パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

パチンコという名称が消える日

国産メーカーでは自動運転開発で一歩リードしている日産がプロパイロット(自動運転機能)を搭載したセレナを発売した。レベルとしては単一車線での高速道路での自動運転を可能にした。これによって、長時間の単調な巡航走行とイライラする渋滞走行からドライバーを解放してくれる。夢のような技術が一歩実現した。

9月17日に放送されたNHKスペシャルでは、日産を始めとする世界の各メーカーの自動運転の開発現場に密着した。

自動運転にはレベルが4つある。

レベル1→ハンドル、アクセル、ブレーキのいずれかを自動で操作(現在すでに実用化されている)。
レベル2→ハンドル、アクセル、ブレーキを複数同時に操作。車線変更などが可能になる。
レベル3→全ての操作を自動で操作。
レベル4→ドライバーが不要になるレベル。

今、世界中の自動車メーカーがレベル2から3の間の開発を競っている。

自動車メーカー以外で自動運転を開発しているのがグーグルだ。ビッグデータと人工知能を利用して一気にレベル4のソフトウエアを開発中で、毎日のように市街地での走行実験を繰り返している。テスト車50台により、すでに地球を70周分のデータを蓄積している。いずれは、世界の自動車メーカーに自動運転のソフトウエアを供給することを狙っている。

20年後、全米では4台に1台が自動運転車に切り替わっている、といわれているが、この開発スピードを見ているともっと早まりそうな気がする。

一方のパチンコ業界の20年後はどのようになっているのか?

「パチンコ屋という言葉が消えているかも知れませんね。設置台数は逆転してホールのオマケ的に存在になっているのでは? 釘調整が完全にクロになった時が廃れる時でしょうね。もう何年も前からの傾向ですが、若者はスロットから入門する。スロットから始めた若者がパチンコへ移動することもほとんどないですからね」(スロットメーカー関係者)

米国新聞協会は、9月7日から組織の名称を「ニュースメディア連合」に変更すると発表。130年に亘って使われて来た「新聞」という看板を下ろした。加盟各社が新聞だけでなくネットを通じたニュース配信にも力を入れており、「報道の多角化」が進む現状に合わせた措置だとしている。

ホールもパチンコの設置台数が減って行けば、パチンコ屋という名称も時代にそぐわなくなってくることも考えられる。

「ホールも本当は釘調整がなくなれば、どんなに楽か。スロットが主体になれば、パチンコのように玉の補給装置のような大掛かりな設備も不要で、出店も簡単に行えるようになります」(同)

そういえば、日工組はエコパチという名の封入式パチンコを推し進めていたが、検定機と性能が異なる遊技機問題ですっかり鳴りを潜めている。

釘調整が不要なエコパチがカギを握っているともいえる。


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設備代をかけずに省力化する方法

メーカーとホール側の考え方には大きな開きがある。例えば、スロットのクレジットだ。最初に50枚投入してクレジットを上げてゲームが始まる。50枚がなくなれば、再び50枚投入してゲームをスタートさせる。

パチンコはサンドにおカネを入れれば、後はボタン操作一つで玉が払い出される。それに比べるとスロットは随分手間がかかる。

そこで、メーカーは現在のスロットのクレジットを50枚から、500枚、さらには1000枚に上げたいと考えている。クレマン対策に50枚にしている、という側面もあるが、クレジットを1000枚ぐらいに上げれば、補給の手間も省けるので、ホール側にもメリットがある、と考える。

ところが、ホールの中には「クレジットで上げるのは絶対にダメ。ラスベガスにクレジットタイプがあるが出玉感がないので面白くない」とクレジットに猛反対する人もいる。

やはり、出したメダルを箱に木の葉積みすることがユーザーの楽しみである。すべてクレジットで精算されてしまうことは、いわば、ユーザーの楽しみを奪っているようなものだ。

メーカーにすれば、便利な機能を付けて新製品として売り出したい。そのためには省力化も考える。人件費が削減できればホールにもメリットがある。しかし、それはメーカー発想であって新製品を売らんがための発想である。

ユーザー心理は完全に置き去りにされている。

パチンコでもスロットでも玉が出る、メダルが出る、というアナログ感覚は玉箱の重みでより達成感を感じるものだ。

話はパチンコの玉箱の上げ下げの問題に移った。

「いつから玉箱を従業員が上げ下げするようになったのか。これとてユーザーの楽しみを奪っている。従業員が玉箱の上げ下げをするようになったから、従業員をたくさん抱えなければならなくなった。それを解消するために各台計数機が登場したが、これもお客さんにやってもらえば、各台計数機も必要ない」(ホール関係者)

しかし、大当たり中、玉が出ている時にはやはり従業員が上げ下げしてくれないとお客さんの方が困る。

「アタッカーの時間制限を取れば、済む話。10個入るまでは閉まらない、という機構にすれば、余裕で、自分で玉箱を上げ下げできる」(同)

