競合店の頭取り調査は1日2回。その時に競合店より稼働が0.1%でも上回っていれば、問題ないが、これがちょっとでも負けると大問題になる。
そうなると新台をどんどん導入し、玉を出して稼働率を上げる。
利益はさておき、稼働で一番でなければならない、ある種の宿命を背負っている。
民主党が政権を取っている時に事業仕分けで、蓮舫議員がスパコンの予算を巡って「世界一になる理由は何があるんでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」と発言して顰蹙を買ったことがある。
そう、No.1戦略では2位ではダメなのである。
分かりやすい例がこれだ。
日本一高い山は?と聞かれても皆が富士山と答えられるが、では、2位は?と聞かれてもほとんどの人が答えられない。
それほど、1位と2位では大きな差が出てしまう。
ところがこのNo.1戦略に陰りが出てきた、という。
これまで、大量の新台入れ替えしても利益がついてきていたのだが、ここ最近は新台の費用対効果が出なくなってきているらしい。
新台入れ替えしても、さほどの効果が出ないのなら、と今期は機械代を抑える動きが出てきているようだ。
「至上命題は利益よりも、稼働でライバルに勝つことです。稼働率ばかりを重視するあまり、無駄玉が多い。それを排除すればもっと利益が取れるのに。でも、上は稼働で勝っていれば安心している」
しかし、全店舗が地域一番店というのも難しい問題で、中には2番手、3番手のホールも出てくる。
それは、立地の問題だったり、台数の問題だったりする。
そこで、地域一番店からドロップアウトしたホールの再生策として検討されているのが、低玉交換戦略だ。
等価、高価交換営業の流れの真逆を行く発想だ。
40個交換は、パチンコ営業の原点でもある。
いっそ、ラッキーナンバー制に戻し、ぶん回し営業で遊べる営業に徹して欲しいものだ。
40個、ラッキーナンバー営業なら4円でもやっていける可能性を秘めている。
これが成功すれば、追従するホールも出てくる。成功すればすぐに真似るのがパチンコ業界のいいところでもある。
というより、消費税が10%になったら低玉交換でなければホールはやっていけないはずだ。
換金差益が出るパチンコ営業の原点に帰ることが、消費税10%時代を生き抜く方法ともいえる。

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