パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

設置中のパチンコ台をピカピカに

長期間稼働している海シリーズともなると、どうしても盤面や釘がくすんでくる。店はきれいでもそのコーナーだけが、どうしても古びて見えてしまうものだ。



盤面を取り外して、クリーニングすれば、より細部にわたって汚れは取れるが、再度組み立てた時の配線ミスで液晶が点かないとか、電源投入でショートしたりする心配があるだけでない。



ホールから台を移動するための時間と費用と手間がかかる。



それなら、設置中にクリーニングすればいいのだが、ワンナックのパーラー事業部がその作業工程を紹介している。







通常のメンテでは落ちなかった汚れが新開発のクリーナーで盤面に付いた玉の黒ずみを落とす。釘の頭も専用のクリーナーで汚れを落とし、釘が新台の時に近い輝きを取り戻す。



釘が光っているだけでイメージが随分変わる。ユーザーも心機一転して打つことができる。



1台の作業時間は約20分。料金は1台4000円。



ビフォー



アフター



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ホールの営業外収益にコンビニの併設があった

パチンコの営業外収益として注目されているのがコンビニの併設。実際、郊外型店舗からビルイン型でホール企業がコンビニ経営に乗り出している。



そんな事業モデルの勉強会がパチ元会で行われた。



事業プランの説明を行ったのはファミリーマートで、同社は基本的に直営は行っておらず、ほぼフランチャイズで展開している。



同社の売上高は1兆4404億5700万円で、店舗数は2万242店舗で、このうち半数の1万1415店舗は海外で展開している。



なぜ、パチンコとコンビニの取り合わせなのか?



まず、ホールの出店立地は駅前型、郊外型にしても魅力的な用地に出店しているのでコンビニとは極めて親和性が高いことが挙げられる。



なおかつ、郊外店舗の場合、他の産業に比べると駐車場の敷地が広めに取られているので、コンビニスペースを取りやすいことも魅力の一つだ。



コンビニを併設することで、ホール側の最大のメリットは銀行がついてくること。こんなことを書けばアンチから批判が来るが、ATMはないよりあったほうが便利であることには間違いない。



ホールの立地は人通りが多い路面店なので相乗効果が高い。



2番目のメリットは、郊外店の場合、飲食店を併設するケースが多いが、それに取って代わるのがコンビニだ。軽食メニューが充実しているので飲食店が不要になる。



ホール内でパンやおにぎりなどの軽食のワゴン販売も可能になるので、席を離れずに食事が摂れる。



コンビニの建物として必要なスペースは約45坪。内装工事費は850万円~1300万円。



ホール側が用意するのは契約金、土地、建物で、契約内容によってファミマ側が内装工事を負担するケースもある。



契約内容によって本部に支払う営業総利益フィーが違ってくるが、その幅は35%~48%。



これではあまり儲からないように思えるが、立地によって本部から100~200万円の土地・建物の賃借料がホール側に支払われる。



コンビニ経営はホールでやるのもいいが、本部が別途経営者を引っ張ってきてくれるので、賃借収入だけでも魅力はある。



大型郊外店の中には休憩室も広く取っているケースがあるが、45坪のスペースがあれば休憩室をコンビニに改装して、イートインスペースを設けることもできる。



敷地が狭く、駐車場もほとんどない店舗が売りに出ているケースがある。これをコンビニに改装しようと思えば、1階を駐車場にして2階を店舗にする方法が考えられるが、コンビニの場合、2階では絶対に客が上がってこないので、この方法は使えない、ということだ。そこまでコンビニの商品力はないので1階に限る。



近隣にファミマの既存店がある場合、出店がためらわれるところだが、そのオーナーにホールで併設するコンビニの経営もやってもらう手がある。







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関西は輪番休業か?