今はゴト対策の一環でジェットカウンターへ玉を流すのは従業員の仕事になっているが、昔はお客さんが自分で玉を流していた。玉箱の上げ下げから計数までお客さんにセルフでやってもらえば、設備代をかけずに省力化できる、というものだ。


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松山千春がパチンコの社会貢献について語る

シナジーアークのSさんから、1本のメールが届いた。Sさんが尊敬する松山千春が自身のラジオ番組「松山千春のon the Radio」で、北海道のイーグルが取り組んでいるチャリティーゴルフについて話していた、という。それを書き起こした文章が寄せられた。パチンコ業界は悪い面にばかりがフォーカスされがちだが、松山千春の語りに耳を傾けてみよう。

以下本文

いや~わたくしね、武道館やって、ライジングサン・ロックフェスティバルやってですね。
え~その間にですね、札幌ベイゴルフ倶楽部で行われたイーグルカップ、第42回札幌オープンゴルフチャリティートーナメントをやって。これはイーグルって、パチンコ・スロットをやる(を経営している)正栄プロジェクトという会社なんですけどね。

なんていってもここの社長が、美山っていってね。あ~俺の後輩になりますけどさあ。ん~良いヤツなんですよ。

札幌オープン、しかもチャリティートーナメントということでね。あいつ今年は頑張りましてね、優勝賞金が800万ねえ。
これあれだろ?金土2日間の試合でだろ?

ん~、だからほんとに一流どころの選手がですね、みんな出てきてくれましてね。

(中略)

わたくしはチャリティーの司会から何からね、色々やらせていただきましたけどね。

え~その分のチャリティーと、後、獲得賞金の5%を北海道移植推進協議会と北海道新聞社社会福祉振興基金に寄付ということでね。

北大の名誉教授やってますけど、今は九州の久留米の聖マリア病院の研究所所長の藤堂先生との仲で、「やっぱり移植をもっと推進していきたいですよね!」と。

そしたら藤堂先生が、「イーグルのパチンコの落ちてる玉あるんじゃないかな。美山さん、あの落ちてる玉を拾い集めて何とか移植推進のための活動資金にしていただけませんか?」

これもまた凄い話だよな。

そしたら美山が、「あっ先生、それいい考えですね。やっぱり臓器移植、これから日本もどんどんどんどん進んでいくでしょうから、やりましょう!」ってまあ、そういうのがあいまってですね、札幌オープンというのがね開かれているわけでありますけどね。

まあ、これからも美山は、何十回 五十回 百回と、まあそこまで、あいつ自身が年が(いって体が動くかどうか)いくかどうかも分からんけども続けてもらいたいなと、思いますね。

やっぱり目的があるイーグルカップね。社会福祉のための臓器移植なあ。やっぱりそういうゴルフトーナメントは、是非これからも続けてもらいたいと思います。

手打ち式ハネモノを作ったホール従業員がいた!

かつて、電動ハンドルの父を取材したことがある。発明したのは広島県呉市のホールの経営者だった。手打ち式は長い時間打っていたら手が疲れる。ハンドルを押さえるだけで玉が自動的に飛び出したら、お客さんが手の疲れから解放される、との想いがあった。ホール経営者の気遣いが、電動ハンドルを生み出した。

昭和48年に認可。当時は発明者の名前を取って日野式とも呼ばれていた。初号機の電動ハンドルの形状は、見た目は手打ち式のハンドルそのまま。レバーを押さえるとスイッチが入り、モーターで玉を打ち出して行った。

手打ち式と違って客の技量に関係なく、玉を打ち出すスピードは一定になった。確実に1分間に100発の玉を打ちだすことができるようになったが、それが逆に射幸心をそそる、という理由から電動ハンドルの導入を自粛する組合もあった。

昭和50年代の半ばごろまでは手打ち式と電動が混在していた。

ハンドルの歴史のおさらいはこのぐらいにして、先日、元店長が手打ち式ハネモノなどの電役モノパチンコを開発することをメーカーに提言するエントリーを書いたが、実は、実際に手打ち式ハネモノが存在していた、という話だ。

今から25年以上前の話だ。北関東のホールに、パチンコ台を全部ばらして、再び完璧に組み立てることができる従業員がいた。メカが大好きでパチンコ台の修理はお手の物だった。不要になった台の盤面に新たに釘を打ちこんで、自分なりのゲージを作って楽しんでいた。

ホールの倉庫には部品取り用の廃棄台が山のように積まれていた。そこから、古いゼロタイガーを引っ張り出してきて、手打ち式アレンジボールの枠にはめこんで、手打ち式のハネモノを作ってしまった。

文字にすれば簡単そうに思えるが、アレンジボールの枠にゼロタイガーの盤面を取り付けるには、改造に次ぐ改造の連続で、相当の苦労があったようだ。

実際、試打してみるとこれが、電動の何倍も楽しい。ハネが開くタイミングを手打ちで狙うことができる快感は、想像以上だった。ハネモノがより面白くなった。まさに、手打ち式だからこそできる、技術介入の醍醐味がそこにはあった。

