内容としては「ライター、有名人、著名人の来店(取材)」による広告宣伝は、今後規制に抵触するというものだ。
地域によってはこれらの来店取材をNGと明言するケースもあるが、埼玉県も加わった。これが全国的に広がれば関連会社は大きな痛手となる。
2011年8月、広告宣伝規制が強化された時、事実を告知することは容認されていた。ライターや芸能人などの来店事実の告知に関することは、チラシで謳うことが容認されたことを受け、芸能人よりギャラが安いライターイベントが花盛りとなった。
2012年1月20日に開催された全日遊連の全国理事会の席上、警察庁の加藤保安課長はライターイベントなどに対して次のように苦言を呈していた。
「残念ながら、事実の告知を悪用し、特定の機種を取材するライターの来店イベントや混雑予想日という形での従来の出玉イベントを告知してみたり、また、総付景品等の配布に殊更脱法的な意味を持たせるようにしてみたりして、いまだに脱法的な表現方法を探ろうとする動きがあり、業界の健全化が道半ばであると言わざるを得ません」
5年前からライターイベントはいずれ、禁止対象となることは予測できたが、そのあおりを受けたのは芸能人イベントだろう。
では、ホールがナゼ、ライターイベントに頼るのか?
実際にライターイベントを1年あまり続けたホール店長はこう話す。
「まず、一番は集客です。それとライターイベントはYouTubeで動画で残るので来店して終わりではないところ。LINEに貼り付けて出玉をアピールすることができるところ。思考停止している店長にはドンピシャです」
芸能人を呼ぶよりも遥かに安いところもライターイベントの魅力。30万円以下で動画まで付く。
「ライターイベントも単発では効果はないし、2~3カ月でも効果は出ないと思い1年ほど続けました。イベント日は設定もいれていたので朝4時からお客さんが並んでくれましたが、それが平常営業につながらなかったので止めました」
月1のペースで1年余り続けて分かったことは、パチンコ客はイノベーター理論でいうところのラガードで、生活習慣を変えない人たちということ。イベントには出かけるが平常営業に戻ったホールには見向きもしない。多少玉を出してもその店の固定客にはならないことだった。
特にイベントで動く客はそういう傾向が強いことを分かっていながら、集客できることで観て見ぬふりをしているのかも知れない。
安易な集客方法に頼るあまりに思考停止にならないように。

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