5月23日付の産経新聞に関電の全面広告が掲載された。



原発依存度が一番高い関電は原発再稼動を巡って、橋下大阪市長との間でバトルが展開されている。



大飯原発の再稼動の見通しが立たない現状で、7月2日~9月7日までの2カ月間あまりに亘って午前9時から午後20時までの時間帯に15%以上の節電を要請する内容だ。



これで関西のパチンコ業界にも節電の夏が押し寄せることは必至の状況となってきた。



大遊協の関係者はこう打ち明ける。



「関電からの正式要請は来ていないので、組合の正式決定は発表していませんが、要請が来れば月3回の輪番休業になる。月3回以上の休業なら目標の15%に持って行ける。近畿6県は大阪の決定に歩調を合わせるので、大阪の決定を待っている状態。ただ、回数を巡っては不満が出るおそれがある」(5.22現在)



昨年も輪番休業を実施したが単組ごとに足並みが乱れた。



で、東電管内のホールは昨年は15%よりもはるかにハードルが高い25%の節電目標があった。



月3回以上の輪番休業以外にエアコンの温度を28度以上に設定したり、屋内外の照明を消したりすることで、昨年8月の実績では目標値を大幅に上回る34.2%の電力を削減している。



このうち実際の節電で19.2%を削減している、ということは単純に輪番休業しなくても15%の削減は可能になってくる、ということだ。



ここで突然話は変わるが、経済産業省がエネルギー管理システム導入促進事業費補助金(300億円)におけるエネルギー利用情報管理運営者(BEMSアグリゲータ)の21事業者を発表したのが4月4日。



この事業はパチンコ店も含まれる高圧小口の電力需要家に、エネルギー管理システム(BEMS)の導入を促進させると共に、クラウドなどによって自ら集中管理システムを設置し、需要家に対してエネルギー管理支援サービス(電力消費量を把握して節電を支援するサービス)を行うことによって、エネルギー使用の効率化および、電力需要の制御を図ることを目的としている。



要はこれまで取り組みが遅れていた中小ビルの省エネを促進して、電力需要を抑制させることが狙いで、そのために必要になってくるエネルギー管理システム(BEMS)の導入に対して補助金を出す、というもの。



BEMSアグリゲータと1年以上のエネルギー管理支援サービス契約が結ばれていることが条件で、最高500万円の機器のが半額の250万円でできる、ということだ。



平成23年度の第三次補正予算は300億円。



対象となるパチンコ店のような高圧小口の電力需要家は77万口もあり、1000件で補助金はなくなる。



原発再稼働問題は結論はまだ出ていない。



いずれにしても節電対策は一過性のものではなく、恒久的なものが求められる。



このまま原発の再稼働が不透明なら電気代の値上げは、東電のみならず、いずれ全国の電力会社に波及する。



電気代が値上げとなれば、否が応でもこうした設備が必要になってくる。





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同族経営の限界

地方のホールの疲弊ぶりが伝わってきた。



場所は西日本のとある町。



店舗は3店舗。かつては儲かっていた時期もある。それで、親戚を呼んで店舗を増やしていった。



全体的にパチンコ業界の業績が落ち込む中で、人口そのものが少ない地方の郡部は、魚のいない釣堀で糸を垂らしているようなものだ。



経費削減、リストラはやれるだけやった。



最後の人件費は親族一堂なので、これ以上切れないところまで行った。オーナーは廃業も考えているがそれでは親族が路頭に迷う。



そこで考えたのが店舗を貸し出すことだった。



家賃は破格の50万円。



客のいない町の様子が目に浮かんでくる。



「せめて儲かっている店が1店舗でもあれば、何とかやっていけるのだが、3店舗ともダメでは…」とオーナーはため息をつく。



スロットの人気が高まっているが、スロットを増台する体力もなく、二進も三進も行かなくなっているのが現状だ。



それでもやっているのは、今までの蓄えを切り崩しているからだ。それが底をつけばお手上げだ。



「親戚で周りを固めたため、人材も育たなかった。私同様、皆考え方が旧態依然としているので、打つ手がない。それなら店を賃貸に出した方がよっぽど楽になる。経営者が代わった、となれば親戚の給料ももっと下げられる」



かつては儲かっていた時代があったから3店舗も増やせたわけだが、客がいなくなった地域で、「昔はよかったのにな」と懐かしんでも状況は打開できない。



業績が悪化した原因をオーナーは人材を育ててこなかったからだ、と反省している。親戚で固めたことの弊害がボディーブローのように効いてきた。



ホール経営が魅力的に映れば、オーナーの息子がホールを継ぐのだろうが、長男は公務員になってしまった。



今年の夏は西日本も電力不足が問題になってきた。



「田舎では家にエアコンがないお年寄りも大勢いる。そういう人たちが夏は涼みに来るのだが、節電と経費削減のために温度を上げたら、涼みに来るお客さんも来なくなる」と頭を抱える。



