パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

釘学校が消滅することの弊害とは

昨年11月、釘調整の無承認変更等の風営法違反のほう助容疑で釘学校の社長らが書類送検されていた事件は1月19日、不起訴となった。ホールの家宅捜査で釘学校の受講票が出てきたことを手掛かりに、釘学校が摘発されるのは全国初で注目されたが、地検は「公訴を維持するに足りる十分な証拠を確保できなかった」としている。

当該釘学校は不起訴になる前に、書類送検されたのちに解散している。ここ数年は釘学校を開いていた様子もなく、角度ゲージなどを販売していた。

釘メンテに関して大手・中堅ホールは社内で研修している模様だが、研修施設もなく、釘学校までなくなってしまうと、ますます釘の技術は劣化することが懸念される。

では、中小ホールの釘担当者のレベルとは、どの程度なのか? 今から10年以上前に取材したことがある。

「釘を叩いて10年になります。板ゲージと玉ゲージでプライドを持って釘調整をやっていましたが、釘幅管理ツールで実際に測ってみると違いが数値ではっきり表れる。釘幅を揃えたところでネカセの確度も違えば、役物も違う。釘の技術を人に伝えるためには、勘と経験則ではなく、言葉と技術に加え、数値化して理論づけなければならないことを釘学校で学びました」(ホール店長)

この店長が学んだ釘学校はコンマ0.1ミリを管理することを謳っていた。釘シートの丸の範疇である。学校で基礎講座を学んでもそこで成果が出るわけではない。現場へ帰ってからの実践がスタート地点だ。釘の答えは教室にはない。すべての答えは現場にある。

では、現場では何を教えるかというと、こんな概念だ。

「現場実戦は数字が顕著に表れます。だから現場は面白い。現場では来ているお客様に喜んでいただき、また来たくなるようなストレスのない釘を教えています。それを日々積み重ねることで、稼働は自ずと上がっていきます」(釘講師)

今ホールがやっていることといえば、会社側からの利益ノルマを確保するために、荒っぽい釘になっていることが容易に想像できる。「1000円で10回も回らなかった」というユーザーの不満も聞こえてくるように、ストレスを与える釘になってしまっているから、客離れが止まらない。

釘調整が違法と言明されるようになり、釘調整の技術と良心を教えていた釘学校までが消滅してしまい、技術そのものが伝承されることもなくなってしまった。

釘学校の講師が伝えたかったことは、例えば100人のお客さんがいたら、100人全員が満足するような台作りを実践していくことだった。その結果が、稼働や売り上げにつながって行く。



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コミュニケーションで50歳パチンコ寿命を延ばす

都内でサラリーマン生活を送っていたAさんは、定年退職を機に生まれ故郷の東北の実家へ帰ることにした。再雇用の道もあったが、給料は半減するだけではなく、部下が上司になることが耐えがたかった。

離婚して身軽だったこともあって、故郷へ帰る選択をしたものの、田舎なので再就職先はなかなか見つからなかった。イオンモール内に貼り出されてあったテナントの求人募集を全部受けたが、年齢的なもので全部落とされた。田舎のネックは高齢者に再就職先はそうそうないことだった。

そんな中でやっと見つかったのがホールの清掃スタッフの仕事だった。午前中は開店前の8時から10時まで清掃。途中、中抜けはあるものの、遅番の清掃が終わるのは深夜1時だった。

遅番の清掃を続けていると自然と店長と仲良くなった。仕事終わりに深夜まで営業している居酒屋で飲むようになった。

それで分かったことは、店長はAさんよりも年上であること。店長は今のホールでは10年ほど勤めているが、以前は全国大手にも在籍していたことが分かった。で、今のホールは定年退職制度もないために、遠の昔に60歳を過ぎたのに現役で働けていることも分かった。

店長の世代はバブルも経験していて、景気の良い時には随分散財した世代でもある。で、店長が同世代の遊技客をウォッチングしていて気づいたことが、田舎の人は50代になるとおカネを使わなくなることだ。その理由は田舎の会社だと退職金が少なく、勤続年数×10万円というケースも少なくないこと。つまり、30年勤続でも300万円ほどにしかならない。そんなことを意識し始めるのが50代で、老後のためにおカネを貯めるようになる。

