パチンコ日報

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保身のために会社に報告しなかった店長の末路

スロットの設定漏洩は社内防止対策の構築でやりにくい環境になっていることに加え、オールベタピンで営業しているホールともなると、設定漏洩そのものの意味がなくなる。最高の防止対策だが、笑うに笑えない話である。そんな店で逆に設定6を入れていようものなら、設定担当者に嫌疑の目が向くので、ある意味不正対策の抑止力になる。

そんな状況で起きたのがパチンコ台での古典的内部不正だった。

開店と同時に入店してきた男は、釘が読めるのか、1台ずつゲージをチェックしながら試し打ちした後で、これは、と思える台で勝負するような行動パターンを繰り返していた。

店長は会社のルールを遵守することを怠っていた。ベースやスタート異常があるのを細かくチェックしていなかったので、データ異常を見過ごしてきた。

それに気づいたのが本社で「釘調整がおかしいんじゃないか」と店長を問い詰めた。

店長が改めて調べてみると一人の男が浮上した。土日しか来店しないが、それが前述の男だった。

男が腰を据えた台に従業員のA子が接客対応しているふりをしてガラスを開け、指でスタートを広げていたのだ。男が打ち終えるとA子が再び指で戻していたのだ。

その様子を監視カメラで確認した店長は、A子と男がつるんでゴトを働いていたことを確信した。

従業員が客とつるんで不正を働いていることを店長は会社に報告することを躊躇った。再び従業員管理、店舗管理ができていなかったことを会社から責められることを恐れたためである。

店長はA子を呼び出して、客とつるんで不正を働いていることを問い詰めた。証拠は「監視カメラだ」と追い込んだ。

この時のやりとりをA子はスマホで録音していた。

暫くして、男が店長に声を掛けてきた。

A子に問い詰めた会話をネタに確たる証拠もないのに「これはパワハラに当たるんじゃないか? A子はこれが原因で鬱になっている」と逆に店長を脅してきた。

店長はこれが会社に知れると自分の立場が危うくなることを恐れ、その場で財布に入っていた4万円ほどを渡してしまった。

一度おカネを払うと、この手の輩は次から次へとおカネをせびりに来る。

最初に保身のために会社に報告しなかったために、傷口がどんどん広がり、とうとう店長はノイローゼになったところで、会社にすべてを白状して、会社も辞めることになった。

後で分かったことはA子と男は兄弟だったこと。スマホで録音していたことも店長を脅すために準備されたものだった。

何事も隠し立てをすると、この店長のような末路を迎えることになる。問題が起こったら自分の責任を隠すことなく会社に報告すれば、この結末を迎えることはなかった。



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