ゆでガエル理論というのがある。
ゆっくりした環境の変化に対して人は現状の「ぬるま湯」にどっぷりと浸かりたい習性があるので、世の中の様々な環境変化に気づかず、やがて茹で上がってしまう=破綻してしまう、ということだ。
わが世の春を謳歌したパチンコ業界も、減少する売り上げとファン人口に対応すべく、1パチ、5スロという低玉貸し営業で対応するものの、人口減少に歯止めをかける決定打とはなっていない。
業界のリーダーも現状を打破しようという思いだけはある。
ある組合の式典で組織のトップはこんなあいさつをした。
「3000万人あった大切なお客様の数が、今や1000万人を切ろうとしている厳しい現状にある。時代の変遷の趨勢とパチンコ産業のあり方に大きな問題点がある。この点を猛省して、きょう、この日を業界再構築の一里塚にしたい。手軽に安く楽しめる大衆娯楽の再構築にまい進する」
抑揚のある口調で聴衆者の耳には届くが、頭の中にはまったく残らない。それは毎度、毎度のフレーズで具体的な行動を起こすとも思えないからだ。
これに輪をかけて取り締まる側のあいさつも、一向に変わり映えがしない。
「遊技産業は国民生活に潤いを与えるものです。しかしながら、現状を見ると大変厳しい。パチンコファン減少、消費税増税対策、不正遊技機、賞品買取など問題は山積している。これらを克服するために一致団結を期待する」
こんなこといっているようでは、業界は絶対に変わらない。まだまだぬるま湯に浸かったカエル状態だ。
ハンドルネーム「たぬ」さんが、「パチンコの原点はストレス解消だった」に投稿したコメントが脳裏から離れない。変わろうとしない業界にさじを投げ業界を去ろうとしている。
たぬさんは大手企業で10年働き、ホール運営会社に転職してきた。
そして、働いた実感して生まれた疑問がこれだ。
皆様は胸はれますか?
子供に自分の職業が誇れますか?
日本の為になっていますか?
パチンコで働いてなにか身につきましたか?
パチンコ打って得るものはありましたか?
自分の仕事に誇りがもてなくなって、田舎の観光局へ転職するそうだ。
業界トップが本気になって、安く、手軽に楽しめる大衆娯楽に戻らないと、働く側もモチベーションは下がって行くというものだ。
パチンコって誰のためにあるのかと考えた場合、貪欲なまでに利益を追求するホールオーナーやメーカーのためだけにあるようなものだ。
業界で働く全ての人が誇りを持てる業界へ再構築しなければならない。
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