パチンコ日報

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他業界に学ぶ 酒屋編

個人でやっていた町の酒屋がどんどん閉店して行っている。後継者不足に加え、儲からなくなったことが最大の原因だろう。



何よりもスーパーが酒を扱うようになり、ビールの値下げ競争が始まった。酒の量販店以上に一番安いのがイオンだといわれている。桁外れの大量仕入れてにより、値段を下げられると個人商店では一番売れ筋のビールでは商売ができなくなる。



そういう状況の中、個人経営でも頑張っている酒屋さんがある。



そのカラクリとは町の果物屋が潰れないのと同じ。普段果物屋で果物を買う人をあまり見かけないのに、それでも営業をずっと続けている。



潰れない理由は葬儀会社などと契約していて、仏事用に高い果物かごが売れるからだ。



酒屋でも売り上げの9割が業務用の配達という店もある。



そんな1軒を取材したことがある。



昨年7月にオープンしたその酒屋は、オープンした当初は国産ビールを扱っていなかった。



店長はその理由をこう話す。



「ビールは売るだけ赤字になるので、『ビールはスーパーで買ってください』という意味で置いていなかったんですよ。値段ではスーパーとは勝負できませんからね。その分外国製のビールは置いていたんですが、一般のお客さんからは『買うものがない』と叱られたので、国産ビールや発泡酒、第3のビールも置くようにしました」



酒屋がビールを売りたくない、というのも辛い話だが、では、何をウリにしているのか?



「ウィスキーとスピリッツ、ワインの品揃えはスーパーにも負けません。スーパーと競争にならない洋酒で勝負しています」



競争のないところで勝負するのはどんな商売でも鉄則だろう。



業務用でいえば、バーテンダーからも信頼される品揃えである。実際、バーテンダーのコンテストにも協賛しており、大会では商品の提供なども行っている。



店の1階部分の一部が内装工事が未完になっている。



実はそこをバースペースに改装する予定で、バーテンダー経験者もすでに社員として雇っている。



「バーのマスターが閉店後に集えるような場所を提供したいと思っています。ここを情報交換の場にして欲しい。カクテルの新作の研究をやったり、色々なことに使って欲しい」



弱小店舗が大手チェーンと同じ土俵で戦わないのが弱小店の生き残り方法と思えば、この話はパチンコ業界にも何かのヒントになる。



儲からないビールはあっさりと捨て、スーパーの品揃えが薄いところで、専門的に扱って独自性を出す。



機械がないことが問題だが、雀球やスマートボールの専門店として生き残れ、というのは非現実的だった。





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