言葉が考えられる。

「ダダ漏れ」

「出っぱなし」

「暴走中」

「どうにも止まらない」

こんなことをやっていたら「射幸性を煽る」と、ぱちんこ広告協議会から叱られそうなのでこれぐらいにしておこう。

業界外ではあるが、キャッチコピーの妙で稼働率を上げている実例を紹介しておこう。


それがイオンモールなどに設置されているマッサージチェアなのだが、「無重力マッサージ」のコピーがまず目を引く。さらに「宇宙旅行」と付けば、ロケットに乗った時の無重力空間が味わえるのではないかと期待が湧いてくる。形もカプセル型で宇宙船をイメージさせる。


ホームページには次のように商品紹介がされている。

無重力マッサージは、宇宙飛行士が無重力状態の中で、ストレスなく自然に脱力できる楽な姿勢を再現します。

心臓より脚や太ももが高い位置にくることで血液循環をスムーズにし、筋肉の緊張、負担を和らげ、これまで体験したことのない最上級のリラックスをご提供致します。

で、無重力を感じるかと言えば否だ。

12分間300円という値段設定だが、これが結構、稼働している。リピーターも少なくない。キャッチコピーの勝利だ。


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SNS戦略の暴走が招く危機――ホール企業の無防備な情報公開

近年、SNSを活用したマーケティング戦略を展開するホール企業が増加している。これは、従来の広告手法に頼るだけではなく、ネット時代に対応し、若年層を中心とした幅広い層にアプローチする試みとして評価されてきた。しかし、SNS戦略は一歩誤れば企業にとって取り返しのつかないリスクを生むことになる。

かつて、ホールスタッフが音楽に合わせて踊るショート動画が流行し、一部の企業が競うようにユニークなコンテンツを発信していた。視聴者の関心を集めるため、よりインパクトのある内容が求められるようになり、その結果、ホールの内部を紹介するツアー動画が増加。さらにエスカレートすると、普段は一般客が見ることのないホールの裏側までを映し出すケースも出てきた。

こうした傾向の中で、最近とある動画が波紋を広げている。それは、自動景品払い出し機の裏側を公開するというものであった。動画には、後部扉が開かれ、特殊景品が詰め込まれる様子が映し出されていた。

これを見た業界関係者は憤りを隠せず、こう切り捨てた。

「銀行がATMの裏側を公開するか? 特殊景品といえども、景品交換所へ持って行けば現金と交換できるわけで、これを犯罪者が見たらどう思うかを考えていないのか。これは犯罪を誘発しかねない危険な行為であり、防犯上も極めて不見識だ」

確かに、大半の特殊景品は単体としての価値は低い。しかし、東京都のように特殊景品に純金が使用されている地域も存在する。そうなると、犯罪者にとっては格好の標的になりかねない。特に近年、日本国内における外国人犯罪が増加傾向にあり、日本人の常識が通用しないケースも少なくない。内部の構造を知った犯罪グループが強盗計画を立てる可能性も否定できない。

SNSを活用したマーケティングは、企業のブランドイメージを向上させ、顧客との距離を縮めるために有効な手段ではある。しかし、やり方を誤れば逆効果になり、企業の信用を損なうだけでなく、最悪の場合、犯罪の標的となりかねない。

特にホール業界は、資金の流れや景品交換の仕組みが一般的な企業とは異なり、一定の機密性が求められる。顧客やスタッフの安全を守るためにも、情報の取り扱いには細心の注意を払うべきである。

視聴者の関心を引くために過激なコンテンツを求める風潮は、SNSの性質上避けがたい。しかし、企業がそれに迎合するあまり、取り返しのつかないリスクを招くような動画を公開することは、断じて許されるべきではない。

ホール企業は、SNSを単なる宣伝ツールとしてではなく、企業の信頼と安全を守るための慎重な戦略の一環として活用すべきである。

無理にネタを探し、刺激的なコンテンツを作る必要はない。むしろ、顧客が安心して利用できる環境を維持することこそが、業界全体の健全化につながるのではないだろうか。今こそ、安易な情報公開に対する危機意識を持ち、慎重な対応を取るべき時である。