そのためにまず止めるのがパチンコだった。

店長の経験値から「パチンコ50歳寿命説」を立てていた。50歳から逆算して例えば40歳の人なら後10年だ。50歳までに止められないようにするにはどうすればいいかを考えた。

そこで導き出した答えをAさんにも伝授した。

清掃スタッフといえどもホールスタッフの一員である自覚をもって、お客さんが来たら、黙って清掃しているのではなく、「こんにちは」と掃除の手を止めてでもあいさつすることだった。

それで会話が弾めば、掃除は後回しでもいい、というぐらいコミュニケーションを優先させることだった。特に寂しがり屋の年配客は、会話を求めてホールに来ているケースもあるように、それを50歳になる前から励行することで、少しでも50歳寿命説を延ばす作戦でもあった。


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本気で新規客、女性客を取り込みたいならパーソナルスペースの確保から

あまりおカネのかからない余暇の過ごし方として、読書(3700万人)、動画鑑賞(3690万人)、音楽鑑賞(3420万人)がトップ3だ。いずれも3000万人以上を擁している。共通しているのは図書館へ行けば本だけでなく、CDやDVDを無料で貸し出していること。3000万人といえば、かつてはおカネがかかるパチンコだって3000万人時代があったことを思うと、改めて3000万人という数字はデカイ。

で、コロナ禍が追い風となった稀な娯楽と言えばゴルフだ。屋外でソーシャルディスタンスも取れる。560万人だった人口が40万人も増えて600万人台へ。それでもピーク時の1450万人からは大幅に減っている。パチンコ人口やゴルフ人口が減り続けるのは人口減と高齢化によるものだが、ゴルフの場合、まだ人口を増やす改良の余地が残されている。

若者が参加しやすいように料金が安いパブリックコースを増やすとか、皆でワイワイガヤガヤ騒げるマナーが緩い、敷居の低いゴルフ場にするとか方法は残されている。

一方のパチンコには人口を増やす余地は、経営者の意識改革だろう。薄利多売時代をすっかり忘れ去ってしまい、安易に売り上げ・利益を追及して行った。その原因を作ったのは他ならないメーカーである。この議論をしたところで堂々巡りになるだけ。建設的なものにはならないので、改善の余地に進もう。

平成のはじめ、「おやじギャル」という言葉が流行った。おやじのように居酒屋で酒を飲み、パチンコを打つOLたちだ。当時のホールにはカップルシートもあり、デートコースにもなっていた。それなりに女性客も集客できていたが、それも今や昔。

電車のシートでおじさんとおじさんの間には若い女性は座りたがらないのと同じ感覚が、今のホールとも言える。パチンコの台間は昔から指摘されている様に狭すぎる。パーソナル空間として台間を30センチは空けることが理想である。そうすれば、電車でおやじとおやじの間に座る感覚からも解放される。まさに今の映画館がそれだ。幅広い座席で、隣との空間もしっかりと取られている。それでなくてもコロナで人との距離が近いことを嫌う人が増えている。

それを可能にするのがスマート系による単島だ。単島の組み合わせによって台間の取り方もレイアウトも自由自在になるというもの。空間と併せて椅子ももっと快適なゲーミングチェアタイプも欲しいところだ。

空間の次は懸案の騒音問題だ。この解決策としては、自前のワイヤレスイヤホンを持っている人が増えているように、Bluetoothで遊技機の効果音を飛ばし、自分のイヤホンで聞けるようにすれば、自分の音しか聞こえないので、遊技にも集中できる、というものだ。

音、光、ニオイの塊だったホール環境は、快適性とは真逆だった。居心地の悪い環境でおカネばかりをむしり取るから遊技人口は減ったとも言える。


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コンビニパチンコがワンオペなら景品交換所はハーフオペ。その心は…

コンビニスマスロ店オープン! 時代は予想以上に早く訪れた

スマート遊技機時代は補給設備などの投資が抑えられ、手軽な出店が可能になることから、2~3年もすれば駅前やショッピングセンターの一角にコンビニパチンコが誕生することが予想されていたが、想定より早くコンビニ時代が訪れた。

2月8日、さいたま市浦和区にオープンしたスマスロ専門店「スマートガーデン浦和」がそれ。スマスロ4機種66台で構成された店舗は、元々はコンビニ店だった場所。コンビニからコンビニスマスロ店への業態転換とも言える。


