10月6日のVOICEで、カジノ型は老後の楽しみなのか、それとも依存症を招くのか、という視点でこの問題に迫った。
まずはカジノ型を利用してお客さんの声から。「カジノ、パチンコと色々あるから、いつも楽しみに来ています」(男性)
「年取ってもプライドはある。幼稚園みたいなことをやらされると嫌な人もいる。ここは大好きなことができるので、すごく楽しい」(女性)
普通のデイサービスはどちらかというと女性向けのリクリエーションが多い。例えば切り絵や、貼り絵、習字などで、中には童謡を歌ったり、手先の回復訓練に玉ころがしをするところもある。
これが男性の利用が極めて少ない理由だった。
カジノ型デイケアサービスを運営する日本エルダリーケアサービスは、訪問介護や居宅介護、通所介護など介護全般を手掛けている。
同社の森薫社長はカジノ型を考えた経緯をこう話す。
「女性向けが好きではない人もいらっしゃる。ミスマッチの方にも機能訓練を受けてもらいたい。何かきっかけになるものはないかとずっと考えていた」
ゲームばかりをやっているように思われているが、入浴や体操の機能訓練を行っているものの、神戸市はこのカジノ型施設を視察した結果、条例を可決している。
ただ、ゲームをして遊んでいるように思われているが、利用者の70歳の男性は交通事故の脳障害により、一時は自分の名前も忘れ、家に引きこもっていた。
それがカジノ型デイサービスへ通うようになって、人が変わったように明るくなった。
「きのうは1位を取ったとか、話すようになり、うちに引きこもっていた時よりは活気がある」と奥さんも話すように、介護する家族の負担も軽減している。
何よりも本人もこう話す。
「違う顔を見るということは、違う会話があるのがいい」
利用者が生き生きとした表情を取り戻すことができるのが、カジノ型の効用ともいえる。
これに対して神戸市が問題視しているのがここだ。
「射幸心をそそり、依存性を高める遊技ばかりを続けるのはどうかと思う。町の麻雀屋が台数を減らして体操できるスペースを取って介護保険のサービス事業所に名乗りを上げたら、これまでの基準だったら指定せざるを得なかった。税金を投入した介護保険サービス事業として、それでいいんですか?という問題提起をしたかった」
日本にはそもそも遊ぶことは「悪」という考え方が根底にある。
遊びを取り入れて認知症などの進行が少しでも遅らせることができるのなら、そちらを採用すればいいようなものだが、税金を遊びに使うのは行政としては抵抗があるようだ。
形だけでどれだけ効果が上がっているのか分からない機能回復訓練よりも、むしろ射幸心をそそりながら、お年寄りが楽しみながらやれる実効性のあるものを選ぶのが筋だと思う。
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この文章を読んだ常連客の一人がスタッフにこう質問した。