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業界回顧録スロット編

このエントリーは3年前に書かれたものです。

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スロット業界一筋に30年、技術畑を歩んできた開発者の独白である。現在はスロット業界から離れて環境・エコシステムの開発に携わっている。

最初に入ったメーカーは日電協創設時のメンバーでもあったが、今は存在しない。だから話せる内容でもある。

話は0号機から2号機時代まで遡る。

「昔のBは客のため、店のためだった。遠隔だった。カメラで客を見ながら、朝からずっと負けている客がいれば強制的にかけた。逆に開店アラシには徹底的に叩き潰した。だから店のためのBであり、客のためのBだった。今は客からもぎ取るためだけのもので、昔とはまったく違う発想だった。従って昔のBに対して罪悪感は一切なかった」

この開発者が師事したのは、裏モノの世界では有名なY氏だった。Y氏は日電協が発足する直前までは、スロットメーカーの社長だったが、会社が倒産。日電協に加盟することなく、その後は裏モノの世界で実力を発揮した。

スロット業界を賑わせた関西系メーカーの検定取り消し問題では、違法改造の中心的人物だった。警察に逮捕されても「あんたらが間違っている。ワシは客を守る仕事をしている」と歯向かった。

「Yさんは天才だった。やっていることの批判はあるが、モノの道理が素晴らしい。ゲーム機の考え方を教わった。オッズの設定の仕方が絶妙だった。能力は非常に尊敬している。その技術を私は継承した。ただ、Yさんは裏と表を使い分けることなく、ずっと裏街道を突っ走ってしまった」

スロット業界の成り立ちは、いびつだった。昭和57年、大阪でゲーム機賭博事件が発覚した。複数の現職警察官がゲーム喫茶業者からカネをもらって、ガサ入れ情報を流していた。

大阪府警最大の贈収賄事件へと発展する。警察大学校の杉原校長が、大阪府警本部長任中の部下の不祥事だったことから責任を感じて首吊り自殺した。

この一件で、賭博ゲーム機を作っていたメーカーが行き場を失って参入したのがスロット業界だった。日電協設立当時のメンバーは玉石混交状態で、脱税事件で消えていったメーカーもある。“石”が淘汰されながら現在に至る。

「車のエンジンは違法改造しようと思えば、ボンネットは簡単に開くので違法改造はやろうと思えばいくらでもできる。警察は一切の不正改造を許さないが、鉄板で囲んで溶接してもやる人間はやる。ホールが望む安い機械はできるのに、そのシールドのためにコストがかかっている。おカネをかけなければならない産業は必ず斜陽化していく」

不正改造がなくならないのは、不正改造したくなる機械基準に問題がある、といわんばかりだが、合法的賭博機状態だった4号機時代は、Bモノの出る幕はなかった。

次世代遊技機であるスマパチ・スマスロは出玉データなどが第三者によって、一元管理されることで不正なども瞬時に分かるとも言われている。



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名古屋の喫茶店のモーニング文化を学べ

市場の成長率、技術の進歩、規制環境、競争状況、消費者嗜好、人口動態などの数値を入れることで業界の将来予測をする方程式がある、という。

予想なので確実に当たるとは考えられないが、その方程式にパチンコメーカーを当てはめると見えてくることとは…。

「一本足打法のメーカーは一言で言えばヤバイ。今までの貯えがたっぷりあるので会社の財務は健全かも知れないが、生き残るには今以上にヒット機を連発し続けるしかない。今から新しい柱を立てないとヤバイ、とデータ的にも上がっています」」(シンクタンク関係者)

さらに遊技機価格について言及する。

「遊技台の単価を上げるために巨大なフィギアを付けているメーカーもある。あれだけで8万円はする。ホールからすると全く不要なものだが、メーカーの営業は「でかい方が客が付くと」とセールストークをしています。ホールは付いているから仕方なしに買っているが、そういう無駄なものをなくすためにホールは、戦略的に動かないとメーカーにいいようにされるだけ」

今でも十分にいいようにされている。バカでかい筐体についても全日遊連は日工組に再三申し入れをしているが、メーカーは聞く耳を持たない。「文句を言っても買う」と足元を見られているからだ。リゼロの再販価格150万円がすべてを物語っている。そんなことがまかり通ることに他業界から見ればパチンコ業界は異常な業界に映る。