ホールのコンビニ化は、何と言っても出店コストが大幅に抑えられるところが魅力だ。日電協の兼次理事長の言葉を借りれば、600台クラスで20~30億円の投資が必要だったのに対して、100台クラスのコンビニパチンコでは1億円程度で済むと言われている。

また、補給設備を必要としないスマート遊技機は、スタンドアローンなので、台を設置するだけ。小スペースでも自由で多彩なレイアウトも可能。スマスロの横にスマパチを設置することだってできる。

イニシャルコストの次はランニングコストだ。100台程度の規模をコンビニパチンコと定義するのであれば、極力ホールスタッフも最小限の人数で回すことが求められる。同店でも景品カウンターにはセルフカウンターも設置している様に、この規模であればワンオペも可能になる。

20スロの台粗を4000円とすれば、100台で1日40万円、月間で1200万円の粗利となる。ここからコンビニ店舗にまつわる家賃や人件費・光熱費などを差し引いても経営は成り立つことは推察できる。

コンビニパチンコの可能性について小森ワーキングの小森代表はこう話す。

「家賃は規模からして100万円まで。人件費は福利厚生費を含めても50万円ぐらいに抑えて、コストをかけなければ十分採算は合います。後は立地。常時通行人があるような場所で物件を見極める必要があります。今後も増えるでしょう。実際、名古屋でドトールコーヒー跡に出店を決めている法人さんもあります」

駅前の小型店から閉店して行っている現状で、コンビニ化が成功する肝は、やはり人件費などを最小限に抑え、その分を出玉で還元することが必要になってくる。

インボイスに対応する景品買取所の機械化

慢性的な人手不足に追い込まれているコンビニ業界では、スマホの普及やキャッシュレス決済の浸透など、無人コンビニの展開に必要な条件は普及しつつあり、政府も無人店舗化への後押しをしている。さらにローソンでは人手不足解消のためにアバター店員を使った新たな接客システムの実証実験を進めている。

本家本元のコンビニがどんどん無人化へ近づく中で、コンビニパチンコを成功させるには、最後の景品買取所の部分も機械化で省力化する必要が出てくる。人手不足の折、特に買取所の従業員を集めるのに苦労しているようだ。セルフ式の機械化で金銭的な受け渡しミスもなくなり、スピーディーな景品買取業務が実現する。

業界ではデジタルサイネージ式のセルフ景品交換システムが愛知県豊川市の「コンコルド豊川店」(東和製)や

神戸市の「Dステーション新開地店」(イミテック製)などの買取所に導入されている。


それだけではない。今年の10月1日からスタートするインボイス制度でも買取所の機械化は必要を迫られてくる。買取所では、買取履歴をデーター保存出来る記録装置も必要だ。買取履歴の記入形式は、1景品1取引としデーターの保存は、消費税法上実質8年分が必要となる。この課題についても機械化によってスムーズに解決することができる。

インボイス制度の詳細については、日報の過去記事を「インボイス」でググってもらえばそこに詳しく書かれているので詳細は省く。インボイス制度導入によって存続の危機を覚えたのがほかならぬ買取業者だった。インボイス制度の導入を機に廃業を視野に入れている業者もいるほどだ。3店方式を支える買取所がなくなれば、ホール営業そのものが危機でもある。

買取業者が仕入税額控除となるには、「適格請求書発行事業者」の登録と共に、古物営業の許可も必須となってくる。古物商特例の適用を受け、帳簿のみの保管で仕入れ税額控除が可能になる。古物に準じる遊技景品の買取についても対象範囲となるためだ。

なお、古物営業の許可については、複数の買取所を運営している会社は、「主としたる営業所」として申請すれば、全ての買取所の許可を取る必要はない。あとは従来通りでも問題ない。ただその際、接客窓口が必要になる。前述のデジタルサイネージ式セルフ交換システムを導入しているケースでも、接客窓口があることで主としたる営業所とすることは可能になる。

買取所もサイネージ式セルフ交換方式を導入することによって、コンビニパチンコがワンオペなら、買取所はクオーターからハーフオペも可能になるはずだ。

コンビニパチンコ時代やインボイス制度に対応するためにも、買取所の機械化もセットで完結させることが肝になって来る。この問題を解決しないことにはコンビニパチンコの成功は難しい。なお、サイネージ式セルフ交換システムを販売するメーカーによっては機械代のレンタルも可能になりそうだ。


