この段階では中堅企業や大企業による中小企業の買収、中小・中堅企業のグループ化が行われる。さらに産業が成長し、上位10社のシェアが約50%に達して「成熟期」になると、大企業が中堅企業を買収するようになり、業界再編はピークを迎える。
その後待ち受ける「衰退期」では、上位10社のシェアが約70%まで進み、大手10社の統合が始まるという。
かつては13行あった都市銀行は、業界再編を繰り返し、今ではみずほ、三菱東京UFJ、三井住友、りそなの4大メガバンクに集約されている。
かつてはライバル同士が生き残りをかけて手を組む。人口減少と少子高齢化の波の中では、業界再編はどんな産業も抗えない。
2月6日から導入予定されたサミー製のスロット「牙狼 守りし者」は、言うまでもなくサンセイの人気パチンコ牙狼とのコラボである。開発依頼はサンセイの方からサミーに持ちかけて実現したものだ。
「パチンコメーカーの合併話が出ている。メーカーは日銭が入るホールよりも台所事情は厳しい。メーカーは売れなければ次作の開発予算が出ない。1円が主流になればなるほど、新台の台数が売れなくなっている。メーカーの売り上げは落ちる一方で、機械代の値上げでも追っつかなくなる」(週刊誌記者)
業界再編の波はパチンコ業界にも、もれなく押し寄せているということだ。ユニバーサルとサミーが部品や関連機器の開発・製造・販売を共同で行う合弁会社ジーグを設立したのは、2016年4月のことだ。
「経営統合することで部材調達だけでなく、価格調整、さらには販売時期の調整もしやすくなる。年末営業に向けた新機種ラッシュにビッグコンテンツをぶつけても販売台数は潰しあいになるが、時期をずらすことでビッグコンテンツも生きてくる」(同)
果たして、どことどこの合併話が進んでいるのか? 現在、パチンコメーカーは20社(日工組非加盟を含む)を数える。
かつてはヒット機を飛ばしながら、現在は低迷しているメーカーなどに絞られて来そうではある。
「自動車の車検は10年以上経つと1年車検だったものが、2年車検になったことで、販売台数に影響が出た。パチンコの検定も3年から5年に引き伸ばされることがあれば、新台が売れないことにもなる。そういう動きがあるかどうかは分かりませんが、メーカーにはマイナス要因。新台が売れなくなることは間違いないので合併が始まるのではないでしょうか」(同)と業界再編を予測する。

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