何故でしょうか。理由はあります。
本当ならば、不正の話をもっともっとしたいのです。不正話を紹介することにより、より一層防犯意識が理解出来るからです。
今回のシリーズは今日が最終回となります。
企業研修で話す内容を簡潔に書きますのでご高覧ください。
カジノのテーブルゲームで不正が行われない為に、どうやって監視して、どのような方法をとっているのでしょうか。
防犯カメラが設置してあるのは誰でもわかりますよね。
カジノのゲームテーブルには、1人以上の従業員が立っています。
ルーレットやカード。
そのテーブルを支配して、お客様を遊ばせる人をカジノディーラーと言います。
カジノディーラーを監視するのは、スーパーバイザーで、スーパーバイザーは4から10くらいのテーブルを見ています。
スーパーバイザーの上は、ピットボスと言います。ピットボスは、20から30台くらいのテーブルを管理します。
ピットボスの上には、シフトマネージャーがいて、その上には、ゲームマネージャーがいるのです。
それぞれの役職が、下を監視する役割で、不正や売上や利益の管理をしてるのです。
大手ホールから弱小ホールまでを見てみると、カジノの様な管理システムが出来ていないのが大半なんですよ。
ここまで読んで、ホールオーナーや本部長は、自分の会社のシステムを思い出して下さい。あの大手だって、まだまだな管理状況でした。
スロットの設定内容を知る店長クラスが、不正に手を出しかねない状況が大半のなんですね。つまり大半のホールは、店長は不正しない!との性善説になりたっているわけです。
もっと話を展開して、ホールオーナーや本部長に次の質問をします。
Q1
店長にホール運営の権限が集中してませんか?
Q2
店長の上司のエリアマネージャーは、どうやって店長を管理していますか?
Q3
リスク分散を考えてますか?
Q4
店長の人材教育に偏りや不備がありませんか?
Q5
監視カメラを日々活用してますか?
Q6
店長やエリアマネージャーの評価を、売上や粗利や稼働に重点を置いてませんか?
まだまだ質問はありますが、とりあえず上記の質問を考えてみて下さい。
カジノの話に戻します。
私がテーブルで勝ち出すとスーパーバイザーやピットボスが指示を出して、ディーラーをチェンジします。早いと5ゲームくらいでディーラーを代えたりします。
そうやって客との不正を防いだりしています。また、客がディーラーの癖を読み取れないようにしているのです。
ホールはどうでしょうか?
パチンコ業界は旧態依然とした面が結構残っていて、店長に権限が集中しすぎています。
小売スーパーと違い、同じ店長職でもパチンコ店長は大きな金を店長の意思一つで動かせてしまうので、ホール店長への権限集中は見直すべきです。
あるチェーン店で役員まで登った人の管理術は素晴らしいケースがあります。その人、実は店長時代に散々不正をしてきたから、その経験を活かしてるのです。どうしたら、部下が不正をしないか、よくわかってるんです。
その人の持論は次の通りです。
①店長には権限を集中させない。
②相互監視をすることで、みんなが幸せになる。
私が指導したホールには、店長に権限を集中させないようにしています。方法はホールそれぞれ事情に合わせます。
差枚数が大きなスロット台を、常に録画をして、遊技客の顔を管理したり、閉店後に抜き打ちで、スロット台の設定内容と設定帳を照らし合わせたりする。
あるホールでは、表面上はわからないようになってますが、実質二人店長制にしています。
とにかく、1人の店長に権限を集中させると、人事管理や店舗管理に不都合が生じるのが、ホール運営なんですよ。
4号機時代に、打ち子の親玉と結託して月500万円以上を手にした店長がいました。
店長職は疑われて当たり前の職です。
ホール運営とはそういうもので、昔と違う状況ですから、ホールの管理体制を見直す時が今です。
今回のLINEの流出から表に出たケースをきっかけに、自分のホール企業のチェック体制を見直してください。
了

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