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とある派遣会社の営業マンの独り言 アルバイトの面接最強マニュアル①

とある派遣会社の営業マンの独り言より

アルバイトの面接最強マニュアル

<五箇条>

一つ、求人募集と呼ばずラブレターと呼べ
一つ、面接するのでは無く面接される側で、ファン創りの場だと思え
一つ、採用してやるではなく、一緒に働いてくれと言え
一つ、どちらにせよ採否の答えは今日中にしろ
一つ、小さな約束ほど絶対に守れ=嘘をつくな

これは今の令和に面接する側の面接官の心構えです。

いい人を採用したいと思うなら絶対実践して欲しい! 面接はする側じゃなく、逆に面接されていることを忘れないで欲しい。

こんな頼りない担当者のお店では働きたくない。
こんな高圧的な物の言い方をする人の下では働けない!
こんなギスギスした事務所の店は不安が多すぎる!
こんな汚い事務所や面接会場は嫌だ。
などなど、面接されているのをお忘れなく。

少しでもその応募者が「ここで働きたい」と思えるような<演出>が必要だということです。その一手間を加えることによっていい印象を持ってもらえて頑張ってもらえるなら、それは手間とは言わないだろう。

わたしが思うにまず「面接」を勘違いしている担当者が多すぎます!

こんなにパチンコ業界の「不人気」が絶好調の中、まだ大きく勘違いされた井の中の蛙が多い。他業種や同業他社の事情を知らなさすぎて、自社のルールだけで生きている担当者が面接をすると押し付けがひどすぎます。

こうじゃないとダメだと押し付けがハンパない。

他の応募先と比較されていることを全く理解していない。

スターバックスのような超有名な企業やそこで活躍する自分の映像がキラキラしているUSJなどそこと比べてみてください。薄暗い事務所には本部からの通達がペタペタ貼り付けられダンボールが山積みで監視カメラのモニターがずらり。

インカムのやり取りも自分たちの出来上がったノリが強すぎる。

そこへ通されボロボロのパイプ椅子に座らされ、中年男性の社員数人に舐めまわされるように検査目線で見られ、入ったこともないパチンコ屋に勇気を出して応募した子に「なんでうちを選んだの?」と偉そうに言う。

「うちは笑顔とか接客に力入れていますが出来ます?」と笑顔もへったくれもない社員が聞いてきたら、みんなアンチになりその場はいいことを言いますが、だいたいは初日を迎えることなく去っていきます。

せめて、一番開放的で明るい部屋を用意してセンスのいい音楽でも流しておいて、お香なんか炊いてみて壁に染み込んだヤニの匂いを消して一番綺麗な椅子を用意して、飲み物なんかも出してあげたりしても損は無いはず。

お店で一番イケメンの社員が少しいい匂いをさせて爽やかに挨拶する。今日は来てくれて本当にありがとう御座いますね!

面接担当の◯◯です!ニコッくらい出来ないもんなのでしょうか?
そんなに面倒くさいですか?

それで1人アルバイトが獲得できる最高のチャンスなのに。

面接での内容のこととは別に、もう一つ!派遣スタッフが応募してきた際によくある内容です。

「◯◯ホールに直バイトで面接に行ったのですが採用・不採用の連絡は◯日までにしますと言われたのですが、全然連絡が無くて、もういいかな?と思って」と言う方が非常に多いです!

ここには2つの問題が隠れています!

1つ目は、なぜ連絡すると言って「連絡していない!?」です。忘れているのか? まだ上席の許しが取れていないのか?

どちらにしても、アルバイトの面接に来てくれた人に、約束したのであれば約束を守れ!と言うことです。

まず、そんな小さな約束を守れない人を面接担当にするな!です。その結果の連絡に対して社内の誰も興味を持っていないということ。

連絡しなければならない日時の社内共有も出来ていない。

私が知るに大手企業の特に大型店舗のその傾向が多いようです。

社員の数も多く、だれが担当なのか、社内共有も煩雑であるとは思いますが、今一度、制度の見直しをしてみられていかがでしょうか?

すごい<損>が生じます。

お店に対する評価は最悪の状態になります。酷評ですよ。

約束した日時に電話して連絡するだけの「たったそんな小さな約束」を破っただけで。小さなウソは絶対ついてはいけません。


つづく


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