「社会のストレスを吸収したのがパチンコ。それがパチンコの原点。大衆のガス抜きどころがパチンコだった。ガス抜きが治安維持にもつながった」
昭和30年代から40年代にかけて、大阪の西成では幾度かの暴動が起こった。日雇い労務者は手配師のバックにある暴力団にピンハネされ、鬱積が溜まっていた。些細なことがきっかけとなって労務者が暴徒化した。
その時、西成署が地元のパチンコ店にお願いしたことは「釘を開けて玉を出してやってくれ」。パチンコの出玉が暴徒の心を鎮める役割を果たしたものだ。
暴徒のガス抜きとなり治安維持につながった。警察とパチンコは持ちつ持たれつの関係にあったともいえる。
70年安保で学生運動真っ盛りの時代に警視庁トップから政治家に転身した自民党の秦野章氏もパチンコの役割を理解していた一人だ。
「ガス抜きだったパチンコが今やガスを貯めこむようになっている。ガス抜きを理解していない人間が機械を作っているからそうなる。そもそもコンサルの仕事というのはガス抜きを考えることだ」
時代がいくら変わっても人間がストレスと無縁でありつづけることはできない。中流社会といわれた日本も今や下流社会といわれ、年金だけでは生活できないような未来のない国になっている。
一般大衆はおしなべて貧乏人になっている。
「一仕事終え、100円玉を握りしめて、玉を弾いている時は一瞬でも辛いこと、嫌なことを忘れさせてくれた。ヤクザも人間。ストレス解消のためにパチンコをやっていた。娯楽とは本来はストレス解消するもの。出た玉でハイライト2個と子供のお菓子を持って帰る。それで1日がリセット出来て、明日からの鋭気が養えた」
今の二代目、三代目経営者ではその時代を知るものは少ない。すでに豪勢な暮らしが当たり前になった環境で育ったら、昔話も馬の耳に念仏だろう。大学にフェラーリで通学していては庶民の気持ちも分からない。
娯楽とはストレス解消、というのが本来の目的だった。パチンコが30兆円産業といわれるようになって、そこにプリペイドカードという警察利権が絡んで来て、パチンコが変な方向に進み始めたのは周知の事実だ。
現職の警察官僚も先輩がやってきた後始末をするのは大変なことだと思う。
CR機に限り著しい射幸性を認めてしまったのだから。
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