2月某日、関西圏のホールへ朝一で警察が立ち入り調査に入った。警察はすぐに店を閉めるように指示。通報されていた機種10台を外して証拠品として押収される。さらに監視カメラの映像を確認すると釘調整している姿が残っていた。まさに動かぬ証拠である。
ホール側も釘調整していたことを素直に認めるしかなかった。
「この県は元々釘問題は緩い県で、中古機を見ると驚くほど曲がっていることが良くありました。風車を曲げて逃がしていることがすぐに分かるように」(販社関係者)
釘問題ではそんなに指導が入る県ではなかったようだが、客からの通報で県警本部が動いたことになる。
釘の摘発で積極的なのが群馬県警だ。署内で釘の講習会を開き、2月には角度ゲージという新たな武器を購入して釘の検査に臨む姿勢を見せている。実際に中古機の新台入れ替えでも、諸元表通りではないと却下されているケースが何店舗か出ている、という。
各県警での動きが活発化していることは間違いないが、警察が本気になって釘で動いたら日本国中のホールはパニックになる。どんなに釘調整が違法と言われようともそれを直ちに止める代替え策もない状態では平行線をたどるだけだ。それ以上に所轄の仕事が増えてパチンコ以外の業務が麻痺することになる。
「日工組メーカーはエコパチよりも先に釘調整がいらないパチンコ台を開発すべき」(警察関係者)という声も挙がっている。
釘調整の代替え案もないままに、警察庁は「釘調整を違法」と指摘している以上、日工組メーカーは釘調整が不要なパチンコ台を開発することは急務と言える。利益コントロールのために、メーカー出荷時通りのゲージで営業するホールなど一軒もないことを知りながら、違法というのはあまりにも無策ともいえる。となると、優先順位はホールも望んでいないエコパチではない。釘調整が不要なパチンコ台ということになる。
理想は釘調整の不要な台だが、現実問題として釘調整不要の台でどうやって利益コントロールするのか、ということになる。
釘調整に変わる代替え案がないのなら、逆にどこまでなら釘調整を認めるかの協議に入るしかない。盤面に対して概ね垂直ではなく、3度以内なら認めるというように、数値化する必要がある。そこで角度ゲージも生きてくるというものだ。

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