しかしこの業界がこれからも存続するためには経営者の苦悩を脇に置いて考えなければならないことも事実です。何故ここまで業界が衰退してしまったのか。様々な理由はあるとは思いますが、その最たるものは自浄能力の低さにあると思うのです。これはとても難しいことで、例えば貧しい生活に身を置いてきた者が何らかの理由で大金を手に入れたとします。
それまでは生きる為に物を食べ、生きる為に金を稼いできました。そこには不純なものはなくただ豊かな営みを送りたいと言うシンプルな願望しかなかったはずです。
しかし本人の努力の甲斐あって豊かな生活を送ることができるほどの経済力を身につけると衣食住にきらびやかさを求める様になるのです。贅沢が悪いとは言いませんが、それは成功の後の失敗を呼び込む予兆となりやすいのです。
そもそもが、結構なご身分で世の中の理を知り尽くしている経営者であるならば、失敗に至るプロセスを熟知しているので豊かになるほど身の回りを質素にされることでしょう。
例えば創業何十年も経つ和菓子屋さんは大金を儲けたとしてもその生活は質素であり、日本の食文化の中に身を置き、変わらぬ物を提供し続けて来られたと聞きます。そして驚くことに変わらない物を提供し続けると言うことは、まず自らを匡し(ただし)家の中の批判的な声に耳を傾け、世の中を絶えず見聞してきたとある本を読んで深く感銘を受けました。
パチンコはある時期国民からの人気を博し、支持されました。つまり成功したのです。
これは私の経験上の理論なのですが、成功の次は必ず失敗が来るのです。前段の貧しい生活に身を置いてきたものとは私のことです。世の中の理を知らない私は儲けた金の使い方を知らず、衣食住のレベルを上げ小さな成功に満足していたら今の様に会社の規模が小さくなり現在に至るのです。
つまり分際を逸脱してしまったのです。経営規模の大小の差はあるものの、その点に関してパチンコ店も身の程を弁え、娯楽産業としての分際を知っていたならばここまでの悲惨な状況にはならなかったのではないのかと思う次第です。
国民から人気を博し、支持されたのはきらびやかな店舗設備や、大仰な建物のスケールがあったからでしょうか。私は違うと思うのです。古くても、小さくても「娯楽とは何か」「何故人は娯楽を求めるのか」に着目し自らを匡し会社の内外の意見を積極的に取り入れ、更に研鑽を積むことを是とするならば、業界はまだ生きる可能性があると考えます。
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