では、この自動タコ焼き機がなぜこれほど人気を集めたのか?その理由を考察してみよう。
まずは、商品そのもののインパクトだ。自動タコ焼き機というだけで「なんか面白そう!」となる。しかも大阪はタコ焼きの本場。関西では一家に1台タコ焼き機があると言われている。その言説はある意味当たっている。確かに家でタコ焼きパーティーなどをやったことがある。それぐらい家庭でもタコ焼き文化が浸透している。
さらに、景品カウンターで実演をしたのが大正解だった。機械がタコ焼きを作る姿が「めっちゃおもろいやん」と思わせるほどコミカルで、見ているだけで笑いがこぼれる。実演することは、商品の魅力を伝える最強の武器であることが分かる。
パチンコ客といえば、普通は換金が目当て。でも、皆が皆そういうわけじゃない。「なんか楽しい景品ないかな?」とちょっと変わったものを探している人も少なくない。
そこにこの自動タコ焼き機が登場だ。目新しいし、実用性もある。しかも数量限定15台と聞けば「今しかない」となる。そして交換した人が「あの店、めっちゃおもろい景品置いてたで!」と口コミしてくれたら、さらに注目度がアップする。
しかし、高額景品を15台も仕入れるというのは、なかなかのチャレンジ精神だ。これ、オーナーの「ウチの店をもっと楽しい場所にしたい!」っていう意気込みが顧客に伝わったのだろう。
さらに、デモンストレーションをやってみせるというひと工夫。この演出のおかげで、タコ焼き機の魅力が何倍にも膨らんで、来店客の心をがっちりキャッチ。これ、普通の景品ではなかなかできなうい。
多くのホールが、景品=換金用という固定観念がある。でも、この自動タコ焼き機は「換金だけじゃない楽しさ」を提供したようだ。みんなが求めているのはお金だけじゃなく、驚きや笑い、話のネタになるような体験。これを見事に叶えた景品だった。
この自動タコ焼き機のヒットは、地域文化を理解した景品選びと、ユニークなプロモーションが組み合わさった結果、ホールでもこうやって遊び心を取り入れることで新しい可能性を広げられることを証明して見せた。
これからも「なんか面白い景品ないかな?」という探求心で、一般景品市場を開拓してもらいたいものだ。

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