メーカーがしなければいけないのは新台価格を釣り上げることではない。インベーダーブームで業界が疲弊していた時に、フィーバーとゼロタイガーが業界を救ったように、イノベーションを起こす遊技機開発である。

それが望み薄となれば、ホールは新台を買わなくてもやっていける方法を考えなければならない。

名古屋には喫茶店のモーニング文化がある。とにかく豪華なセットで有名だ。

名古屋市内には多くの喫茶店があり、競争が激しい状況にある。そのため、他の喫茶店と差別化を図るために、豪華なモーニングを提供することで顧客の心を掴み、集客力を高めている。

ホールもこのモーニングの考え方を取り込むことだ。昔、やっていた“モーニング”サービスをやれと言っているのではない。

ホールでは名古屋の喫茶店の豪華なモーニングサービスのように、目で見せることができないが、それがハッキリと分かればいいわけだ。

ホールに求められモノは豪華な出玉だ。

等価交換で等価仕様の機械になっているから、ショボい出玉を連チャンさせるしかない。そこを見直すことだが、客が飛ぶだけ、と手を付けない。



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大企業で独身寮の見直しは優秀な人材確保と離職率対策

近年、多くの大企業で単独寮や社宅を見直す動きが活発化している。老朽化した寮を建て替え、快適な居住空間を提供している。

新入社員のアンケートで福利厚生の中で何を一番重視するか、という問いに対して、「寮・社宅、住宅手当などの家賃補助」の回答が最多だった背景などがある。

例えば、マツダは、広島地区に所在する技能系従業員向けの5つの社員寮を統合し、新たな寮を建設する。築50年以上が経過しており、住環境の改善で従業員満足度を向上させ、人材確保にも繋げる狙い。新寮では各個室の居住空間や設備の充実を図るとともに、入寮者の交流の場となるラウンジ、トレーニングルームなども設置するなど、快適で充実した寮生活を実現する。

大同特殊鋼は、群馬県の渋川工場の2つの独身寮を老朽化のために建て替えて、新たに1つの独身寮に集約する。総建設費用約11億円かけて快適な居住環境に加え、多目的室や談話コーナーを整備するなど寮内の人材交流を活性化させることが狙い。

これらの現状は、従業員満足度の向上や離職率の低下、新卒採用の強化を目指しており、若手社員の間でも高い評価を得ているようだ。

独身寮の場合、特に建て替えた真新しいきれいな部屋で、wi-fi環境が整っていることがポイントになる。NHKの衛星放送の受信料を負担する会社もあり、至れり尽くせりだ。独身寮を充実させた結果、3年以内の離職率が半減したケースもある。

どうして、寮に力を入れるかというと、社員の要望ももちろんあるが、日本の出生率に起因している。2023年に72万7277人で、2022年より4万3482人減少している。今後も下がり続けることで、優秀な人材を確保することは大企業でも難しくなってくる。20年先、30年先の採用計画を前提に大企業は今から行動しているが、パチンコ業界はますます求人難になることが予想される。

パチンコ業界で寮は、ホールの2階だったため、あまりいいイメージがなく、どんどん廃止して行ったが、独身寮という形で復活させることはありだろう。

ここから好評な福利厚生をいくつか。

●ヤクルト1000手当 
安眠につながるヤクルト1000は売り切れが続出したように人気の商品。1日1本、領収書を会社に提出すれば、次の給料で返金される。

●自転車通勤手当
コロナ禍にスタート。会社が電動自転車を支給。3年間勤務すれば電動自転車は自分の物になる。つまり、電動自転車の現物支給。3年間が過ぎると月1000円の手当てに切り替わる。

逆に福利厚生であまり利用されないのが、ベネフィットステーションだ。これはホール企業でも導入しているケースが少なくない。これは国内の提携先宿泊施設やフィットネスクラブなどが会員優待料金で利用できるものだが、意外と不評だ。従業員のために会社がおカネを払っているのに利用されないとなるとおカネの無駄になるので、廃止するケースもある。

その他、ホール企業と限らないが福利厚生で廃止されているのが、資格取得制度。これは次の転職のために資格を身に着けていることに気づいたから。転職準備を手助けするような制度は廃止されていって当然だろう。


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