4円パチンコの稼働が低下する分を1円の稼働が支えてはいるものの、4円で事業計画を立てたホールには焼け石に水だ。
4円等価で成長してきたホールにもそれは例外ではない。4円等価の釘の厳しさにお客が付いて来れず、現場からは「等価を止めたい」と愚痴がこぼれる。
等価ホールからもそんな声が聞こえてくる今日この頃、警察庁の玉川課長補佐講話に異を唱えるのは、中小ホール関係者だ。
この一文がなければ問題はないが、この一文があることで「明らかに矛盾してくる」と憤る。
問題の箇所はこれだ。
ぱちんこ営業は、約1,700万人という非常に多くの方々が楽しんでいる代表的な大衆娯楽です。今後とも、国民の生活に憩いと潤いを与える大衆娯楽であり続けるためには、過度に射幸性を追求する営業とは一線を画した、誰にとっても身近で、手軽に、安く、安心して余暇を費やすことのできる健全な遊技となるとともに、それにより、地域社会に根付き、地域社会との「絆」をしっかりと構築することが基本となると考えます。
警察が念仏のように唱える手軽に、安く、安心して遊べる遊技機が必要といいながら、4月から認められた電チュー1個返しが結果的に射幸性を高める
、と指摘する。
「スルーチャッカー、ベース0のアレパチはバクチ性が高いので禁止にしたのに、新基準の1個返しはベース0の復活のようなもの。それまでの電チューは12円戻していたのに、今度は4円戻し。この差を終日続けるとホールの売り上げは相当上がる。返しが少ないから連チャンさせることができる。射幸性が高くなるおそれのある1個返しをどうして認めたのか理解に苦しむ」
1個返しを警察が認めた背景についてはこう推理する。
「等価は回せないので客がついて来れない。そこで1個返しにすれば等価でも回せることができる。これは大手の要望でメーカーが1個返しを作ったとしか思えない。業界は40個交換、16割営業の損益分岐点でやわらかい営業で客を増やしてきたのに、等価営業で客離れが加速している。1パチはまさにやわらかい営業なのに1個返しは真逆の方向に走り出している。東大法学部を出たエリート官僚はパチンコをしたことがない。だからこんな1個返しを認めてしまう」
玉川講話の中では大阪での例を挙げ、釘曲げにも言及している。これについても矛盾を感じる。
「メーカーのカタログには1回当たりの出玉が記載されている。高価交換営業の店ではスペック通りに玉を出していたら営業が成り立たないので、出玉を削っている。スペック通りの出玉を還元しようと思えば、交換率は38~40個交換でなければやっていけない。出玉を削るところまで指導が入れば、等価交換はやっていけない。これをどう見るのか」
デフレ時代、安く遊べる機械は時代も求めている。1個返しは売り上げが減少している宝くじの当選金額を1等前後賞含め5億円に引き上げた総務省のようなもの。不況になれば一攫千金を求めて宝くじが売れると思いきや、売り上げは年々減少している。
「当たらない5億円よりも身近に当たる20~30万円をもっともっと増やした方が客は増える。パチンコも一攫千金ではない客は増えない。スロットも規制されて700枚が350枚に減ったが、当たりやすくなったからヒットした」というように1個返しがどうも納得いかないようだ。
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玉川講話へ中小ホールからの反論
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