電動ハンドルの父には悪いが、電動ハンドルでは技術介入度が少ないといえる。

手打ち式パチンコが40年ぶりに復活したが、長時間打っているとやはり手が疲れるという声も多いが、技術介入を色濃く発揮できる手打ち式ハネモノがあると、腕の疲れもいとわないぐらい遊技に熱中できるかも知れない。

技術介入ができるメリットを最大限に活かす手打ち式電役機の登場が待たれる。



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4円の入門機とは玉単価の低い、ホールが嫌う機械

バイクには50CCの原付、125ccまでの小型、400CCまでの中型、400CC以上の大型、と4段階の免許がある。16歳で免許が取れるようになると学科試験だけで乗れる原付か、二段階右折や30キロの制限速度のない小型、中型免許からバイクに入門する。

しかし、暴走族問題などで交通事故が増えたことから、1970年代後半から1980年代にかけて、全国の高校で高校生に対して「3ない運動」が展開された。「バイク免許を取らせない」、「買わせない」、「運転させない」のスローガンの下に、校則で高校生からバイクを引き離した。

その結果、バイクの国内販売台数は1980年に237万台を記録した後、年々減少し続け2015年は約37万台まで販売台数を落としている。

法律では16歳で二輪免許が取れるにも関わらず、3ない運動によって、校則に違反した生徒は退学や停学処分を喰らうことで、高校生の時からバイクへ乗る習慣が30年以上に亘って失くしてきた結果だ。

かつては高校生で二輪、社会人、大学生になったら自動車と段階を踏んだが、今は二輪をカットしていきなり自動車へ進んでいることを販売台数が物語っている。

二輪メーカーにとっては痛手だった3ない運動にもやがて終止符が打たれる時が来る。2012年に和歌山で開かれた高校PTA連ではバイクの「3ない運動」宣言をやめ、自転車、バイク、歩行者のマナーアップ運動の方へ方向転換した。禁止するよりも適正な指導を行う方がよいと判断された結果である。

これを契機に全国オートバイ協同組合連合会も巻き返しを図る。普通自動車免許があれば125cc以下のバイクが乗れるように法改正に向けて動き出している。

経済産業省の川野大志自動車課長は、ことし9月に神戸市で開催された「BIKE LOVE FORUM」で、二輪市場が活性化する規制緩和として、免許証問題に触れ「我々ももう少し行政の立場で知恵を絞りたいと思っていて、そう簡単ではないのかもしれないが、排気量125ccの免許取得を今までより簡単にするというような取り組みにチャレンジしてみた」と述べている。

普通自動車にくっ付いてくる原付の免許が、今後は125CC以下までが乗れる自動二輪の小型免許へ格上げしようという話だ。2段階右折や30キロ制限がないため、原付より格段に行動範囲が広くなり、バイクライフが楽しくなる。125ccクラスのスクーターが売れることが想像できる。

長々とバイクの話が続いたが、これを強引にパチンコの話に結び付けるとこうなる。

バイク市場は高校の3ない運動によって、高校生が入門バイクの原付にすら乗れなくなったために、市場が全盛期の1/7近くまで縮小してしまった。それを打開するために、二輪業界は全国オートバイ協同組合連合会が監督官庁に働きかけて、普通自動車免許があれば小型二輪までが乗れるように、規制緩和の方向で動いている。

市場活性化の規制緩和はパチンコ業界は望めそうもないが、今のパチンコにいえることは入門機がないことだ。

大多数の人は入門機には1パチがある、というだろう。しかし、1パチで入門したら、4パチに上がることはまずないのが現状だ。1円でも負けるのに、4円になると負けるスピードがさらにアップする。1万円なんかあっという間に消えてしまう。そんな恐ろしいことはできない。

バイクは原付からスタートして、中型、大型とステップアップしていくのに、パチンコは1パチからスタートしても4円には上がっていかない。逆に4円から1円へドロップアウトする方が多い。

つまり、今の業界には4円の入門機がないということになる。

二輪業界は原付から125ccの小型二輪を入門機にさせようとしているが、これは免許のハードルを下げることでもある。では、パチンコ業界がハードルを下げて4円から遊んでもらう環境にするには、おカネがかからない=玉単価の低い機械を作ることしかない。メーカーがせっかく玉単価の低い機械を開発してもホールが釘調整で、玉単価を上げようとするから客も反応しない。

もっとも玉単価の低い機械は鼻っからホールは買わないが。玉単価を上げなければ経営が成り立たないところに根本原因はあるのだが。

で、今回の結論は二輪業界のように監督官庁から規制緩和をしてもらえる業界にならなければいけないということだ。そのためにはギャンブル化した業界からの脱却からスタートしなければならない。


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