4円パチンコがJAL,ANAとすれば、1円パチンコはさしずめ、ジェットスターやバニラエア、ピーチということになる。日本国内へ行くより、日本からアジアへ行く方が安くなったのが、LCC(格安航空会社)の産物ともいえる。
パチンコ業界では1台40万円の機械を新台コーナーに導入し、値段が格安になった中古を1円コーナーに回すのが、これまでの習わしだった。
ところが、LCCは中古の機体を使っているかといえば、答えはNOだ。格安料金でもパチンコの4円コーナーと同様に新品を導入している。それではなかなか元が取れないように思われるが、LCCは確固たる理由があって新型機を導入している。
飛行機は何よりもメンテナンスが重要で、古い中古の機体だと、どうしても重整備が必要になってくる。このメンテが飛行機の場合乗客の安全にかかわるだけに、手も抜けないし、中古だと結果的には整備代が高くつく。
最新鋭の機体だと故障も少なく、整備も中古機体ほどはコストがかからない。さらに、古い機体より最新のものが燃費もいい。
LCCの機体の特徴はたとえば、ボーイング737やA320が多く使われているが、会社によって1つの機種に絞り込む。B737を採用したとすれば、パイロットの訓練も1機種を覚えるだけで済む。加えて、予備の部品も1機種だけなので、種類も限られてくるメリットがある。
LCCは数少ない機体を使いまわしているので、故障は欠航の原因ともなり、致命傷ともなるので、1機種に絞り込むことで効率アップや図れる、ということだ。
LCCはパチンコ業界でいえば、1円の新台専門店ということになる。
LCCは格安の運賃の穴埋めとして、手荷物や機内サービスを有料にすることで利益を確保している。
それでも正規料金のJAL,ANAの利用客が減らないのは利便性だ。便数が多いとか、乗り継ぎがスムーズであれば、ビジネスマンはJAL,ANAを選択する。
これもパチンコに置き換えてみると、4円コーナーには1円コーナーよりも利便性や快適性があってもいい。首都圏を走る通勤電車は座って通勤できる有料席が人気となり、私鉄をはじめJRもどんどん車両を増やしている。すし詰め状態で立って1時間を過ごすなら、少々おカネを払ってでも座りたいサラリーマンが増えている。
パチンコの島は4円も1円も同じ台間であるが、この台間が狭すぎて、隣の人との距離が近すぎる。一向に改善される気配がない。例えば1列10台とすれば、4円コーナーは7台ぐらいに簡単に変更できる島構造にすれば、1円コーナーとの差別化もできる。
これとLCCの精神を1円パチンコにも取り入れて、パチンコの構造改革を図りながら、高い機械代を早期に回収することから決別しなければならない。

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