パチンコ業界とも取引のある会社の役員に対してある人がこんなことを耳打ちした。
「パチンコ業界は大変ですね。自民党は快く思っていないようです」
いきなり、「大変ですね」といわれてもピンと来なかった。確かに4円パチンコの稼働は低迷しているので、そのことかと思ったが、自民党が快く思っていないとは、どういうことかと思っていると、こう話を続けた。
「パチンコメーカーは内部留保がすごい。カネが余っているのでゴルフ場を買った。それは土地の買占めにも当たること。それが土地を買い漁っているようにも写るようです。この制裁の余波がパチンコ業界に向かわなければいいのですが」
平和がゴルフ場運営会社大手のPGMホールディングスを連結子会社化したのは2011年12月5日のことだった。
PGMは国内に約120のゴルフ場を運営する大手で、6割強の株式を保有する筆頭株主から譲渡話が持ちかけられ、648億円の資金を必要とした。
当時の社長だった石橋氏はゴルフ場経営に参入した理由を安定した収益を挙げ「新たな収益の柱に育てる。ゴルフ業界へ参入することで総合レジャー企業へ進化していく」と述べている。
PGMの2010年12月の売り上げは795億円、営業利益は115億円、経常利益は78億円となっている。
ちなみにこの規模の売り上げをホール企業(ピーアーク)比較するとこうなる。
売り上げ537億3100万円、営業利益10億3600万円、経常利益10億4200万円、となっている。
装置産業といわれ、貸玉料金を売り上げと計算するホール業界の利益率がいかに低いかが改めて分かる。
さて、そのPGMが業界トップのアコーディア・ゴルフを敵対的買収で統合しようという動きが昨年11月末に勃発して、泥沼化の様相を呈している。
買い付け総額は最大約424億円。このTOBの資金はPGMの自己資本だけでは賄えないので、親会社が登場することにもなる。
新年互礼会の席ではこのTOBも話題になった。
業界外から見れば、メーカーはどれほどの内部留保を抱えているのかとも話題になったようだ。
平和は昨年4月、ホール関係者3000人を招待して、PGMが運営する全国の30カ所のゴルフ場でコンペを開催している。
昨年2月、セガサミーホールディングスも宮崎県の複合リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」を経営するフェニックスリゾートの全株式を取得し、子会社化している。
ゴルフ場にカジノを併設する計画もありやなしや、と。
メーカーで一番カジノに熱心なユニバーサルも暗雲が垂れ込めてきた。

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