現役のホール営業部長でもあるCRAナカムラ氏は、自店でも積極的にハナモノを導入している。その立場でハネモノの今と未来について語った。
冒頭、「今のハネモノが昔のハネモノのように輝きを取り戻せるかといえば、答えは『NO』」といきなり冷や水を浴びせるような話から始まった。
その理由はこうだ。
「当時の客層と今の客層は違う。一発機があった時代にハネモノがあったが、ハネモノで遊びたい客は絶滅している。復活するのは難しい」
今の若いユーザーにはあまり馴染みはないが、30年ほど前は、セブン機、ハネモノ、権利モノ、一発機、普通機、アレンジボール、と店内の機種構成はバラエティーに富み、セブン機に次いで人気を誇っていたのがハネモノだった。
ところが、業界もユーザーも射幸性が高い、セブン機にどんどんシフト。ハネモノよりも売り上げが上がることから、ホールが売り上げが上がらないハネモノをどんどん撤去してセブン機コーナーを増殖させた。結果的に業界自らがハネモノで遊びたいユーザーをどんどん駆逐して、より射幸性を求めるユーザーを育成した。
そのツケが現在のパチンコ業界の姿だ。
CRAナカムラ氏のいうように、ハネモノで遊びたい、という客層は業界が駆逐して行ったため、ハネモノファンがどれだけいるかは不明だが、今、ハネモノを打っている客層をこう見ている。
「プロもどきが小遣い稼ぎ、と割り切って打っている。油玉も使われていた。彼らに利益を吸い取られているだけなら、客の数字はホールのプラスになっていない。いかに常連客に遊んでもらうか。常連客が4円で遊ぶためのハネモノでなければダメ。客の顔を見ていないとハネモノを導入するメリットはない。ハネモノが4円客の逃げ場にはならない」と警鐘を鳴らす。
元々、ハネモノは釘調整も手間暇がかかる割には、儲からない。だから、ホールがハネモノを見捨てていった経緯がある。
半年ぐらいは利益なしの覚悟で使わないと、「ハネモノのピークは今年一杯で終わる」と予測する。
甘く使うとプロに狙われるわけだから、非常に使いづらい機械ともいえる。
かといってハネモノを1円コーナーに導入するのは本末転倒。そもそも4円復活のためのハネモノである。
「数値管理とお客様管理が何より重要になる。安易な気持ちでハネモノを導入するとすべる」と断言する。

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