
わざと、スマホを取り出して弄ってみた。
すると店主から「ウチ、スマホお断りなんです」とやんわりと注意された。
注意書きを見ると年季が入っている。ケータイ電話時代を経て、新たにスマホに取って代わった感じだ。スマホは禁止なのに、持ち込んだ本を読むのはOKのようだ。
では、なぜスマホが禁止なのかと考えてみた。
カウンター席だけのこじんまりとした店で、7人も入れば満席となる。
人気店だけに外には絶えず行列ができている。回転率を上げるため、と思われた。スマホを見ながら食べていると、それだけ食べるスピードも落ちる。食べることだけに集中して、食べ終わったらさっさと出て行って欲しいとの願いが、この注意書きに込められている、と読んだ。
現代人はスマホ中毒とも言える。こうしてラーメンが出てくるまでの寸暇を惜しむように、スマホを弄り出す。特に電車の中は、もはやスマホタイムと化している。
それはパチンコ店でも例外ではない。パチンコ台の画面を見ないで、スマホばかり見ている客も少なくない。理由は当たりもしないリーチ演出を見らされるのが辛いからだ。つまり、激アツのリーチ以外は見てもしょうがないので、ついついスマホの方を見てしまう。
これはメーカーとしては由々しき問題である。それほど通常画面が退屈で仕方ないということだ。ハネモノならそんな気分にもならないだろうが、液晶画面一辺倒の弊害とも言える。
で、スマホ中毒のパチンコファンからメーカーへの提案がある。
Bluetooth機能を使ってスマホの画面の半分にパチンコの盤面を表示する、というアイデアである。これなら、スマホの画面に集中しながらパチンコの盤面も同時に見ることができるので、いちいち顔を上げなくて済む、というのが理由である。
何とも馬鹿げた提案である。
しかし、革新的なアイデアはこんな変な要望をヒントに生まれるというものだ。退屈にならないパチンコ台の開発をしろ、ということだ。

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