ホールが所有している遊技台に中古機価格を掛けて遊技機の資産額を自動的に弾き出し、これに日々の頭取りデータを入力して比較することで、ホールが持つ集客能力をどの程度発揮しているかをグラフ表示したものが集客レシオである。
例えば、遊技機資産額が100人集める能力があるホールが、80人しか集客できていなければ、それは80%で、120人の集客であれば120%というように表す。
100%を超えていれば遊技機の資産を活かしきっているが、100%以下であれば、活かしきれていない、という判断ができる。
もう少し分かりやすく言えば、遊技機資産額はレーシングカーのエンジンの大きさで、頭取りの人数はドライバーの腕に例えることができる。
資産額は全国相場の中古機価格で弾き出すので、人気のある遊技台の台数が多ければ、それだけエンジンの馬力が大きくなる。
エンジンが大きくてもドライバーの腕が伴わなければ車をうまく操ることはできない。また、エンジンのパワーが小さくてもドライバーの腕がよければ、巧みなコーナリングワークで、相手をかわしすり抜けることができる。
エンジンのパワーが大きく、ドライバーの腕が良ければ鬼に金棒となる。
こんな状況をポートフォリオ(花形、問題児、金のなる木、負け犬)で表せば、自店と地域の競合店の位置が一目瞭然となる。
集客レシオとは与えられた武器を店長が有効に使っているかどうかの判断材料ともなる。
この商圏解析ツール「エリア・アナライザーOZ」を開発したのがレスティアマーケティング。
「毎日取っている頭取りと、保有している遊技機資産を数値化して、資産に応じた集客ができているか、問題点をあぶり出し、今後の対策を立てるための意思決定ツールです」(海保洋典代表)
OZを1年前から導入しているのが東京の「ジャンジャン高島平駅前店」と茨城の「ジャンジャンデルノザウルスつくば平塚店」だ。導入によって何が変わったのか?
「OZを入れたからと言ってすぐに業績が上がるというものではない。どこが悪いのか原因が分かる。それは自分が選択してきた機種選定かも知れない。自分のミスは隠したがるが業界でプロを目指すなら必要になる解析ツールです」と話すのは両店舗を統括する幹部だ。
導入したばかりの新台が期待通りの客付きもなく、中古機価格も一気に下落することはよくあることだ。つまり、新台ばかりを大量に導入したからと言って、そのホールの資産額が大きいわけではない。
地域の顧客が支持する遊技台をできるだけ、多く取り揃えることが資産額を増やすことにつながる。
「これまでの頭取りだけは感覚的なことで判断していたが、商圏の地域一番店は集客レシオが高いし、下位の店は遊技機資産額や集客レシオが低いことも見えてきます。新台ばかりを入れても集客レシオは上がらないことも分かります。集客レシオの高い店は、お客様に支持される商品をたくさん揃えています。書店に例えると、新刊(新台)ばかり揃えても、ベストセラー(実績のある中古)が揃っていなければお客様からみると商品の品揃えが良いとは言えません。つまり、中古機だけでお客様を増やすこともできます。それは1パチや5スロでは特に顕著に表れます。中高年客の獲得には有効です」(同)
資産を活かしきるために、集客レシオの100%越えを目指して日々営業中だ。
■OZの代表的画面




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