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これは私が勤めているホールに限ったことかも知れませんが、ワゴンサービスを利用するお客様は、一部のナンパ目的の男性客を除き、圧倒的にご年配の方が多かったと思います。
コーヒーレディーの利用客層を性別ではなく年齢で考えるとそれは、店員とのお喋りや常連客同士ドリンクを振る舞う気遣いなども含めた多様な楽しみ方で遊技場を利用する有閑年配層が主体、とそのように個人的に捉えています。
また、家に居てもつまらない、居づらい。
思い通りにいかない現実からの逃避、孤独な時間の潰し方がパチンコ。
そういった虚無感を内に秘めたお客様が多いのも、性質上パチンコ店にはよくある傾向だと思います。
孤独に対して女性の笑顔とコミュニケーション(女性とは言ったが「娘、孫くらいの可愛いらしい女の子」という意味です)。
これがコーヒーレディーの存在意義と勝手に思っていました。
独身男性が自由な小遣いをギャンブルに熱中することに使用するのも現実逃避や悲しい自分の裏返しと見ることは出来ますが、ゲームに偏る純粋性が高くワゴンサービスの利用度は低い。
さて、現役ホールスタッフの私が日々感じるのは、ホールスタッフとお客様とのコミュニケーションには時間的な制限があるということです。
もちろん特定のお客様と店員がホール内で長話、というのは業務上、また他のお客様から見た印象の悪さのため、固く遠慮しているのはどのスタッフさんにおいても同じ事だと思いますが、続けるにしても打ち切るにしても
それぞれに理由が必要なホールスタッフとお客様の制限ある会話。
続けるためには他のスタッフへの言い訳。打ち切るためには話しかけてくれたその客への口実(他の客に交換をお願いされたなど)。
この部分である程度自由が許されている存在がコーヒーレディーです。
営業マンというよりホステスの要素が強い業務。そういう部門、と言ったら、まるで分かってないと反感を覚える現役コーヒーレディーのスタッフさんがいるかと思いますが、それは運営会社の人員配置が極端に渋く、それに順じた業務マニュアルのせいではないでしょうか。それは後述します。
私が務めるパチンコ店にも比較して売り上げが良好なコーヒーレディーがいます。
エースとでも言えばいいでしょうか。
営業一号様の過去エントリーに紹介されていた、一日800杯売るワゴンレディーさん程ではありませんが、当店のエースさんも似たような努力を小さながら毎回行っています。
遊戯中のお客様に自分が気付かれるタイミングに苦慮し、気付かれたらメニューより先に笑顔を差し出す。
お客様との会話を業務の支障とする態度などありません。しかし、失礼がないよう、終始控えめです。
歩く速度は、はっきり言って遅いです。モーションも緩い。
のんびり屋というよりサッカーでパスを受けるために歩幅を縮めたり緩急をつけて動いているような印象です。
お客様の挙動と目線に敏感。ビジネスチャンスに繋がるタイミングを図っているんでしょう。
と言った感じです。
好感も交えマイナス部分を省略して紹介しているので客観性に欠けますが、
彼女が売り上げで一番のスタッフである事は事実ですのでご容赦下さい。
島を長い大根のようにサクサクトントンと切って歩く「営業回数」を重視した販売方法に対して、エースさんの姿勢は気遣い重視、コミュニケーション重視の販売方法と言えます。
ここで何故そうでないサクサクトントン型のローラーは、遊技客の不快を無視して廃れず現行多く見られるのだろうか?ふと疑問を感じます。
それは外注したワゴンサービスの運営会社にとっての利益が、主に人件費に対するドリンクの売り上げで成り立っている為 だからではないでしょうか。
ここからは手元にサンプルがないため、数字を使うのは不適切かと存じますが、たとえ話を進める為の便宜としてご理解下さい。
仮にホール内を半日でコーヒーレディー2人が巡回し200杯のドリンクを販売したとします。
売り上げは5万円。
半日一人当たりの日給を交通費込みで仮に6000円とします。
スタッフの人数が3名になったところで、300杯売れる訳ではないので、またこの例に限りお客様全体のドリンクの需要は、取りこぼしなく全て対応できたものとします。
スタッフ3名にする必要はまずありません。
スタッフ2名で営業回数が充分である。人件費は1万2000円なので、粗いですが利益は3万8000円。
これをスタッフ1名で巡回させた場合、お客様からの呼び出しが頻繁に起こり、てんてこ舞いしながらも営業回数を増やすため、空き時間にローラーを掛ける。巡回し始めたらすぐに注文が入る。実に効率の良い営業という事になりますね。
