メーカーは期待感を煽ってもう1000円、もう1000円と次ぎ込ませる演出に腐心してきた。例えば、ハンドルを光らせたり、ハンドルを震えさせたり、さらにはハンドルから空気が出たり、と常に飽きられないように工夫してきた。
リーチ演出に至ってはもはやパチンコ依存症から更生させる役目を担っているともいえる。
「ボーダー改悪もありますが、パチンコそのものがつまらないものになっているのも要因でしょうね。ガセ演出で煽りまくって外れの繰り返し。それで1時間1万円は無いでしょう。自分は2カ月くらい打っていませんが、このままパチ卒業できそうです。他にも安価でストレス無く楽しめるものなんて沢山ありますし」(月1パチンカー)
こうして、また一人パチンコから卒業しようとしている。
ガセ演出はホールの売り上げに貢献するために、メーカーもあえてやっているのだろうが、それが結果的に客離れを加速させていることにメーカーは気づいてやっているのだろうか? 最近の機械はガセ演出が多すぎるわけだが、皮肉なことにこれが客離れ=依存症対策につながっているのだから、滑稽である。
最盛期には3000万人いた遊技人口が1000万人に減ったということは、依存症も減っているということにもなる。
メーカーの機械作りに輪をかけて依存症対策に“貢献”しているのがホールであろう。
「グランドオープンはプロやウチコも集客効果として釘を開けていましたが、8月にグランドオープンした店舗は、4円の釘は初日から閉めていてプロ連中も『この店アホか』と諦めるぐらいプロ飛びが凄かった。どこのホールも最後のMAX機商戦で抜いてくるでしょうから、1年後には一般のお客さんのいなくなりますよ」と話すのは16年のプロ生活から足を洗った元プロ。
ホールの利幅がどんどん少なくなっている。それをプロが奪い合っている。ホールの今の利益を計算したらこの先が読めなくなったことがパチプロを引退した理由だった。
「大型版権を多台数を入れるホールは最初から閉めにかかっていますから、われわれにすれば大型版権は不要です。そのツケは1円まで閉めて、年金で楽しんでいるお年寄りまでも飛ばしている」
この状況が続く限り対策を立てなくても、依存症はどんどん減って行く皮肉である。

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