大手ホールですら芸能人イベントに頼っているところを見ると、ほかにアイデアが浮かばないのだろう。一部の県では禁止している攻略誌ライターを招いているホールも未だに散見される。
悩める店長さんにヒントでも。
その店は300台規模で平日は8人しかお客のいないようなホールで、業者への支払いも滞っていた。
とりあえず業者への支払いができるように、というオファーがとあるコンサルの元へ舞い込んだ。
大命題は支払いができる店だった。
まだ、1パチが世間にはさほど広まっていない時期だった。1パチが物珍しかった。
それで、まず全台1パチに営業を切り替えた。
1パチデビューに際し、コンサルは頭をひねった。
チラシにはデカデカとこう謳った。
「5000円以上持ってこないでください」
1パチがどういうものか知られていなかったので、ゲーセン以上に遊べることを伝えたかった。なおかつ、ゲーセン以上に遊べて、景品までもらえることを体感してもらう狙いがあった。
このチラシを3日連続で打った。
8人しかいないような店が3日目には200人になった。
とにかく遊べることをアピールすると共に、それを体感してもらうためにベースは思いっきり上げた。
玉が減らないので1日中打っていたら勝てるような釘にした。甘デジなら勝率は特に高かった。
交換は300玉交換だった。
1日打って勝っても500円~1000円の世界だったが、玉が減らないので負ける客も少ない。客が客を呼んだ。平均で120人入る店になった。
この店とは別の店では客のクチコミを広めるためにこんな作戦を使った。
名づけて「男性客の玉箱は運ばない作戦」。
従業員には「玉が出過ぎて忙しいので、男性客には自分で玉を運ぶようにお願いして欲しい」と伝えた。
男性客は最初は怪訝な顔をしたが、本来自分が出した玉なら運ぶことは苦ではない。
思惑通りクレームよりも「従業員が玉運びもできないぐらい玉を出している」とのクチコミが広まっていった。

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