半日一人での販売数が仮に180杯だった場合、売り上げ4万5000円、人件費6000円、利益3万9000円。こちらの方が利益が出ています。
都合の良い試算にお付き合い頂きすみませんが、言いたかった事は、増員してもセールスが飛躍して上がるわけではない
かえって少ない人数で営業回数を増やす努力をさせる方が利益効率が良い。というよりは人員の飽和が無駄な経費と考える傾向が運営会社側にある。
スピーディーな巡回で上がる売り上げも、人気と好感で得る売り上げも同じと見る。
販売数と人件費の兼ね合いで利益の理想値を出すのが事務所の仕事であると思いがち。
営業力とは、無い人にとってはフットワークと言い換えられてそこに落ち着きます。業績が全てなのでそれで良いと誰もが納得します。私も否定しません。
しかしここでホール側が(最低でも私個人と当店のエースさんのファンであるお客様が)コーヒーレディーに要求する存在意義と正反対の姿を個々の販売員が見せ始めます。
これは質の度合いと回数の度合いで徐々に現れてくるものだと思います。
販売員の常識が遊技客の非常識。
皆さんこの事を仰っているのではないでしょうか。
であるならば、多めの人数でお互い侵害しないエリア分けを行い、サクサク動いたところで時間だけが余ってしまうように仕向けると、自ずと動き方や気遣いの度合いが大きく変化する。
歩合からの脱却ではない。
エリアの時間別稼働に対して注文率が高い販売員に高い時給を支払う、接客面で競争させる。
補足ですが、島割りにするとセールスの上がるエリアとそうでないエリアで不公平が生まれます。
日別でも時間別でもエリアのコンバートを行ったり、エリアの時間別注文率の平均を加味したものを評価として落とす必要があるかも知れません。
いちぱち、甘デジコーナーは売れ易いが、16時に一度稼働が落ちる。
中高年女性に好かれる努力とは?
5円スロットコーナーはフリーターや学生など若い男性客が多い。女性販売員として攻略しがいのあるエリア、要営業力。
18時以降は4円パチンコ、20円スロットともに仕事帰りの男性客が増える。
120件以上あるコメ主さんの大半がこの客層ですぞ、粗相の無いように!
試す価値の有無は読まれた方にお任せしますが、ここまでくると業者に外注する事がかえって手間で、余計な摩擦を生む元になるかもしれません。
何故なら、一部の不振店舗と同様にワゴンサービスの運営会社がホールの時間別の稼働数と客層までを把握して、明日明後日の稼働予想を根拠をもとに立てている筈がないからです。
ざっくり、「明日は休日だから頑張って売ってよー」と鼓舞する。
人員はいつも1人だから明日も1人。
ここで提案するなら、ワゴンサービスは外注ではなく、自前で専属のスタッフを抱える。
営業回数を競う販売方法に陥らないように、販売員を1人多く配置した上で販売数を競わせるのが良いかと思います。
何故なら彼女達の営業努力は主に年配客へのコミュニケーションに形を変え、即ち接客面のサービス向上となるからです。
スタッフがお客様に好かれるお店の理想的な姿に近づくように思います。
あくまでホールスタッフがケアし切れない部分を厚くフォローするという意味です。
チェーン店ならコーヒー専門のエリア部長を一人任命して、接客指導はもとより在庫管理、販売員の注文率の算出、シフト作成などを全部やって貰えば決して無駄な人件費にはならないでしょう。断言はしませんが…
500台のホールにスタッフが2人だけ。
お客さんもパチンコ、スロット合わせて60人前後だから人手もその程度。利益率25%…
そんなお店は既にワゴンサービスも行っていないと思いますので、参考にはならないかと存じますが、敢えてコーヒーレディーを使っていたいという店舗の方には、外注ではなく自前でワゴンサービスの部門を立ち上げると良いのでは?と思っています。
既にやむなく販売員さんは気遣い重視の販売方法に切り替えている筈ですから。
さて、ホールが接客の良さで利益アップを見込むことは難しいと思います。
離反を防ぎ、結果稼働キープもしくは上がっているという見方は正しいとは思いますが、それを数字で示し、どこまで経費をかけて良いのか判断するのは中小ホールにとっては大分手間がかかります。
ただ、パチンコ屋さんは遊べる釘がいい。
店員さんは笑顔で失礼がない方がいい。
当たり前の事なんだから当たり前にやって欲しい。
ユーザーに限らずこんなにも沢山の人がそう思っているのにそれが出来ないのは何故だろう。
というレベルの私的所見として長文、失礼しました。
また、印象を元にデータではない数字を使ったり他店補との比較や取材がないため、信憑性は読まれた方 個々の経験と洞察に頼る文章になりましたが
発想の一つとして残れば幸いです。

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