規模的には15~16人程度。1人5000円で開店前の1時間でもいいからパチンコを体験したい、というリクエストだった。
店長はすぐにオーナーに報告した。
で、オーナーの判断は算盤を弾き、1回、7万円程度の利益にしかならないことに「NO」。
これはせっかくのチャンスを自らがもぎ取ってしまったと言わざるを得ない。目先の利益しか頭にないオーナーではやはり業界の将来を見越すことはできない。
こうした小さな芽を育てることが大事なのだが、パチンコ業界はネガティブだ。この旅行代理店が中国系なのかどうかは分からないが、ホールオーナーの中国人アレルギーがあることは確かだが、今のインバウンド客は中国以外のアジア系も多く訪れている。
今回の提案のような開店前のパチンコ体験ツアーによって、パチンコのイロハを懇切丁寧に教えることができるまたともないチャンスである。ちゃんとしたルールを教えてもらって始めるパチンコと何も知らずに体験するパチンコでは、ファーストパチンコの印象が全く違ってくる。
それこそ、東京なら上野のパチンコ村ツアーで各メーカーのショールームでパチンコ体験することも大いにありだろう。そっちの方がホールの開店前との制約を受ける必要もない。
ま、実際、KIBUN PACHI-PACHI委員会(日工組主催)は、パチンコの楽しさを伝えるためのイベント「KIBUN PACHI-PACHIショールームラリー」を開催。東京都上野にあるパチンコメーカーのショールームで一般ファンを対象にした試打会を開催している。
これを旅行代理店とタイアップしてインバウンド客用に開催すればいい、ということだ。
なぜ、インバウンド客の開拓が必要かというと、こういうことだ、
ことし4月、国立社会保障・人口問題研究所が公表した日本の100年後の総人口は5000万人を割り込んで4973万人になると試算した。これから100年で1億2614万人だった2020年の4割相当にまで減ることになる。
今生きていな人が、100年先のことを考えてもしょうもないが、人口が半減することは、国力が半減することを意味する。そうなれば、すべての産業が壊滅的な影響を受けることになる。それは東京ディズニーランドやUSJなどの人気テーマパークも例外ではない。
これに関連して、ある経済学者は100年後のパチンコ業界の姿を人口減少に基づいて算出するとホール軒数は500~1000店舗、と推計する。でも、この店舗数が残ったとしてもこの軒数では、その前に遊技機メーカーが消えている。遊技機が生産できなければ、そもそもホールも残っていない。
そうならないためにもインバウンド客の開拓が必要になる。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。