人材を育てるという意味の重さを感じさせる。



機械で人を呼べる時代は遠の昔に終っている。



ホール経営に意欲を失っている経営者が多いが、それは昔のように簡単に儲からなくなったからに他ならない。



「この業界は弱味を見せたらつけ込まれる。同業はもちろん、それは店長や社員にも見せられない」(ホールオーナー)というが、それが傷口を大きくしている。





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スロット業界回想録

日電協が設立される前のスロット業界の草創期を知っている人たちが、時間の経過と共に業界から消えていっている。実際、鬼籍に入った人も数多くいるが、20代でスロット業界に入った人でさえも50代半ば。業界を離れた人も少なくない。



25歳のとき日刊アルバイトニュースを見てスロットメーカーに入ったHさんの人生も波乱万丈に富んでいた。



仕事の内容ははゲーム機器の組立作業。時給の高さにつられた。

面接申し込みの電話を入れたとき「募集人員に達しています」と断られたが、Hさんはひるむことなく「1人ぐらい何とかなりませんか」と粘った。



すると事務員が責任者につなぎ面接してもらえることになった。押しかけアルバイト入社だった。



仕事は鋳物にブリキをビス止めする作業だった。それまでパチンコもスロットもやったことがなかったので、それが何の部品かも分からずにホッパーを組み立てていた。



1週間ほどホッパーの組み立てをやった後、修理部門に回された。工業高校の機械科を出ていたが電気のことはさっぱり分からない。抵抗やコンデンサーのことを一から勉強し始めた矢先だった。



アルバイトを始めて2週間ほどが経った時だった。



四国に納入した機械が動かないとホールオーナーからクレームの電話が入った。仕事が終ろうという時間帯で誰も行きたがらない。そこで入社2週間のHさんに白羽の矢が立った。



「Hくん、今から飛行機で四国まで行ってくれるか?」



飛行機に乗るのは初めてで、そのうれしさの方が先立って「はい、行きます」と返事してしまう。入社2週間、メイン基板のことも分からないレベルだった。



現地に到着したのは閉店前だった。強面のオーナーはゆでだこのように怒っていた。先方にすればメーカーの人間だと思い込んでいるが、まだ入社2週間のアルバイトだ。設定や割数のことも分からないアルバイトだ。



Hさんは一つずつ部品を変えてみた。2時間ほど悪戦苦闘する中で機械が動くようになった。

オーナーの機嫌も直り、閉店していた焼肉屋をわざわざ開けさせて、焼肉をご馳走してくれた。



3日後、名古屋にあるメーカーの直営店から「機械が動かない、メダルを払い出さない」との電話が入り、再びアルバイトのHさんが現地に飛んだ。



ここでも部品を一つずつ交換するところから始めた。途中で電源の線が抜けていることに気づいた。店側のボンミスだった。1時間ほどかけて「直りました」というと、ホールは「すごいエンジニアがきた」と感心しきりだった。



組み立てとメンテの仕事を半年続けていると「正社員にならないか」と声がかかった。



正社員になった途端に給料が下がったが、1年半後には主任、さらにすぐに係長と昇進して行き、機械の企画開発部門の責任者になると共に、製造、販売、技術、営業全般に関わるようになる。



順風満帆な生活も長くは続かなかった。入社13年目で会社がある事件を起こし、機械が検定取り消しになる。日電協を除名処分になり会社は解散した。



この事件ではHさんも逮捕されるが不起訴処分となった。



その事件より、だいぶ前にスロットメーカーが脱税事件で世間を騒がせたことがある。これに関連したメーカーは結果的には消えていくことになるが、その時代のメーカーもあって現在がある。



「最近の店長は大卒が多いのか、計数主義になっている。お客さんの顔が見えているのか非常に気がかりなところ。機械の入れ替えがメインになっている設備産業になっていることが分かっているんだろうか? おカネをかけなければいけない産業は、必ず斜陽化して行く。次代を担う彼らに業界の歴史の流れを知ってもらいたい」と語るのはHさんと同世代の元スロットメーカー関係者だ。



1号機、1.5号機、2号機時代のスロットはBモノがはびこっていた。Bでないものを探す方が難しいともいわれた。



「昔のBは店のためであり、お客のためだった。だからBが悪いとは思っていなかった。朝からずっと負けているお客には強制的にかけたり、開店あらしは徹底的に潰した。だから罪悪感はなかった。今はお客からもぎ取るだけのものになっている。まったく違う発想だった」



そういう論理がいつまでも認められるわけもないが、Bにはそうした時代背景があった。



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